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ANCIENT   作者: 美朱太
天地獄のはぐれ者
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71/95

14-2 花言葉

男女6人(天使系の男が1人混じってる)。

ラーメン屋の座敷の席に座っている。

男3人左側…女の子3人右側。まるで合コンみたいになっている。でも杏とは一番遠いところに座っている。これじゃあ話そうにも話せない。

 「すみませーん!」

舞の元気な声。…ちなみにここにくるまで女性陣だけめちゃくちゃナンパされていた。舞は8人。杏は13人。玲那は20人くらい。

でもそれ以上に話しかけられていたのは霊愛だった。…まぁ正直霊愛は普通に世界でもトップレベルのイケメンだ。…でも流石に50人くらいに話しかけられるのはもう怖い。しかも大半が若い女の子だ。

 「はいはいなんだコロ?」

 「あ!ロリ娘久しぶりだコロ!」

花の人形のバケモノことフロル。

この店の制服だろう服には血と汗と涙が染み込んでいて…およそ人間の見た目ではないフロルでも似合う。

 「だ…!誰でしたっけ…っ!」

 「嘘コロッ!?自分で言うのもなんだコロ」

 「結構記憶に残る見た目をしてるコロよ?」

 「えへへ…」

 「ほら!プニちゃんの飼い主の!」

 「あ!プニちゃんっ!」

 「プニちゃん元気ですか〜?」

 「プニちゃんは1週間くらい前から休みを撮っているコロ」

 「プニちゃんは無限に回復できる訳じゃないコロから…夏休みだコロね」

 「夏休みもあるんですねっ!ホワイト企業!」

やっぱり舞は変な子だから…人ではない変な花とはすぐ仲良くなれちゃうんだろう。


 「おーいフロル早くメニューとって来〜い」

 「あ!すみませんコロ!」

フロルが敬語使っているのは違和感しかない。

でもちゃんと人間の世界に適応しているのは…流石紳士なフロルといったところだろう。

 「えっと私は…特盛チャーシュー麺と…大盛チャーハンと…餃子…あと唐揚げ!」

 「…」

…いっぱい歩いたからお腹減っちゃうのは仕方ないね!

フロルは驚いた顔…?をしているが勇とかの顔を見て納得する。聞くのは野暮だろうと思ったんだろう。

 「じゃあ私は…味噌ラーメンで!」

 「ウチは〜ネギ醤油ラーメン」

 「俺はバター味噌ラーメンがいいです!」

 「んじゃ俺は大盛特製味噌ラーメン」

やっぱり霊愛は一番高いのを選んだ。

特製味噌ラーメンはこの店で一番の人気らしい。具沢山で普通の味噌ラーメンとは違う味噌を使っているらしい1680円…大盛2000円。霊愛死ね。

 「…俺は醤油ラーメンでいいです」

舞は驚いた顔をしている。

多分舞からしたらみんなお腹が痛いのかなぁ…って思っていることだろう。そんなに食べれる方がおかしいことに気づいてないのだろう。


 「お腹減ったねっ!」

 「うん!そうだね〜」

舞と玲那はおそらくこの気まずい雰囲気を変えようと頑張っているんだろう。

だが勇と杏は相変わらず睨み合っているままだ。

 「お待たせしましたコロ〜」

フロルは触手を器用に扱ってお盆に乗せたラーメンを机に乗せる。触手は綺麗だからなんの問題はない。


 「昨夜東京で二名が殺傷される事件が起こりました…」

アナウンサーがニュースを読み上げる声がテレビから流れている。

…おそらくこの事件も紅恋が原因だろう。

凶器が見つかっていない点や…

監視カメラが壊されているのではなくその映像が途切れている点…

紅恋が起こした時間とそっくりだ。

もうこれで紅恋の事件は8件目だ。

霊愛は爪楊枝をいじりながら下を向く。

 「…そろそろ止めなきゃな」

 「でもどうするんですか…?」

 「舞さんのお父さんから止められちゃってるじゃないですか…?」


実はあの紅恋の事件のあと…

 「霊愛のお姉さんどこに逃げたんだろうね…」

 「…このまま放っておいたら…被害者が増える一方だ」

 「今すぐ探すぞ…ッ!」

珍しく勢いづいている霊愛。

だがその後ろには赤髪の男…つまり舞の父親が立っていて…勇と風華は大人しく目を逸らす。

 「この事件…俺ら警察が解決する」

 「お前らガキどもは大人しく勉強でもしていろ」

 「…ふッ」

 「あんたみたいな普通の人間じゃ…この事件は解決できる訳がない…」

 「そ!そうですよ!危ないですよ!」

 「相手は舞の父さんが考えるような人間じゃない…」

 「俺ら能力者を倒せるのなら…この事件を任してもいいがな…ッ!」

圧倒的にイキっている勇。

風華は舞の父親だからか遠慮している。

霊愛もかなりイキっている。ポケットに手を突っ込んで口角が上がっている。

あれから3秒で舞の父親に敗北した。

やっぱり舞の父親だけあって馬鹿力。

そして圧倒的なスピードを持っていて…普通に3人がかりでも負けた。


 「あの巨乳娘のパピー…任せろって言ってたけど何もしてないじゃんか」

 「むぅっ!パパのことバカにしないでくださいっ!」

 「あ…ごめんなさい」

 「毎日仕事から帰っても夜遅くまで仕事しているんですよっ!」

 「私のパパは凄いんだからっ…!」

やっぱり舞はいい子すぎる。

…なんかカウンター席の赤髪の男の肩が震えているように見える。…まぁ気のせいだろう。

 「でも…姉さんは天界でもかなりの実力者のはず…」

 「…一夜にして人類の半数を削ることも可能なはずなんだが…」

 「なんか活動がゆっくりな気がするんだよな…」

 「多分それは怪我が治ってないんだコロよ」

厨房から普通に話しかけてくるフロル。

今現在この店には勇たち以外には、赤髪の男と美人そうな後ろ姿の主婦と…少し髪の長い男の人がいる。

 「な…何言ってんだ?」

 「お前みたいなただの宇宙人じゃフルパワーの姉さんに触れることさえ敵わないだろッ!」

 「…?体と片腕の触手を切られた状態で…」

 「その堕天使の腹部と頭蓋骨を割ったコロよ?」

フロルが強いとか言うのは悲しいが事実。

こんな普通のラーメン屋にいる人型の花が強いのは修行して強い人からしたら面白くないだろう。

 「…お前…もしかして強いのか?」

 「…?強くて何か悪いコロか?」

 「…俺たちってこんな強い奴と初期の頃に戦ってたのか…」

 「フロルさんって…敵だと情けないけど味方だと頼りになるんですね」

 「普通の漫画とかだと真逆なのに…」

 「何言ってるコロ?私はお前らの味方じゃないコロ」

 「でも…結局俺らを助けてくれてるじゃないですか〜?」

 「ツンデレ〜?フロルさんって案外可愛いんですね〜!」

久しぶりのメスガキ風華!

これを見れたのはかなりでかい!

全盛期のミッシェルガンエレファントを生で見れたことくらい自慢できることだ。

…だがフロルの表情は怒っているように見える。顔には目しかないからように見えるだけだ。

 「お主本当に殺すコロよ?」

 「ごめんなさい…」

 「まぁでも本当にサンキューなフロル」

 「お…お前までもきしょい事言うなコロ…」

一番安いラーメンを啜りながらフロルを見ている勇。でもちゃんとチャーシューとかもついているからかなり良心的だ。

 「お前が協力してる気は無くてもこっちは感謝してるんだから大人しく受け取っとけって」

 「私は花憐士だコロよ!」

 「距離が近すぎるコロ!」

 「いいじゃ〜ん俺ら友達なんだし〜」

 「何言ってんだコロッ!?」

 「フロル〜これカウンターさんに」

 「あ!了解しましたコロ〜」

フロルは触手でカウンター席に座る親子のような人たちにラーメンを送る。なんて便利なんだろう…これは社員にグレードアップしてもいいと思う。

 「あ…一応言っておくコロが…」

 「あの堕天使と戦うつもりなら」

 「情は捨てるコロよ」

 「逆にお主が殺されるかもしれないコロよ」

 「…」

 「ん〜ッ!フロルさ〜ん!」

 「やっぱ持つべきものはフロルだなぁ…」

 「だいちゅきちゅっちゅっ!」

好きな人が真隣にいる時にこんな女の子みたいなことをしている風華。舞も若干引いている。

今にでも厨房のフロルに抱きつきそうな風華を霊愛は抱きつくことで収める。

風華はゾーンに入ると周りが見えなくなるタイプなんだろう。

 「は…ッ!」

ようやく意識を取り戻した風華。

舞はめちゃくちゃ真顔だ。いっつも上がっている口角が伸ばし棒みたいに真っ直ぐ。…真顔だと舞は美人系の顔をしている。

 「…」

 「…今日はお前らのご飯代は私の奢りだコロ」

 「えッ!?いいのか!?」

 「…な…なんか気分が良いんだコロ」

 「ありがとうなフロル…」

 「ふ…ッ別にいいコロよ」

 「じゃあチャーシュー丼と半チャーハン追加で…」

 「え?」

 「私もチャーシュー丼食べたいっ!」

 「え?ロリ娘まだ食べるコロ…?」

 「???」

まだ玲那と杏はラーメンを食べている。

…だが舞はあんな量のご飯をもう食べ終わっている。流石の実力者だ。

まだ満腹そうじゃないし…。

 「…ていうか!お前もなんで追加してるんだコロッ!?」

 「もうこのロリ娘だけで5000円は超えてるコロに…」

 「私そんな食べてないですっ!」

食べている。

 「…まぁ仕方ないコロ」

 「ごゆっくりどうぞコロ…」


追加注文した商品も到着して…

 「風華くんお腹痛いの…?」

 「え?」

風華が舞の方を見てみると…もうチャーシュー丼を食べ終わっていた。風華はまだラーメンを食べ終わっていない。

舞は心配そうに風華に顔を近づける。

 「舞さん…?」

 「…」

 「舞さん?」

 「はっ!」

 「食べる?」

 「…ま…舞おデブじゃないもんっ!」

 「別に舞さんおデブじゃないよ…?」

 「…じゃあ食べるっ!」

もうこんなんカップルじゃんっ!

舞は風華のラーメンをパクパク食べ始める。…カウンター席の赤髪の男の肩が震えている。

…しかし恋愛ドラマ大好きそうな顔をしている(偏見)の霊愛は興味がなさそうだ。

 「…?どうしたんだ?」

 「いや…姉さんは今怪我で活動が遅いんだろ?」

 「ん?そうらしいけど」

 「姉さんならもっと人が多い所を襲撃すると思うんだよな…」

 「それこそ…一番最初の事件の時の商店街とか…」

 「…一気に殺せる所を襲撃するはずなんだよな…」

 「お前…なんか心当たりないか?」

 「…あ!」

 「始業式とか…?」

 「?なんだそれ」

 「全校生徒が体育館に集まるやつ」

 「…あの赤髪の警察にも伝えといてくれ」

 「あそこで…紅恋と決着をつけるぞ…ッ!」

次の投稿はきんようびです

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