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僕の彼女  作者: 密玄
一の章 はじまりは唐突に
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僕の説明書 ニ

ふっと意識が浮かぶ。

誰かが僕の声を呼んでいる、気がする。

遠くから、何度も。


誰なんだろう、

あれ?ここはどこだっけ…


「あき、起きて。」

耳につくその声は不快さを感じさせない。

それでもまだ、まどろみの中にいたいと強く嘱望する自分が、起きることを拒んでいた。

「ん、んぅ、やだぁ。眠い、から。」

何とか声を絞り出して、再び眠りにつこうとする。

「あき。起きないと、キス、しちゃいますよ。

…いいですか?」

ぼやぼやと聞こえて、要領を得ない。

何か、嫌な予感がするが、眠気が勝っていた。


顔に影が落ちた。

まぶたの裏がふっと暗くなって、すぐ近くに誰かの息遣いが感じられる。


「好きですよ…あき。

僕の、可愛いあき。」


嫌だ。

僕の本能がそう叫ぶ。

頭の中で鳴り止まない警鐘を無視してまで、僕は彼だと認識することをためらっていた。


…ここは僕の部屋じゃない?


動きが鈍い思考で、現状をまず確認しようとする。

僕は目を開けた。


「あき。

起きちゃったか、残念だな。」


目の前に彼の綺麗な顔がある。

認めたくない事実だった。


「でも、…」

彼はそう言い切った。


彼の手が僕の口をこじ開けて、

きがつくと口を塞がれていた。

舌が僕の口内を動きまわる。

彼の手が僕の服をたくしあげ、素肌に直接触ったところで、僕は抵抗した。


「…ふ、はぁ。はぁ。も、なにするんですか。」


肌に触れていた彼の腕を払って、

精一杯彼を睨みつける。

生理的な涙で目が潤んだしまった。


「…はぁ。あき。

可愛すぎて、抑えられないです。

入れてもいいですか?

あきの中に入れたいです、とっても。」


今すぐに、と言って、彼はズボンに手をかけた。


「やめ、嫌だぁ!

反抗しようと身をよじっても、彼の身体に阻まれて身動きが取れない。


ついにズボンが下ろされて、僕は本格的に泣き出した。


「っひう、やっ、嫌だぁっ。ふうぅ、ひっく、やだやだ。」


やだやだやだ、と連呼する僕を見て、彼はうっとりとした目つきで顔を紅潮させている。


「ああっ、あき!

何て可愛いのでしょうか!


あきっ、あきっ。」


あきっ、と呼び続ける彼の声がずっと部屋に響き渡っていた。



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