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チョロイン☆デビュー!  作者:
海辺の町
37/83

第三十六話「ロリがもっとロリロリしたら」

前回までのあらすじ!


えーと……寝坊したライズとジェイドに代わって、私たち二人が働くことになったんだけどね。

どういうわけか、途中で時間が止まってしまったんだ!

前回は魔法の練習やら何やらで時間を潰していたんだけど、なんと私は『魔術師のくせに、魔力にアレルギー反応を起こす』という超・謎体質だったのです……。


あぁ、やる事がないってこんなに暇なのか。

多分これからもずっと、数時間くらいは時止め続くだろうしなぁ……。


ほうら、このクリスちゃんだって。 時間止まってるから、今のうちに何でもし放題……。

早速、私が彼女に手を伸ばそうとすると――。


「……ってわけでアリア! さっそく頑張ろーっ!」

「――あ」

今回だけはやけに早く、時間が動き出したのよ。

たぶん五分も経ってない。 何のために時間が止まったのか、それさえも分かんないくらいには早い。

え、もしかしてあれじゃないよな? 間違えてストップ・ザ・タイムしちゃったとか?



「……どしたのー? ヘンテコなポーズとっちゃってさ」

「あ、ええと、そのぉ…………」

今までにないくらい、頭をフル回転させて言い訳を考える私。

脳みそを回そうと心がけたら、何故か黒目だけがグルグルと回り出して困惑する。


「…………」 やばい。 何にも思いつかない……。


「まあいいや! ボクね、これ終わったら行ってみたいところがあるんだー」

あぁ、よかった。 別にそんなに気にすることじゃなかったみたいだ。

「行ってみたいとこ?」 さっさと気分を切り替えて、私は聞き返す。


「あのね、この宿の裏に池があるんだけどー」

「海やら池やら、水気の多いとこだなぁ…………」 ぽつっと呟く私。

「そこにね、いっぱい……すーっごくいっぱい魚がいるの!」

両手をグルグル回しながら、興奮気味にクリスちゃんがそのすごさを訴える。


「五年くらい前に見たんだけどね、ほんっとーに面白かったんだよっ!」

「ほう……」

その面白さよりも、私には一つ気になることがあった。

御年……たぶん十才で、とってもロリっとしてるのが特長のクリスちゃん。 今でさえそうなんだから、五年前――つまり五才のときって、どのくらい美味しそうだったんだろうか?


「――おぉっ、考えてたら力が湧いてきた!!」

「そう? じゃあ、アリアもいっしょに行こっ♪」

あ、もちろんライズやジェイドもー……とか、指を折りながら、実に楽しそうな表情。

――きっとこのくりすちゃん、私が『力が湧いてきた』とか言った理由が自分自身だとは知らないんだろうなぁ……。 むへへへ。


「ようし、じゃあ早速!」

長々と無駄話をしてしまったけど……いや、幼女と話すんだったら無駄じゃないかな。

まあともかく、

ソースはないけど、私は仕事が早い女として有名なアリアちゃん。

この程度の労働など、一人で片づけてやるっつーのッ!!



……で、時間はちょっと飛んで。


「――よぉし……っ、そろそろ終わりだな」

猫みたいに背伸びをしながら、私はクリスちゃんに向かって話しかけた。

これで大興奮するクリスちゃんが見れると思うと、どうしてもニヤニヤが抑えられな……。


「クリスっ! アリアっ!!」


……い。



「……ん、ジェイド! 仕事ならもう終わったよ?

 ヤード姉ちゃん……じゃなくて、あのお姉さんも『朝ごはんにしよう』ってさ」

――あ、あの人ヤードって名前だったんだ。 そのまんま、ほんとに直球だな。

にしても、クリスちゃん……その宿子ちゃんと知り合いっぽいんだけど、

やっぱり『五年前に来た』って言ってるし、そういう事なんだろうか?



……で。


「おいジェイド、今更何しにきた?」

精一杯の怒りを込めて、寝癖でスーパーサ○ヤ人みたいな頭になっているジェイドを睨み付けてみる私。

でも、アイツの回りには相当チョロい人が多かった様子で、

悪びれる様子もなく……あ、けっこう焦ってる。


「とととととり、取りあえじゅ……落ち着いてきいてくれええ」

「いや、お前が一番落ち着け」 ブーメランぶっ刺さってるから。


何回も深呼吸をして、ちょっとは自分の投げたブーメランも抜けた様子のジェイドは、

一度目を瞑って……。 そして、長文で何かをグタグタ言い出した。


すっごい早口で聞き取りにくい。 でも、十文字くらいに要約するとこんな感じ……。

「やばいぞ、魔王が来る」


「……は?」 「――――?」

聞き取れていない様子のクリスちゃんが、不思議そうに首をかしげた。


「だから、魔王が……まあいい! 詳しい事は部屋で聞かせてやろう」

「え、おい、ちょ――」 私は精一杯、抗議の言葉を投げかけようとした。 ……が、きっと今のジェイドには、何を言ったとしても無駄だろう。


「…………まあいいや」

別に、クリスちゃんの言ってた池や魚は消えるわけじゃない。 きっと後からでも行ける……え、魔王で世界が滅亡するとか、そんな事言わないよな?



とりあえず流行りの(?)魔王勇者展開をぶち込んでみる。

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