表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チョロイン☆デビュー!  作者:
城下町
21/83

第二十話「職業柄、仕方ない」

「はぁ……なんか疲れたー」

宿に到着するなり、私はふっかふかのソファーに飛び込んだ。

だるいとか身体が重いとか、そういうのもあるけど……無茶苦茶喉が痒い!!

口の中に腕を突っ込んで掻き毟りたい気分だけども、そしたらどうなるかは解るので止めておく。


しかも眠い。 昼間なのに、猛烈に眠たい……。

何となく息もしずらいし、最悪の気分になりそうなところではある。 ――死ぬ前には、袋いっぱいの金貨に埋もれたいなぁ……。


「アリアー、ほんとに顔色おかしいよ? すっごい青白い」

そう思っていたら、クリスがまた話しかけてきた。

……心配とかの云々は、こういう眠たさの原因を感じてたから? だとしたらだいじょばなかった。

でも眠気と喉が痒いだけ! 風邪にでもかかって、息苦しさは鼻づまりかなんかだろ。


「青……白……? 髪が反射でもしてるんじゃないか」

「いやいやいやいやっ、鏡見てみてよ! ブルーチーズみたい」


ぶるーちーず。 青と白の斑点模様?

そう思いながら、クリスに言われた通りに鏡を見てみると。

「…………」


服とか髪とかだけでなく、肌や目まで青っぽくなった、全身全力ブルー女が。

「……え? これ私なの?」


本当にめちゃくちゃ顔色を悪くして、立っておりましたとさ。



「――――!」

私は目を開けた。 気分は爽快だが、何か回りの雰囲気は暗い。


……って、良く見りゃ何これ。 枕元に花が飾られているのが見えた。

病院特有の嫌なにおいもするし……。


やべ、早速気分がげんなりしてきた。 私病院大っ嫌いなんだよ!

だいたいさ、病院で死んだのかもしれないし、好きになれるわけないだろ!! 白衣のおっさんおばさん見るだけで怖いわ!

……これはどっちの性格由来だ?


とにもかくにも、私が今どうしているのかは良く解らないな……。 状況を整理しよう!

起きる前の記憶は――、顔色の悪い自分の姿を見て、その後は何にも覚えていない。



……おいおい、夢オチか? でも髪は青いまま。

暇なので、手帳を取り出して読む。


お薬手帳みたいな役目もしてくれてるなら、ここにカルテも記載されてたり……。

「……あった」


綺麗な筆記体のアルファベットで綴られた、いくつもの文字。

普通だったら絶対に読めない、異世界語か英語か知らないけど難しそうなそれだったが、今の私の身体は異世界人。

何も勉強せずとも言葉が話せるのと同じように、それも(すらすら、とは行かなかったけれど)読めてしまった……。

ありがとう空の天使。 ありがとう青髪。


どれどれ?

「……診察、結果。 魔、ちから……魔力アレルギー?」

アレルギー……? 魔術師が、魔力アレルギー??


――そもそも、そんなアレルギーが存在するわけ? 珍しい、ってこの体質のことを言ってたの?

私って、あの後はどうなったの? 死んでないの? 身体に影響は無いの?


一気に疑問が、後から後からあふれ出て止まらなくなる。

その文字が信じられず、何回も読み返してはみたものの、どこからどう見ても『魔力アレルギー』としか綴られていないのだ。


魔術師なのに。 職業柄、魔力に触れるのは必然であり致し方ないことです!

私の戦闘スタイルが殴る蹴る中心だったり、魔力がものすごく減ったりしていたりすることは差し置いても、

そういう職業やってるんだから……。 武術だけで戦えてはいるんだけどさ。


とにかく、信じられないや。 転職も考えようか。 アレルギーって……多少は我慢できるもんなの?


――この一生、私が憧れてた、

『全力で鍛えた武術に、天性の技術を持った魔法を掛け合わせ、最強と化す』……みたいなバトルスタイルが出来ないってことかもしれない。


うわああああああ、そんなの嫌だ!!

私は手帳と睨めっこを続けながら、頭をフル回転させて、無双する方法を考え続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ