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第66話 彼女の傍観者―もう一つの視線― 第12話 瞳の下で

その頃、瞳は一人、リビングにいた。


スマホが震える。

見知らぬ番号からのメッセージ。


開く。


そこには、康介からのメッセージが――。


読み終えた時、瞳はしばらく動けなかった。


――この人は……。


でも――何かが引っ掛かる


指が、無意識に返信画面を開いていた。


何を書こうとしているのか、自分でもわからない。ただ、何か返さなければという強迫観念のようなものが、指を動かしていた。


「……」


結局、何も書けなかった。


打ちかけた文字を消し、スマホを置く。


でも、そのメッセージは削除できなかった。


スクリーンショットだけを撮り、隠しフォルダにしまう。


――なぜ、保存したのか。


その理由を、瞳は自分でも問わなかった。

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