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モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!  作者: すみ 小桜


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134/245

◆131◆吸血リスのルイユ

 五分もかからない場所に何か動物が倒れていた。


 『おい。大丈夫か?』


 『ううう。痛いよう』


 「え? 動物じゃなくて、モンスター?」


 いやよく考えれば、声が聞こえたんだからモンスターだ。それにリリンより大きいリスだ!

 尻尾が体ほど大きくてくるんと丸まっている。

 大きいけどかわいい。

 いやそれより、地面に血が凄い。何かに挟まれている!


 『罠だな』


 「え? 罠?」


 という事は、これを仕掛けた人がいるという事か。

 この子を捕らえる為だったの?

 それとも、こんな山奥に仕掛けたんだからここに棲息している他の動物にかな?

 この罠、なんとか外れないかな?

 恐ろしい事に、ギザギザした大きな刃に体がザックリと挟まれている!

 なんか見ていたら気持ち悪くなってきた。


 「ねえ、ジーン。これどうやったら外れるかな?」


 『わからん。けど、壊していいなら壊せそうだ』


 「壊せるの!? じゃ、お願いしていい?」


 『了解した』


 そう言うとジーンは、いとも簡単にバネを足で壊した!

 どんだけの破壊力のパンチですか……。


 ゆっくりと刃を外したけど、ぐったりしちゃってる。

 どうしよう。


 「お願い! 助かって!」


 僕は、リスのモンスターに両手を当てた。

 ジーンの様に回復してくれれば助かるハズ!

 リスのモンスターの体が温かな光に包まれ、血がスーッと消えて行く。

 成功だ!

 むくっとリスのモンスターは体を起こし、自分の体を見渡す。そして、僕を見た。


 『ありがとう!』


 「よかった。僕は、クテュール。宜しくね」


 『あれ? お話しできるんだ。私はね、ルイユ』


 『ジーンだ』


 『リリンよ。クテュールに出会えたなんてあなた運がいいわよ』


 ルイユか。大きいけどリスだ。かわいい。抱っこしたい!


 『……そのようね。今回はあなたが主の様ね』


 「うん? 主?」


 『あなたに仕えるって事よ。クテュール』


 「あぁ。お友達ね!」


 『お、お友達? そう。では、そのポジションで』


 膝を付いて話していた僕に、ルイユはタタタと肩までよじ登り、ペロッと僕の頬を舐めた。

 僕は、肩にいるルイユをひょいっと抱き上げて、おでこにチュッとする。

 あぁ。思った通り抱き心地抜群だ。


 『ちょ。ちょっと』


 「あ、ごめん。つい……」


 『あなた、今までの中で一番変わっているわ』


 僕は、ついスリスリとしてしまった。

 今までの中って、出会った人間の事なんだろうか?


 「あぁ!!」


 うん?

 後ろから叫び声が聞こえ振り返ると、青年が二人立っていた。その一人が、僕を指差している。

 あ、もしかしたら、この罠を設置した人かもしれない。

 壊しちゃったんだよね。どうしよう……。


 「お前、それモンスターだぞ! 動物じゃないからな!」


 「あ、うん」


 「うんって! 血吸われるぞ!」


 「え!? 血?」


 リスのモンスターなのに、吸血するの?


 「ちょっとごめんね」


 ルイユの口元を上げてみると、ジーンと同じような鋭い牙がある!

 凄い。本当に吸血リスなんだ!


 『何をするのよ(ガウガウガウ)


 「ごめん。凄い牙だね」


 「なんだ、こいつ……怖くねぇのかよ」


 ボソッと呟く声が聞こえた。

 やば。これモンスターに絶対にしない行為だよね。


 『さて(ガウ)、|ちょうどよく人間が来た事ですし《ガウガウガウガウガウガウ》、血を頂きますか(ガウガウガウ)


 「え! 血を吸うって!?」


 だめ!

 僕の胸から飛び降りたけど着地する前に何とか捕まえた。


 『ちょっと離してよ(ガウガウガウ)!』


 「ひー! こいつ手なずけたのかよ!」


 「うわぁ!」


 二人は、全速力で去っていく。

 僕は、ルイユを両手で伸ばして捕まえていた。

 これ見方によっては、ルイユを突き出している様に見えている?

 「血を吸って」って言ったように聞こえたのかも……。


 「ルイユって、人間の血を吸わないと生きていけないの?」


 だったら色々と問題だ。


 『違うわよ。最終的な力を手に入れる手段よ』


 「いや、そんな力を手に入れなくてもいいよ!」


 『え? あなたを守る為よ?』


 「僕は、冒険者だけどモンスターに襲われる事もないし、もう人間に襲われる事もないと思うから守ってもらう事もないと思う。だから必要ない力だよ。だから血を吸ったらダメだからね!」


 『あなたがそう言うのならやめておくわ』


 「ありがとう」


 僕は、ホッと胸を撫で下ろす。

 僕の血を上げないといけないかと思ったよ。

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