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異世界子供ヤクザ:無名のバクト  作者: 忍絵 奉公


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41/45

第41話 守代


 無言竜。

 消滅。

 その影響は。

 即日。

 王都へ広がった。

     

 西地区。

 崩壊。

 守役がいない。

 つまり。

 ルールがない。

     

「財布がねぇ!」

「スられた!」

「ぼったくられたぞ!!」

「助けてくれ!!」

 六番街以降。

 小さな犯罪が急増。

 スリ。

 置き引き。

 恐喝。

 押し売り。

 軽犯罪。

 だが。

 積み重なると街は腐る。


 一方。

 東二番街。

 光界。

 勢力拡大。

 炊き出し。

 布教。

 治安維持。

 そして。

 西地区空白地帯へ。

 ジワジワ侵攻を始めていた。

「神は秩序を与える」

 白い法衣。

 増える。

 住民たちも揺れていた。

 今。

 安全をくれるなら。

 宗教でもいい。

 そんな空気。


 六番街。

 街長。

 悩んでいた。

 そして。

 とうとう。

 倉庫へ向かう。

    

「……お願いがあります」

 街長。

 深々頭を下げる。

 バクト。

 パンを食ってた。

「なんだ?」

「六番街も見て頂けませんか?」

「……は?」

「守役として」

 バクト。

 止まる。

「守るって?」

「犯罪抑止です」

「見回りや揉め事処理を……」

「守代も払います」

 カリナ。

「え?」

 ワイザ。

「金もらえんの?」

 ヒャッポ。

 無言。

 矢削ってる。

 

 バクト。

 少し考える。

「……それなら」

「いいよ」

 軽い。

 街長。

 目を見開く。

「ほ、本当ですか!?」

「あぁ」

「困ってるんだろ?」

 街長。

 感動しかける。

 だが。

 次の話。

「守代は住民一人銀貨一枚でいかがでしょう?」

「何人いるんだ?」

「五百人ほどです」

 バクト。

 計算。

「じゃあ銅貨一枚でいいよ」

「……はい?」

「え?」

 街長。

 固まる。

 安すぎた。

「毎日ですか?」

「いや?」

「三か月に一回でいいや」

「食ってくには十分だろ」

 しかも。

「上納金もないしな」

 当然みたいに言う。

 街長。

 震えた。

 安い。

 安すぎる。

 今までの守役なら。

 十倍。

 二十倍取っていた。


「ありがとうございます!!」

 土下座。

 バクト。

「やめろって」

 困る。


 さらに。

 五番街も。

「同条件でお願いしたい」

 結果。

 代表者会議。

 開催。


 五番街。

 集会所。

 集まった代表。

    

 ギルド長。

 ゲルド。

 筋肉。

 ハゲ。

 声デカい。

「まぁ治安は必要だ」

    

 五番街領主。

 サルゲッツ男爵。

 痩せ。

 顔色悪い。

 常にオドオド。

「う、うちは別に反対では……」

 隣。

 奥さん。

 鬼みたいな目。

「あなた黙ってて」

「は、はい……」

 弱い。

    

 福々亭。

 店主ニール。

 丸い。

 優しい。

「最近客減ってたんだよ」

「助かるよ」


 新聞屋。

 ジェニス。

 腕組み。

「無名は今やブランドだしね」

 笑う。


 話し合い。

 結果。

 守代徴収。

 決定。

 しかも。

 ギルド長ゲルド。

「新規登録者からも銅貨一枚取ってやる」

「その代わり街守れよ?」

「おう」

 軽い。


 最終決定。

 徴収月。

 一・四・七・十月。

 三か月ごと。

 住民。

 一人銅貨一枚。

 安い。

 だが。

 皆納得していた。

 なぜなら。

 今の王都で。

 それだけで守ってくれる組織など。

 他に存在しなかったからだ。


 会議終了後。

 ジェニスが笑う。

「バクト」

「お前さ」

「ヤクザ向いてるよ」

「やだよ」

 即答。

 カリナ爆笑。

 ワイザも笑う。

 ヒャッポだけ。

 静かに頷いていた。


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