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異世界プロデューサーズ〜元AD公爵と私のB級グルメ建国記  作者: 輝久実


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20/25

深夜の試作ロケ

エプロン姿のアルフレッド公爵が、


「左京の奴、披露宴のメニューに『ドラゴンのフカヒレ』だの『黄金のキャビア』だの並べやがって……。あんな気取った画、俺たちの現場キッチンには似合わねえだろ?」


と嫌そうに言う。


監修のミノンが


「そうですよ! 私たちが本当に食べたいのは、もっとこう……ソースの香りがガツンとくる、あの『お祭り』の味です!」


と同意する。そこへ、アルフレッドがわが意を得たりとばかりに、


「……それだ。……よし、この『スライムもどき』の粘り気と、魔獣のバラ肉。そして、俺が錬金術で24時間煮詰めた……『超濃厚・ウスター風魔導ソース』! これでいくぞ!」


と意気込む。


ギミックとしては、魔力式・高速回転鉄板で作る。


風魔法で1秒間に10回転し、外はカリッカリ、中はトロットロの黄金比を実現。


アルフのこだわりは、


「たこ焼きの完成は、中から溢れ出す湯気の『滞留時間』で決まるんだよ!」


との事だった。


演出はこうだ。踊る!カツオ節(風)魔獣節。削りたての節が、熱気でまるで生きているかのように激しく舞い踊る。


ミノンのこだわりは、こうだった。


「この『踊るビジュアル』こそ、異世界の住人が見たことのないエンターテインメントです!」


と楽しげだ。


隠し味は、マヨネーズという名の聖水


それは、卵と油を魔力で超高速乳化した、禁断の白いソースだった。


そうこうしていると、左京がいつの間にか背後にいて、


「……ほう。この『背徳の白い液体』……。中毒性指標(KPI)がカンストしていますね。これ、1パック500ゴールドで売れますよ」


と分析していた。


披露宴の当日。最高級料理が並ぶ中、アルフレッドが


「現場の意地だ!」


と叫んで、巨大な屋台を会場中央に召喚します。


エドワード王子が一口食べて、


「な、なんだこれは!? 熱い! 弾ける! そしてこの黒いソースの暴力……! 昨日のブートキャンプの努力が、一瞬で溶けていく……だが、止まらん!!」


と、泣きながら食べている。


アルフレッドは、


「(ミノンと肩を組み、焼きゴテを掲げて)……見たか左京! これが現場の『底力』だ! どんな高級食材よりも、この『ハフハフ言いながら食う笑顔』が、最高の視聴率なんだよ!」

と得意げに言う。


ミノンは、


「アルフさん、ソースが顔についてますよ」


と、笑った。


アルフレッドが、


「……あんたがつければ、それも隠し味(最高の演出)だろ」


と、ニヤリと笑った。

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