↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界子供ヤクザ:無名のバクト  作者: 忍絵 奉公


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/60

第51話 無名コール


 ヒュッ!!

 ヒャッポの二本目の矢。

 一直線。

 賊の太腿を射貫いた。

「ぎゃあぁ!!」

 男が崩れる。

 その瞬間。

 バクトは見逃さなかった。

「おらっ!」

 倒れかけた賊へ飛びつく。

 そのまま首へ腕を回した。

 ヘッドロック。

「ぐぇっ!?」

 締まる。

「人質交換するか?」

 ニヤリ。

 バクトが凄む。

 すると。

 ヒュッ!!

 三本目。

 さらに別の賊の太腿を矢が貫通した。

「うごぉっ!?」

 倒れかける。

 そこへ。

 ワイザ。

 巨大な手で頭を掴んだ。

 ガシッ。

「首」

「折られたいか?」

 ミシッ。

 少し力が入る。

「ひぃっ!!」

 完全に涙目。

「人質二人目~」

 余裕のバクト。

 さらに。

 ヒュッ!!

 四本目。

 最後の立っていた賊の太腿も貫く。

「ぎゃあぁ!!」

 男が膝をつく。

 そこへ。

 カリナ。

 襟首を掴む。

 ズルズル引きずる。

「ちょっ、やめ……!」

 カリナは男の首元へ足を上げた。

 ぐいっ。

「あら」

「この人も首弱そうね?」

 ニッコリ。

 怖い。

 結果。

 三人人質。

 一人は股間を蹴られて昏倒。

 残る一人だけが、センネールを人質にしていた。

 しかし。

 状況は完全に逆転している。

 周囲の野次馬たちも気づき始めた。

「……すげぇ」

「無名だ」

「無名が助けたぞ!」

 そして誰かが叫ぶ。

「無名ー!!」

 別の誰か。

「バクトー!!」

 すると。

 一気に広がった。

「無名!!」

「バクト!!」

「無名!!」

「バクト!!」

 大通りに響くコール。

 バクト。

「うおっ……」

 ちょっと照れる。

 カリナが笑う。

「人気者じゃん」

「うるせぇ」

 だが。

 その歓声こそが決定打だった。

 賊は理解した。

 もう逃げ場がない。

 完全包囲。

 市民まで敵。

 ヒャッポの矢。

 ワイザの怪力。

 カリナの足。

 そしてバクト。

「……くそっ」

 震える手。

 短剣を落とした。

 カラン。

 そして。

 その場へ跪く。

 うなだれた。

 センネールは慌てて離れる。

「ミユ!!」

 娘へ飛びついた。

「お父さぁん!!」

 ミユも泣きながら抱きつく。

「良かった……!」

「良かったぁ……!」

「本当に……!」

 センネールは泣き崩れた。

 一部始終を見ていた人々。

 拍手。

 喝采。

「無名すげぇ!!」

「やっぱ頼れる!」

「守役だ!!」

「バクトー!!」

 バクトは頭を掻いた。

「なんか恥ずかしいな……」

 すると。

 ポロンがどこからか走ってくる。

「アニキー!!」

 飛びつく。

 バクト。

 受け止める。

「お前いつ来た?」

「みてた!」

 周囲。

 さらに和む。

「かわいい~!」

「無名の弟分か?」

 しかし。

 ヒャッポだけは笑っていなかった。

 倒れた賊の服。

 そこから覗く、小さな紋章を見ていた。

 光る十字。

「……」

 光界。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。