↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
175/223

第7章23話 東の錬金術師逃亡


 3時30分に騎士団訓練場に行くと、相変わらず勢揃いしていた。


「司令、お待ちしてましたぞ」


 ドロン隊長が、にこやかに迎えてくれた。続けての似たような作戦なので、全員に余裕が有る。

 マネさんが今日の作戦の段取りを始めた。


「今日の飛び込みは2組に別れる。ポニー、ミノル、テリッチ、ステンは地下組みだ。ミア、ミズリ私が1階。

 ミノルは地下大広間を制圧して防ワープバリアーを張り屋外の兵士を間引け。ポニーとステンは地階の制圧、危険と感じたら誰でも叩け。テリッチは探索。

 1階は儂が玄関と広間、屋外の間引き。ミアとミズリは部屋の制圧、敵意を感じたら躊躇せず叩け。

 ドロン隊長は2分遅れてクロージク公爵館に突入。セントニアと奴隷化された婦女子を確保と財産の確保。

 セントニアは館前広場にて焼却。何か質問は」


 何も無いようだ。


「東の錬金術師らしき者を見つけたら即座に儂に報告。以上」


「全員透明化。突入!」


 突入すると、客は沢山居るが女性は連れて来られたばかりで吊られてなかった。女性を除いて全員凍結し、慌てて防ワープバリアーを張る。

 警戒で屋外の赤い点を叩いてゆく。ステン王子とポニーさんが扉から飛び出し制圧している。

 テリッチさんは略奪係で部屋の探索を始めた。俺の近くに綺麗なお姉さんが荷袋に穴を開けたようなものを着て、俺を見ていた。

 この部屋には東の錬金術師らしき者は居ない。


「ミノルさんは、その部屋は見ないで下さいね」


 テリッチさんが俺を止めた。上の階が騒がしいので騎士団が突入しているのが分かる。ステン王子が戻って来て部屋に飛び込んで行った。

 ポニーさんが騎士団員と帰って来て、報告した。


「地階と2階まで制圧済みです。現在3階を捜索中、東の錬金術師らしき者はまだ見つかりません」


「ご苦労様です。テリッチさんの手伝いでもしましょう」


 ポニーさんが頷いた。


「ミノルさん元気を出して、顔が少し青いですよ」


 軽く抱いて背中をポンポンしてくれた。とても有り難かった。

 騎士団員が女性達を1階に運び始めた。半数くらいがが荷袋を着ている。着ている人は歩けるようだ。ステン王子が荷袋を着た女性と話している。

 ポニーさんに即されてテリッチさんの手伝いに行かされた。


「また高価な最新機材ですよ。アラ、あれ見たのですか? 見るなと言ったのに、顔が青いですよ」


 テリッチさんがキスしてくれた。気分が落ち着いて来た。


「キスの方が効くようですね」


 ポニーさんもキスしてくれた。


「ミノルさん、真っ赤になっている。ポニーさん有り難う、ミノルさんはすぐ削れてしまうんですよ」


 テリッチさんに言われてポニーさんが笑っていた。

 略奪を三人でしているとマネさんが入って来た。


「外でステン王子が泣いているが、何か有ったのか?」


「知りませんね。後、どの位時間を取れます?」


「セントニアが凄い量だから慌て無くて良いぞ」


 マネさんが俺を見てヨシヨシしてくれた。余程酷い顔色なんだろう。


「続けてだったからな、気にするな。ミノルが悪い訳では無い」


 マネさんの笑顔は何時も力付けてくれる。4人で機材と薬品をマジックバッグにしまっていると、ミズリさんが来た。


「女性達は1階の応接室に入れましたから、来ても大丈夫ですよ」


「ミズリ、ミノルを連れて館から出てくれ」


「アラ、青いですね。あんなもの見たら気分も悪くなりますよね」


 ミズリさんは両手で俺の頬を挟んでウニウニしてから外にワープした。

 広場にセントニアの山が出来ている。前回よりずっと多い。ミズリさんが手を繋いでいてくれている。マネさんが来た。


「グァルダーゼ侯爵は下で凍っているのが、ステン王子に確認された。混乱に乗じて外に飛び出し、バリアーの外に出た女が確認されている。東の錬金術師だろう。残念だったな」


 俺はワープ防止バリアーを解除した。全部積み終えたらしくファイヤーボールが撃たれた。凄い勢いで火が上がって来ている。

 テリッチさんが満足そうにポニーさんと現れた。


「帰って一休みしてから宴会ですね」


 テリッチさんの提案に全員賛成だった。

 王様が騎士団と現れた。ドロン隊長と王様が引き継ぎ我々は仕事を終えた。


「総員撤収!」


 マネさんの号令で作戦が終了した。一旦騎士団訓練場に飛び、ドロン隊長に礼を言ってから洞窟の池に帰った。


「6時に宿で祝勝会だ、それまで休め」


「はーい」


「ミノルは続くと駄目だな。まだ若いから心が弱いのだ、無理をするな」


 三人でアデルさんをツンツンしながら、東の錬金術師を逃がしたのを残念がる。


「上手にすり抜けたものですね」


「そういう悪知恵だけは働くのですよ」


 アデルさんがまた脂汗を流し始めた。


「自動ツンツン魔道具でも作れないかな」


「東の錬金術師なら作るのではないか」


「あの方は魔道具が苦手なんです」


 アデルさんツンツンを中断するのは残念だったが、6時が近づいたので出掛けることになった。

 アデルさんを湯から出して、ポーションを与えてから宿に飛んだ。


 宿に行くと俺も含めて全員ローブだった。やはり軽装の方が楽だ。


「ミノルさん顔色が戻りましたね」


 ミアさんが安心したように言った。


「スミマセン、心配掛けて」


 お姉さんがエールを配っている。


「今日は祝勝会と聞いてパトリックさんがカニを大量に持って来てくれました」


 大歓声が上がった。

 暫くはカニを寡黙に食べ続ける。本当に美味しい。今日はワサビみたいなのと醤油まで出て来た。俺が喜んで食べていると全員やり出した。

 醤油とワサビは最強だった。


「なんか美味しいですね。幾らでも食べれる感じです」


 ミズリさんがすっかりハマっている。


「パトリックが握りに挑戦中ですよ」


 ミアさんから凄い情報だった。


「早く食べたいですね。日本人は寿司抜きでは持たないです」


 皆でワイワイ騒いでいると嫌な事を忘れてしまう。


「ステン王子は来ないの?」


「冒険者ギルドでトトちゃんと4人娘に元気付けられていますよ」


「ステン王子は3食ギルドですから」


 ポニーさんとミズリさんが詳しい。


「警備はまだ必要ですか?」


「後少し様子見て無くしても良いと思いますよ。フリンが可哀想」


「そう言えば、ミズリさんの辞令は明日付けですか?」


 ミアさんが聞いて来た。


「そうして下さい」


 ミズリさんが不思議そうな顔をしている。


「明日からミズリさんは副司令補佐官です。頑張って下さい。余暇も増えますよ」


 ミズリさんがビックリしている。


「筆頭がミアさんですから、仕事を教わって下さい」


「そんなに高位の役職貰って良いのですか?」


 ミズリさんさんが聞いて来た。


「全員人から外れて生きる身です。普段は楽しみましょうよ。その代わり戦闘の時は我々が剣になって先頭に立つのですから。覚悟だけはしておいて下さい」


「了解しました」


 どうやら納得したようだ。


「今晩は飛行訓練しましょうよ」


 ミアさんがやる気だ。


「20層で動けるようになりました?」


 全員自信が有るようだ。


「皆で楽しもうではないか」


 マネさんが許可を出した。


「人数が多いから31層でやりましょう」


 テリッチさんの提案で決まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。