第5話 金の首輪をした子猫
近頃、サントスはちょっとした噂が流れている。
失せ物をした、店屋の親父ーー魔法屋に頼らずとも失くしたものが出てくる。
運悪く、馬車と馬車がぶつかるーー双方無傷で馬車の損傷もひどくない。
いつもは、神殿への入り口がごった返すーー巡礼者が礼儀よく並ぶようになった。
このとき、近くに必ず金の首輪をした白い子ネコを見かけたという。
オレは、イアンに奪われた腕輪をつけられたネコだとピンときた。
だから、古美術商の親父のところや馬車の事故現場、はては、巡礼者の神殿への入り口まで足を運ぶんだがーー子ネコは見つからない。
「イアンーー!! 責任をとれ」
神殿公認の魔法使いになったことで、イアンは仕事に恵まれるようになった。
迷子の聖女さまを、家に招き入れて、世間が大騒ぎしてるときに、聖女さまに茶を出していたーーのんきなやつ
だが、この功績で、やつは神殿公認の魔法使いのバッジを手に入れやがった。
オレは、神殿所属の治療士だから、神殿から録が出ている。
それでも、魔法使いが一番エリートなこの世界。
神殿と名前がついてるだけで、かなり信用度が上がる。
「いいじゃん。イリーナには、また買ってやれば~」
オレは、イアンにグーパン!
「オレのこだわりの逸品なんだよ! 探せーー!!」




