第二十一話「珍しいってこういう意味かよ」
前回までのあらすじ~!
空から落っこちてきた青髪の天使・アリアちゃんは、ギルドに入って任務を遂行しました!
ですがですがー、魔力アレルギーやら何やらで、いつの間にか病院らしき場所へ運ばれてしまっていたのです!!
さーて、魔術師なのにそんな体質を持っている私! 珍しいですね!
まあ、というのは置いといて。
ライズが部屋に入って来て、そこで色々お話を聞かせてもらったんだけど。
「……えっ? ふぇ……っ、ぇ、ええええええええええええええっっっ!?!?」
私が退屈しのぎに、手帳に絵を描いていたのを見て、
ライズは思いっきり驚いた様子で叫んだ。 数歩後退して、何かおばけやら生きてたやらそんな事を呟いている。
「……あ、やっぱり私死んでた? ライズおはよう」
「――……そ、そうね……。 完全に死んだと思ってたからびっくりしたわ」
だいぶ黙ったあとに、辛うじて言葉を絞り出したライズ。
「ちょっと教えてほしいんだけどさ」 「なに?」
「……『魔力アレルギー』って何?」
私はそう言って布団から出ると、そこら辺に置いてあった木製の椅子に腰かけた。
ライズこういうこと詳しそうだし。 いや、偏見だけどエルフって古代より続く魔法技術みたいなの持ってそうだし。
一方のライズはしばらく考えてから、
「うーん……。 魔法を使うには、エネルギーを変換しなきゃいけない」
そう言って、言葉を選びながら説明を始めてくれた。 日本人には解らない専門用語とかあるんだろうか?
「変換?」
「そう、変換よ。 というか、体内のエネルギーを魔力に変えるの」
ほうほう……。 精神エネルギーと身体エネルギーを練り上げて変えるとか、そういう謎技術のやつですか?知ってる知ってる!
「そのときに出てくる物質が、アレルギー反応を起こしてるとか……」
「だったらあれ? あのー……」
ライズの話によれば、変換するのがいけないらしい。
つまり、元々練られた魔力をもらい受ければチャンスがあるわけ……って、あっ!!
クリスがそういうこと、やってた気がする……。
「自分で作らずに、人に貰ったらいいってこと?」
「まあ、そうなるわね……。 あと、ジェムの中身があるでしょう?」
ジェム? ギルドに大量に置かれてた、あのロマン爆破装置ね。
「あれがどうした?」
「あの中身は液体……まあ、魔力が入った水なのよ。 魔力のかたまり」
「ほうほう」 魔法の聖水だな。
「あの水を直接入手して、大量摂取してもいけないことは無いわね」
「ガブ飲みしろってことか」
「そういうこと。 あ、酔う人もいるから気を付けてね」
「大丈夫だって、アレルギーで酔う体質だったら、魔法使えないじゃねえかよ」
「あ、アレルギーは珍しいけど、酔う人は四分の一くらい居るからね」
――その時は大丈夫だと、確信していたのです。 その時は。
あれだね、良くある『自分だけは大丈夫だ』ってやつだろうね。 本当、アレルギー持ってる以上大丈夫でもなんでも無いのにね。
◆
……で、意識が戻ったので宿に戻って、早速そのへんの店で聖水を買ってきて、飲んでみたんだけど。
「…………」 まず、味はソーダに近くて、炭酸入り。
なんだろう、前世では炭酸好きだったような気もするんだけど……あれ、嫌いだったかな? どっちだっけ。
そんな事を考えていたら、
「……あれ?」 「どうした」
例の酒場の時のような、何となく懐かしい感覚が……。
そう、酔ってみたいだなんて間違いだったんだ! 『聞かないほうが良い』とか、言われた記憶があるじゃないか!!
(大丈、夫じゃ……な、なかったや……)
頭がふらふらーっとする感覚に飲み込まれて、次第に理性というものは消えていったようだ。
もはや後悔しても遅かった……。
そんな感情が、最期に思ったことであった。
だいぶ更新遅れてすみません!




