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こうして2体目をGetした

今年最後の投稿になります。

また、1月は忙しくなる予定ですので、次回のアップは2月になると思います。

1月に合間を見て投稿しないとは言い切れませんが。

「ぬぅ・・・硬いことを厄介じゃと思うたことはあったが

軟らかいことを厄介じゃと思う日がくるとは思わなんだわ。」


30コンボで、実際はそれ以上にスキルを連続で使って

漸く触手を1本ブチ抜いた破戒僧が肩で息をしながら呟く。


「まぁ、なかなか壊れんサンドバックと思えば壊しがいもあるな。」


2本目に向かって拳を奮いながらそんなことを言う。

OK、アンタは立派な戦闘中毒だ。


『お前たち、喰われろ。』


ゴングネグラが幼い声でそう言いながら

後方で待機していた編集者、錠前屋の方に這い寄る。

動き自体は遅いが、巨体のせいで移動は速い。

俺も破戒僧も、タンカー役の仕立屋も間に合わない。


ドドドドドドォォォォン!!


錠前屋に近づく寸前で、スライムが爆散する。


『辛いぃィィィ!!』


「おぉ、掛かった掛かった。」


ニヤニヤ笑いながら見てたのは錠前屋。


「錠前屋、何をした。」


「いやぁ、罠って仕掛けとくもんやな。

黙って罠仕掛けとった甲斐があったってもんやわ。

あしの数少ない戦闘スキルの一つ、【爆砕罠祭イクスプロード・パーティトラップ】や。

どうや、美味しいやろ?

思う存分食べや。」


諦めずに錠前屋に詰め寄ろうとするが、その度にスライムが爆ぜる。


「一度罠に掛かったら、動くたんびに連動して爆発系の罠が作動する。

これがあしの切札ジョーカーや。」


『うぐぐぐぐ・・・

じゃあ、お前だ!!』


「あぁ、そっちへ行きたいがかえ・・・

行けたらえぇなぁ。」


編集者の方に進路を変更するが、今度は体の一部が凍る。


「罠っちゅうのは、二重三重にしてこそや。

そっちにゃ【凍結罠フローズン・トラップ】を仕掛けとるで。」


『せめてお前ぐらいは喰らってやる!!』


両手に盾を持って防御に専念してた仕立屋へと

さらに進路変更するが


「言うたやろ?

罠ちゅうのは、二重三重にしてこそやと。

そっちは【硬直罠スタン・トラップ】や。」


三度みたび、錠前屋の罠に阻まれる。


「それにしても、綺麗に全部引っかかってくれたなぁ。

仕掛け甲斐があったわ。」


『馬鹿め。

今ので全部なら、俺を阻むものはない!!』


「阿呆やなぁ。

今までのあんたの()()()()

罠に引っかかってくれる動きやったっちゅう意味や。

まぁ、動かんでも罠に嵌っとるがな。」


凍りついたゴングネグラの一部が砕け散る。


「あしはロックアンロックのエキスパート、錠前屋や。

こっから先、あんたがもがけばもがく程、

あしの罠の深みに嵌る。」


右手に持ったナイフ程度の鍵をゴングネグラに向けた錠前屋が

その言葉を言い切ると、耳がおかしくなるほどの爆音とともに

予め設置しておいたであろう罠が連続して作動する。

爆炎が晴れたとき、スライムサイズまで小さくなったゴングネグラしかいなかった。


『俺の体がぁぁぁぁ!!』


最後の足掻きなのか、ゴングネグラが錠前屋に飛びかかる。


「こっち来たら危ないで?

でも、そっちから来てくれるんなら、それで終いや。

【爆砕罠祭】。」


その言葉で爆発が始まり、残ったのは焼け焦げた小さなスライムだけだった。


「アスちゃん、フォローありがとな。

予言の御陰で罠ん設置が楽やったわ。」


「大したことない。

あそこまで的確に罠を仕掛けられるのは貴女の経験があってこそ。」


「もぅ、アスちゃん照れとんのか。

可愛い。お持ち帰りしたいくらいやわ。」


錠前屋が予言者に抱きつく。

このままだと、本気でお持ち帰りされかねない。


2人を見てると、俺の体から召喚獣が抜け出し

べっちゃり床にへばりついたゴングネグラに向かう。

アレは鋼霊か。

土霊獣アーシィの時と同じく、ゴングネグラの残骸と共に消え

姿を変えて現れる。

その姿は、1本の角を持ったカブトムシだった。

ただ、その角は突撃槍ランスの如き円錐だが。


『・・・』


謎の昆虫はじっと俺の方を見つめている。


『・・・』


アーシィと違って喋れないんだろうか。


「仕方ない。2体を【召喚解除】。

【召喚:土霊】。」


火精と水精を帰し

お馴染みとなった犀を呼び出す。


「アーシィ、俺はアイツが何言いいたいのか分かんねぇ。

通訳頼む。」


『ご主人、あの御仁は鋼の霊獣でさぁ。

姿形ナリをすっかり変えてしまいやしたが、これからもよろしくと言っておりやす。』


『・・・』


『あっしだけ名前を賜ったのが不満のようですぜ。』


『・・・』


『名前は欲しいが、ピーとかドキュゥゥゥンは止めてくれと言っておりやす。』


流石に、その度胸は欠片も持ってないわ・・・


「名前は良いんだけどさ、

コイツって雄なの?雌なの?」


『・・・』


角を突き出して、『何時でも突進できるぜ?何を突き刺したら良いんだ?言ってみな?』

とばかりに主張する。


『ご覧の通り雄でさぁ。

見てやって下せぇ、あの立派な角。

大体の物を貫けると、本人も言っておりやす。』


「じゃあ、お前の名はタロナイトだ。

硬い合金を意味するタロナイト。

俺の刃となってくれ。」


『・・・了解。』


『了解、と言っておりやす。

本人も気に入ったようでさぁ。』


「うん、それだけ俺にも聞こえた。」

タロナイトはCoを含む合金で、刃物を作るときに使用される硬い合金のことです。


では皆様良いお年を。

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