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日常2 女刑事の定め

 心地よい振動と音。車内はがらんとしており、車窓に映る夜の景色は後ろに流れすぎて行く。

「次は〜…」

そんな車内アナウンスが流れる途中で停車ボタンを押した。


 やはり自宅は安心する。扉を開け、一歩踏み込むと、張り詰めた空気が一気に緩む。そんなな錯覚に陥ってしまう。

カバンをドスッと机のうえに置くと、そこから黒い革製のものを取り出した。その中には、私の顔写真と九条詩織という私の名前、階級が貼り付けられている。それをいつも通り鍵付きの棚に仕舞い込み、スーツ姿のままビーズソファーに倒れ込むと、体の力が抜けていった。1人暮らしのこの部屋にはソファーなんていう贅沢品はいらない。でも、もしかしたら2人暮らしになるかも。そんな事を考え出すと、手足をバタバタとしたくなる衝動に駆られる。でも、たまにはこんな妄想してもバチは当たらないはず。だって、私は頑張ったんだから。でも、それをあの人に伝えるには勇気がいる。しょうがないことだと理解しているが、やはり忘れられるというのは悲しいことだ。でも、やっと会えた。やっと、やっとの思いでここまで来た。

ねえ、君はこんな私を褒めてくれるかな。こんな私を、称えてくれるかな。ねえ、刻。たとえ、私が正ヒロインじゃなくても。また今回も私は、君と一緒に悪に立ち向かうから。バッドエンドなんてねじ伏せてやる。絶対、ハッピーエンドにしてみせるから。

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