そういう解決もありだね
少々立て込んでまして、遅くなりました。
「それにしても、よりによってと言うか、案の定と言うか・・・
俺ら狙われすぎだろ。」
ピンポイント過ぎる気がする。
緑の国のグランドクエストもそうだが、
もし、このクエストも俺ら専用とかだったら完全にオンリー狙いだ。
ただ、悪戯小人に引っかかったのが編集者なのがマシだとも言える。
この姐御は戦えないことはない、という程度で
どちらかと言わなくたって、戦闘職ではない。
うちの戦闘要員で考えると、
ドクターや予言者は悪戯小人に引っかかるようなマネはしないだろうし
破壊僧の場合は、寧ろ嬉々として不利な状況を楽しみそうな気がする。
錠前屋、解体屋は困るが、俺が弱体化しても影響は然程には無いはずだ。
本体じゃなく、召喚獣が弱体化するんならメチャメチャ困るけど。
非戦闘要員だと、
仕立屋は依頼が入って引きこもってるし、
大親分はさっきは見たけど、普段は謎だ。
たぶん、引っかかったりはしないだろうし、なんか上手く回避してそうな気がする。
調律師は幸いというか数日インできない状況らしい。
こう考えると、人選的には間違ってないような気がしなくもない。
やられる方はタマったもんじゃないだろうが。
『・・・の~』
『・・・ギャ』
『・・・なの~』
『・・・なんだな~』
姐御の護衛をしながら妖精を探して歩いていると
何処からか声が聞こえてきた。
「こっちか?」
「召喚士、何処行くんや?」
声が聞こえた気がする方向に進む。
辿り着いた先では
3人 (?) の妖精がコボルトに囲まれていた。
「コボ相手なら・・・
【召喚:土霊】!!」
採掘の一件から、無闇にコボルトとは戦いたくないので
アーシィに仲介に入ってもらうことにする。
例によってアーシィの咆哮でコボルトを黙らせ、
そのまま事情聴取を頼んだところ
コボルト側の主張
集落に帰る途中で、妖精の1匹がブツかってきた。
妖精側の不注意なので、無視して帰ろうとしたら
慰謝料を払えとイチャモンをつけられた。
これは不当な言いがかりであり、コボルト族の誇りにかけて
断固、戦うべきである。
これに対して、妖精はというと
妖精側の主張
蜜を集めて帰る途中で、コボルトがブツかってきて
集めた蜜が零れてしまった。
故に、その賠償として、コボルトの労力を借りたい。
『全身複雑骨折したの~』
『黙って力を貸しやがれなの~』
『骨が折れると痛いんだな~』
『ギャアギャア!!』
OK。
平行線だということが、頭が痛くなる程よく分かった。
「編集者、聞いたとおりの状況だ。
個人的にはコボに味方したいが、そっちの都合を考えると
それは悪手だろうから、あとは任せた。」
コボルトに対する贔屓目かもしれんが、なんか、こう、
妖精の方が当たり屋にしか思えねえよ。
「そうねぇ・・・
それじゃあ、私が妖精達と蜜を集めるから
コボちゃん達は解散でどうかしら?
妖精達は労力を得られる。
コボちゃん達は早く帰れる。
私は妖精達と関係が持てる。
3方得だと思うわよ?」
別の見方をすれば、それに付き合わされる俺と錠前屋が損するけどな。
ま、付き合うけど。
『それでいいの~』
『お願いなの~』
『頼むんだな~』
妖精達は納得したようだ。
コボ達はアーシィが脅迫したので異存はないらしい。
逃げるように走っていった。
「それで、どんな花の蜜を集めればいいの?」
『砂漠に咲く炎点花の蜜が欲しいの~』
『雪原に咲く氷添花の蜜も必要なの~』
『湖に咲く月光華の蜜も忘れないで欲しいんだな~』
お前ら、欲張りすぎだろ・・・
「あらあら、一杯ね。
それじゃあ、明日まで待ってもらえないかしら?」
『分かったの~』
『了解なの~』
『承知したんだな~』
妖精達から蜜の情報を集めて
一度、赤の国に帰ることにした。
こういう時、錠前屋のスキルが役に立つ。
「で、どれから取りに行く?」
「そうねぇ・・・
まずは、露店を見て回りましょう。
どれもポーションの材料だから、あると思うのよねぇ。」
露店で賑わっているという、生産職達御用達の道、
通称、露店通りを見て回る。
ここなら、大体の物は揃うらしい。
もっとも、揃わなかった大体以外の物は、
他の国の露店を見て回るか、店で買うか、自力でGetするかの3択だが
幸いにして、3つとも露店で買えた。
「2人とも、お疲れ様。
それじゃ、明日もお願いね。」
姐御、明日は破壊僧に頼ってくれ。
余談
複雑骨折は骨が皮膚を突き破っている状態の骨折で、
突き破っていないなら複骨折 と言うそうです。
気づいておられると思いますが、妖精が言いたかったのは複骨折の方ですね。
骨折してませんけどw




