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チョロイン☆デビュー!  作者:
城下町
20/83

第十九話「銀ぎらぎんに」

「ということでー、報告いこ……」

クリスが何か異変を感じ取ったのか、無邪気に笑っていた顔が凍り付いた。


「……って、アリア!? それどしたの!?」

「それ……って、ああ」

ライズにも指摘されたな。 魔力が死にかけてる、って……。


「大丈夫大丈夫、吐血なんかしてないし」

「……ほんと? ライズ、アリアって嘘ついてない?」

えぇ……。 そんなに重大な事なの?


「ええ……大丈夫よ、ちょっとでも身体にダメージがいってたら、歩くことさえ出来ないじゃない」

「あ、そっかー。 なら大丈夫?」

「ああ、何ともないけど」

――と、クリスを(多分)納得させた次の瞬間、私の身体に強烈な視線が注がれた……。

うわ、エロ親父!? いくら今の私がダイナマイトグラマラスボディーだからと言って、私の前世は視線恐怖症とかそういうのだぞ……。

空の天使ちゃんと融合したことで、だいぶ緩和されてはいるんだけど。


「……何だよジェイド、そんなに私がおかしいか?」

「いや……お前の正体――というよりも、記憶を失う以前のお前が解った気がしてな」

「え? 記憶を失う以前……って」 ……空の天使のことか。


「ああ。 何やらお前には、複雑な事情があるらしい」

「えー……。 そうなのか? 私ってすごいのか?」

「いや、すごくは無い。 珍しいだけだ」


……珍しいのか。 青髪が? このスタイル抜群さが? 美少女っぷりが?

色々と気になったけど、ジェイドがそれ以上口を開くことは無かった。


――やばいぞ、これは益々寝れないじゃない!



「依頼おわりましたー! B級よっつでーす」

「はい、御苦労だったな」

ギルマスさんに書類を渡すクリス。

交換で貰ったものは、何かがずっしり詰まっ……てはいるけど、けっこう小さな袋だ。


「やった~、報酬報酬!」

「……あらまぁ、意外とたくさんあるのね」

「――これは……返済してもあまりはあるな」

みんなが小さい袋を一斉に覗いて、『うわぁ……お金だ』って言ってる光景には、ちょっと引いたことも無かったけど。


「見せてー」

そりゃ初ギルドの初報酬だもの。 興奮もしますよね……。


ということで、そもそも通貨をまじまじと見ることが初めてである私も、袋の中身を覗かせてもらうことにした。



「……おぉ」

ワープの時とはまた違った、銀色の光を反射するコイン。

――すごく……銀貨です。 見たところ、五百枚くらいは入ってそうだ。


「……銅貨とかもあるんだよな?」 見たことあるし。


「あるよー! 銅貨が百枚で銀貨一枚、銀貨百枚で金貨一枚……って感じ」

クリスが解説してくれた。 ……ねぇクリスちゃん、背後に女の子ふたりがニヤつきながら立ってますよ。

早速ファンが出来ているようで……嬉しいわけでもないな。

繰り返すけど。 クリス、かわいいけど。 絶対あげないよ。


――と、まあ話を戻して……。


銅貨が一円くらいだとすれば、銀貨一枚が百円玉くらい。 百円×百で……金貨は一枚につき一万円だ。

そんなのが大きい袋に、ぎっしり詰まってるとしたら……ウェヒヒヒ。

あ、大きい袋のサイズはサンタクロースが持ってるあれくらいでお願いしたいです。


……守銭奴な性格は、多分前世の私の面影だと思う……。

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