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嘘告白された後、学校で指折りの美少女である女友達と幼馴染から猛烈なアタックが始まった  作者: 白金豪


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87話 学校で有名なギャル

「ちょっといいかな?」


 一輝は金髪で化粧の濃い女子に後ろから声を掛けた。


「なに?今から用事あるんだけど」


 ギャルは不機嫌そうに対応した。


 10分間の休み時間で一体どんな用事があるのだろう。


「そんなこと言わずにね。重要な話があるの。だから少しだけ時間をくれないかな?稲田愛羅さん」


 隣の莉菜もお願いする。


「与田・・・莉菜」


 愛羅は莉菜の名前をフルネームで呼んだ。そして、敵対するように数秒ほど睨んだ。


「しょうがない。少しだけね」


 だるそうに西城高校唯一のギャルは応答した。


 どうやら会話に応じてくれるようだ。


「ここは廊下だから目立つし、場所を変えようか?」


 一輝は1つの提案をした。さすがに廊下では周囲の注目の的になる。


 陰キャの一輝はどうしても避けたかった。


「ちっ。面倒臭いけど・・・。仕方ないわな」


 愛羅は周囲を見渡し、納得した。その証拠に頭を軽く上下に動かした。


「それじゃあ、行こうか」


 一輝は莉菜と一瞬だけ目を合わせた。


 すぐに視線を外し、お互いに歩を進めた。


 愛羅も黙って後を追う。


 しばらくすると、人気のない自動販売機前に到着した。


 ここは以前に、体育祭で一輝と羽矢が飲料を購買したエリアだ。


「それであたしに何の用?こんな静かな場所に呼び出してさ」


 愛羅は未だに苛立ちが収まらない。


 理由を説明されずに呼び出された。この事実にフラストレーションを蓄積する。


「稲田愛羅。君が小川秀明と付き合うギャルだね。そして、増本のオタク的な趣味を悪い噂として流したのも君だね?」


 一輝は前置きなしで、単刀直入に尋ねた。


 莉菜は一直線に愛羅を見つめる。プレッシャーを掛けるように。


「・・・」


 愛羅は数秒ほど沈黙した。器用に目だけ動かし、交互に一輝と莉菜を目視する。


「あぁ〜〜。バレたか〜。確かあんたらって増本と仲の良い連中だよな」


 愛羅はガリガリと乱暴に髪を掻いた。髪が痛むほどに。


「そうだよ!あたしが犯人だよ」


 愛羅は嬉しいのか楽しいのか判別がつかない独特な笑みを浮かべた。


 実に不愉快だった。


「どうしてそんな愚かな行為をする?」


 一輝の言葉に怒気が籠る。


 羽矢の苦しみや悩みを想像すると、自然と怒りがふつふつ湧き上がった。


「愚か?ふざけたこと言うんじゃないよ!悪いのはあの女だよ。増本羽矢があたしの彼氏を誘惑し、おまけに告白をバッサリ断った。そんな重罪許されるわけがない!」


 愛羅は大声を上げながら、一気に捲し立てる。


 興奮しているためか。鼻息も異常に荒い。


「そんな!増本さんが誘惑なんて絶対に有り得ないよ!!証拠はあるの?」


「あるよ!あたしの彼氏に聞いたから間違いないよ!」


「絶対にありえない。だって増本さんの好きな人は決まってるから!」


 莉菜は愛羅に伝わるように強く訴える。


 だが、肝心の愛羅に伝わっている様子は見られない。


 同時に、一輝は羽矢の好きな人について気になった。


 一体誰なのだろう?


 率直な疑問だった。


「わかった。それじゃあ、ここでやめてくれと言ったらどうする?もちろん答えはNO?」


 一輝は落ち着いた声で問う。


 あがり症にも関わらず、不思議と落ち着いていた。


「当たり前よ!やめるかよこんな楽しい遊び」


 予想以上のクズな返答だった。


 一輝は心の底から殴りたくなった。


 拳を強く握り締め、ギリギリで踏みとどまる。もう少しで手が飛び出しそうだった。


「わかった。じゃあ、話はここで終了だよ。時間を取らせて申し訳ない」


 一輝は律儀に頭を下げた。


「行くよ莉菜」


「う、うん」


 一輝が先に歩き始める。


 莉菜はスタートが遅れ、ぎこちなくその後を足早に追った。


「無駄な時間をご苦労」


 愛羅は愉快に皮肉をたっぷりかます。ざまぁ見ろと言った形で。


 一輝は反応せず、そのまま無言で通り過ぎる。


 愛羅は完全に勝ち誇る。顔の表情を見てすぐに理解できる。


「それと1つ言い忘れたけど——」


 一輝は突如立ち止まった。決して振り返りもしなかった。


「かずくん、どうしたの?」


 莉菜も呼応して足を停止させる。


 一輝は莉菜の言葉に反応しなかった。


「何も抵抗しないわけではないから。覚悟してね」


 一輝は前を向きながら、それだけ言葉を残す。


 再び、ゆっくり前進した。


「ちっ。本当にどいつもこいつもうざい」


 プッ。


 愛羅はコンクリートの地面に唾を吐きつけた。


 ぴちゃっと泡が密集した唾液が地面に付着した。


 唾液はぶくぶく泡を立て、徐々に地面へ浸透した。



⭐️⭐️⭐️

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