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嘘告白された後、学校で指折りの美少女である女友達と幼馴染から猛烈なアタックが始まった  作者: 白金豪


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54/103

54話 風邪


「ごほごほっ」


 学校がある早朝。


 一輝は自室のベッドで寝転がりながら、咳き込む。


「おにぃ。大丈夫!?はい!体温計!!」


 美月が慌てた様子で一輝の元に駆け寄り、体温計を渡す。


「・・ありがとう。ゴホゴホッ」


 一輝は口元を手で覆い、激しく咳き込んだ後、身体の脇あたりに体温計を差し込む。


「ちょっと熱があるかどうかを確認させて」


 美月は心配そうな面持ちを見せながら、一輝の額に手を当てる。


 一輝の額に美月の体温がわずかに伝わる。


「うわっ。熱い。おにぃ。これは絶対に熱があるよ」


 美月は大袈裟すぎるほどのリアクションを示す。それほど一輝のことが心配なのだろう。


『ピピッ。ピピッ』


 数分後、体温計の音が静かに鳴り響く。


 一輝はだるさに襲われながらも、身体の脇の部分から体温計を取り出す。


「38.5分・・・」


 一輝は弱々しい声で呟いた。しんどさで顔が歪んでいる。


「やっぱり・・。おにぃ。今日は学校休む必要があるね。それと私も休む連絡をしないと」


 美月はあせあせと一輝の部屋から退出しようと試みる。


「それはいいよ。美月まで学校を休む必要はないよ」


 一輝は視界がぼやけた状態ながらも、ベッドから起き上がる。


「それはダメだよ。風邪ひいたおにぃを1人にはできない。それに、もし悪化したときに看病できる人がいなくなる」


 美月は真剣な表情ながらも、瞳を潤ませる。もしもの出来事を想像し、不安に襲われているのだろう。


「・・・わかった。それと、俺のためにありがとう・・・」


 一輝は美月の表情から胸中を推し量り、それを汲み取ってお礼を述べた。


「うん。いいよ。だって家族で兄妹なんだから」


 美月は優しく笑みを作った。苦しそうな一輝を安心させるように。


「じゃあ。これから学校に連絡してくるね」


 美月はそっと一輝をベッドに寝かせた後、彼の頭を優しく触った。


 ふわっとした感触が一輝の頭に生じる。一輝の胸中に安心感が生まれる。


 数分後、美月は自室に戻ってきた。


「今日、私はずっとここにいるからね」


 美月は教科書やノート、問題集、筆箱を手に持っている。


「あぁ。悪いな・・」


 一輝ははぁはぁと息を荒らしながらも応答する。


「飲み物とかいる?」


「今はいいかな」


「わかった。もし、必要なときは声を掛けてね」


 美月は一輝の勉強机に座る。


「おにぃ。勉強机借りるよ」


 美月は寝転がる一輝にちらっと目を向ける。まるで返事を必要としてないかのように。


「あぁ。いいよ」


「ごめんね。しんどいのにわざわざ返事させて」


 美月は申し訳なさそうな顔を作った。


 それから、勉強机に教科書と問題集を開く。


 筆箱からシャープペンシルを取り出して、勉強に取り掛かる。


 部屋内には一輝の咳と文字の書く音などが生まれる。


⭐️⭐️⭐️

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