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54.追跡調査

帰って来た俺達は、資料を急いで作り、府警に送った。紙の資料も提出するが、現物は後回しだ。

今は『時代はクラウド』や。

昼下がり、中途半端な時間になったから、『休憩』に、澄子の店に来た。


 ○月〇日。

 俺と倉持は、泉南市から戻った。

 南部興信所宛に大阪府警から、山中渓で交通事故死した氷室兵助の友人達から証言を取るため、長距離だが、朝から出掛けていた。

「お帰り、あんた。倉持君。かき氷食べるか?」

 俺達は、オーバーヒートした体を、かき氷で冷やした。

 倉持は2杯も食べた。

「暑かったやろ?」「ああ。葬式やからなあ。夏の葬式はえらいわ。」

 亡くなった人間がいれば、葬式に友人知人が集まる。

 大阪府警が、何故調査が必要かと考えたか?事故を起こした現場は、山中渓。大阪府と和歌山県の県境だ。当然、山道だから事故は起こりやすい。

 目撃したトラック運転手によれば、バイクは減速する様子がなかったという。

 幸い、交通量は多くなかった。実は、事故の通報者は、トラックのウンちゃんや。

 この道何年のドライバーやから、速度も目分量で測れる。

 そっちは、最寄りの警察で聴取済みだが、事故車両に『細工』の後が見つかった。

 エンジン近くに、何らかの『異物』が挟まれ、その異物の燃えた残骸が見つかったのだ。

 異物のせいで、事故になったかどうかは分かり辛い。だが、ウンちゃんの証言から、ブレーキがかかりにくくなったのではないか?と疑われた。

 俺達の仕事は、亡くなった氷室の人柄を聞き出して、話す人間に怪しいところがないか探すことだ。後は、警察がアリバイ調べをして、参考人として引っ張り出す。

 案の定、倉持が聞き込んだ友人が怪しい人物らしき証言を聞き出した。

 疑われるのを恐れる人間は、口数が多い。

 俺は、すかさず、録音を開始した。一応違法行為だが、警察は『拾った情報』から、怪しさを選別する。

 帰って来た俺達は、資料を急いで作り、府警に送った。紙の資料も提出するが、現物は後回しだ。

 今は『時代はクラウド』や。

 昼下がり、中途半端な時間になったから、『休憩』に、澄子の店に来た。

 次の案件があれば、呼び出しが来る。

 幸い、午後5時になっても、呼び出しは無かった。

 倉持に送って貰い、俺と澄子はアパートに帰った。

 所長に頼んではあるが、まだ『新居』は見つかっていない。

 ここでもまあ、いいかな?とぼんやりしていると、冷房が強くなった。

 どうやら、また澄子の「自称熱中症」か。

 ドリンク剤を、帰宅後すぐに確認していた澄子は、冷えたドリンク剤を差し出した。

 院長や辻先輩は、ワコとの不倫を勧めるが、無理!

 無理!!無理!!

 無理!!

 無理!!

 無理!!

 無理!!

 無理!!

 無理!!

 俺には淫魔の女房がいる。俺は「オスカマキリ」や。

 俺は、ゆっくりと、ドリンク剤を飲み、差し出されたビタミン剤を胃に流し込んだ。

 ―完―



このエピソードは、既に他のサイトで公開した作品ですが、よろしければ、お読み下さい。

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