チートデイカタストロフ
コンサルの左京が、
「アルフさん、ブートキャンプで皆さんの基礎代謝は最大化されました。今なら、通常の3倍のカロリーを摂取してもマーケット(胃袋)は耐えられます。さあ、最高に『罪深い』メニューをデプロイ(展開)しましょう」
と、眼鏡を光らせながら言った。
元ADのアルフレッドは、インカムを調整しながら、
「……フン、わかってるよ。現場のADは、ロケ弁が豪華なだけでテンションが爆上がりする生き物だからな。……おい、あんた! 例の『禁断の調合』、準備はいいか?」
と、言いながらミノンに聞く。
監修のミノンが、
「はい! 現代日本の深夜3時に食べたくなるような、『ギルティ(罪悪感)』の塊を錬成しました!」
と、応える。
まず、公爵プロデュースの溶岩チーズ・マシマシ・ステーキ丼。それは、 1キロの厚切り肉に、魔力で加熱し続けた「追いチーズ」を滝のように流し込んでいる
。
アルフのこだわりは、
「肉が見えなくなるまでかけろ! 画的なインパクトが命だ!」
との事だった。
ミノンの考案は、揚げバター・ホイップ・パンケーキです。
パンケーキをまるごと揚げ、その上にエベレスト級の生クリームを積み上げます。
ミノンのこだわりは、こうだった。
「自由が丘のパティスリーが『正気か!?』と絶叫するレベルのハイカロリーです!」
左京プレゼンの無限リフィル・魔力コーラはと言うと、飲むとゲップが出るほど強炭酸で、魔力が一瞬で回復する黒い液体だった。
左京が言うには、
「喉越しのスリルが、顧客体験をブーストさせます」
と言う事だった。
王子や騎士たちが
「うおおお! 肉! 脂! 糖分!!」
と叫びながら貪り食う中、アルフレッドはこっそりあなたの手を引き、会場の屋上に逃げ出します。
アルフレッドが、
「……ったく、あいつらの食いっぷり、見てるだけで胸焼けがするぜ。……おい、これ」
と、差し出す。それは、フェスの派手なメニューではなく、彼が魔力で丁寧に握った「小さなおにぎり」と、温かいお茶でした。
アルフレッドが、
「……結局、現場を仕切る俺たちには、こういうのが一番落ち着くよな。……ブートキャンプ、お疲れさん。あんたが隣で笛を吹いてくれたおかげで、現場がバラバラにならずに済んだ」
と、感謝の言葉を述べた。
ミノンは、
「アルフさん……。ふふ、二人だけのチートデイですね」
と、秘密を共有するような笑みを浮かべる。
アルフレッドが、月明かりの下で、少し照れくさそうに言った。
「……ああ。……次は、こんな騒ぎじゃなくて、もっと静かな『完パケ(デート)』を、左京にバレないように企画してやるよ」




