第5章18話 ホフマブルグ防衛1
我々は慌てて服を着て装備を整える。午前0時少し過ぎていた。
「ミノル、本当に行くのか?」
「行きます!」
「私は絶対ミノルさんの側を離れませんからね!」
正門前にワープした。すぐに飛び上がって外の様子を見る。
凄い数のオークが正門と魔獸の森と禁断の森の間を埋め尽くして正門を壊そうとしている。大型投石機6台とトロルも30体くらい見える。
空には既にセリちゃんとミアさんが正門前のオークを攻撃していた。
俺は周辺を明るくしてから念話チャンネルをオープンにして指示を始めた。
『セリちゃんとミアさんはそのまま正門付近の防衛。残りの飛行可能な者は、まず投石機を破壊。絶対使わせ無いように。
次にトロルを叩いて。トロルは氷の槍を打ち込んでください。雷撃などは効きません。飛べない者は壁の近くのオークから倒して、重なって来たら粒状化してください。壁を乗り越えます。弓部隊はある程度狙う範囲を集中してください。バラけると効果が下がります』
なんとサキバさんとトメラさんも現れ投石機を叩いている。
俺も投石機周辺に雷神を連写して発射を防いでから、可愛く爆発魔法を撃つと投石機は簡単に崩れた。
俺の隣でテリッチさんが俺の攻撃を見て雷神と爆発魔法で投石機を粉砕した。
次の投石機をと思ったらマネさんが片付ける。
俺は高度を下げてトロルに氷の槍を連写してゆく。5本くらい当たるとトロルが倒れた。テリッチさんがやはり氷の槍を連写している。
マネさんも高度を下げ氷の槍でトロル狩りを始めた。トロルの叫び声がうるさい。
セリちゃんとミアさんが正門前を殲滅して攻撃範囲をどんどん広げている。強くなったようだ。
トロルに時間が掛かるのでイライラしてくる。丈夫が取り柄の連中だから仕方が無い。氷の槍を撃ち続け、時折雷神でオークを減らす。
自分で7体くらい倒した時、トロルの片付けが終わったようだ。
トロル戦が終わり高度を上げた途端、弓部隊が矢の雨を降らし始めた。冒険者も入って結構な数だ。弓攻撃が結構効いている、有り難い。
俺とテリッチさんは並んで飛びながら雷神でオークを叩き始めた。範囲で30体はいける。
マネさんは俺達と3列になり帯状に片付けて行く、なかなか効率が良い。途中でサキバさんとトメラさんも参加し5列で叩いて行くと、オークの数はみるみる減って行く。
禁断の森から第2陣が出て来た。
『第2陣は森と正門の中間を過ぎるまで引き付け、密集状態で叩きます。指示有るまで待機』
「ミノルさん上を向いて」
耳元でテリッチさんの声が聞こえ、透明なテリッチさんがキスしてくれた。
鼓動が下がり、心が落ち着いて来た。
「有り難う」
テリッチさんが透明を解き笑っている。
我々はホルンの森前でセリちゃんとミアさんを参加させ、横7列を作った。
『攻撃開始!』
列を保持して雷神を前後に連写してゆく。撃つたびに快感が身体を走る。これなら持つと思った。
オークは帯状にどんどん片付いて行く。1往復半で勝負が決した。まばらに残ったオークが禁断の森に逃げ込み始めた、魔素の中に消えて行く。追撃して残りを片付け戦闘は終わった。
正門が開いて死体片付けが始まった。俺は死体を見ないように正門前広場に降りると、処理班の人達が忙しく走り廻っている。
仲間達も次々と降りて来た。皆、勝ち戦でご機嫌だった。ニコニコしている。
ドロン騎士団隊長が駆け寄って来た。
「大勝利ですな…司令、大丈夫ですか?」
ジャン警備隊隊長も現れた。
「次の攻撃が有るの可能性は高いです。禁断の森でオークが作られているような気がするんです。4時間か5時間後に始まるような気がするんです。現在2時過ぎてますから朝の戦いになると思います。
……そう言えばオークのリーダーが居ないのも変ですよね」
少しフラフラし出した。
「儂も変だと思います。リーダー無しが不可解ですな。次の攻撃も同意です。敵とすれば残存兵力の立て直しだけでも、そのくらいの時間が掛かると思いますぞ」
ドロン騎士団隊長の意見も同じだった。ジャン警備隊隊長は心配そうな顔で見ている。
「次の攻撃で投石機とトロルが出て来るかで相手の準備度が分かると思うんです……オークだけなら壁の攻防になる……だけで……すから」
気持ち悪くなって来た。フラフラも止まらない。膝が折れかけたら、マネさんとテリッチさんが支えてくれた。二人にぶら下がっているみたいだ。
マネさんが早口でドロン騎士団隊長とジャン警備隊隊長に言った。
「司令はそれまで休養を取る。再開時には連絡を」
「了解したぞマネ。司令を頼む」
ドロン騎士団隊長は心配そうに俺を見た。
マネさんとテリッチさんに運ばれ、温泉の池に着くと裸にされて湯に浮かべられた。
「テリッチさん、あの戦闘中のキスがとても効きました」
「話さないで。これ飲んでください」
ポーションを渡された。上半身を起こして貰って3口くらい飲んだ。
テリッチさんは俺を横向きに抱え、長いキスをしてから胸を吸わせてくれた。俺はとても気持ち良くなりフワッと意識が無くなって行った。どこかに沈んでいるような感じでナンカ幸せだった。




