第45話 剛力
西八番街。
新興勢力。
剛力。
現在。
十名。
だが。
勢いだけは凄かった。
リーダー。
ダモン。
十代後半。
腕っぷし。
自信あり。
「この辺全部」
「俺らが取る」
野心満々。
まず狙う。
五番街。
理由。
平和だから。
「平和な場所ほど壊しやすい」
ダモン。
ニヤつく。
剛力。
地味に動く。
武器屋。
ワーフ武器屋。
万引き。
短剣。
工具。
小物。
盗む。
そして。
七番街雑貨屋へ流す。
小銭稼ぎ。
さらに。
毎日偵察。
「見回り何人だ?」
「どこが手薄だ?」
「倉庫は?」
「逃げ道は?」
若いが。
頭も回る。
そして。
発見。
無名倉庫。
「……ここか」
ダモン。
ニヤッ。
その夜。
落書き。
壁。
ドクロ。
悪口。
意味不明な絵。
さらに。
ゴミ箱。
倒して回る。
生ゴミ。
散乱。
翌朝。
バクト。
「……最近多いな」
ゴミ拾う。
カリナ。
「カラス?」
ワイザ。
ゴミ箱戻してる。
ヒャッポ。
無言で落書き消してる。
平和。
そこへ。
正面から。
四人。
歩いてくる。
先頭。
ダモン。
後ろ。
取り巻き三人。
バクト。
見上げる。
「年上か?」
三つくらい上。
体格いい。
しかし。
ワイザ。
唯一。
同じサイズ。
ダモン。
ワイザ見る。
ワイザ。
見る。
睨み合い。
「あ?」
「挨拶来ただけなのによ」
「うぜぇな」
ダモン。
ワイザの胸を。
人差し指で押す。
グイッ。
しかし。
ワイザ。
一ミリも動かない。
まるで壁。
「……え?」
逆に。
ダモンの指。
変な方向へ曲がりかける。
「いてぇ!!」
悲鳴。
ワイザ。
首傾げる。
「てめぇ!」
「やりやがったな!!」
「……なにもしてない」
ワイザ。
真顔。
カリナ。
吹き出す。
ダモン。
顔真っ赤。
今度は。
両手で。
ワイザを押す。
「どけぇ!!」
ググググ!!
だが。
ワイザ。
動かない。
逆に。
ダモン。
自分の勢いで。
「うおっ!?」
後ろへ。
グラッ。
そのまま。
手を突く。
ゴミ箱。
ガシャァ!!
倒れる。
中身。
全部。
顔へ。
ゴッシャァ!!
「ぶべっ!?」
生ゴミまみれ。
シーン。
カリナ。
腹抱える。
「ぶはははは!!」
バクト。
肩震えてる。
ヒャッポ。
少しだけ口元動いた。
ダモン。
顔に野菜くっつけたまま。
「てめぇ!!」
「覚えてろよ!!」
捨て台詞。
ワイザ。
ボソッ。
「……バカだろ」
バクト。
「わすれねぇわ」
爆笑。
ダモン。
真っ赤。
そのまま逃げるように帰っていった。
しかし。
帰り道。
ダモン。
思っていた。
「……なんだあいつ」
「壁か?」
人生で初めて。
力には自信がある俺が。
押しても動かない人間を見た。




