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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第伍幕「始動」
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第伍幕の肆

ここまで読んでくださった皆様が抱いたと思われる疑問に一部お答えいたします!

「振袖小町に関することで何か質問はある?」

 質疑応答の時間を設けると、まずかりんが挙手した。

「イナリが普通のキツネじゃないのはわかったけど、俗に言う改造人間ならぬ改造キツネなの? それともピザが好きな亀の忍者と同じでミュータントってやつ?」

 ピザが好きな亀の忍者のことは知らなかったが、ミュータントはわかったため少し考えこんでからイナリは回答する。

「うーん、どっちかというと後者かな。変なドロドロした液体の中に無理やり漬けられて、気づいたらこうなってた。その最中に機械的なことをされた可能性もある。その証拠がこれ」

 頭にある赤い石を指差すイナリ。普通のキツネにそんなものはない。具体的な改造された手順を聞き、得体の知れない液体に浸かっている、または機械を埋め込まれるといった改造工程を受けているイナリを想像し、その場にいたもの全員が光景を想像して戦慄する。だが、これも彼に秘められた謎を解き明かすためのカギになるかもしれないとあおいはメモを取っていた。

「ほかに質問はある?」

 次はさくらが挙手した。

「そういえば私たちが振袖小町だってことはみんなわかってないみたいだけど、なんで?」

「あと、私と蓮はTVの映像を見てさくらだってわかったし、直接見てなかったのに幹夫さんも気づいてたけどかんなはわからなかったのも気になるわね」

 質問に追随し、実体験からあおいも疑問を投げかける。

「それは振袖のカケラの力によって誰がなっているのかが振袖のカケラを持たない人間からはわからないようになっているんだ。いわゆるカモフラージュってやつだね。それでも、目の前で開花した場合はさすがにごまかせないけど。神主さんの場合は、さくらが振袖小町になる直前に会った時に振袖のカケラを持ってることに気づいたうえで、ニュースを見て気づいたんだと思うよ」

「でも俺は振袖のカケラを持ってないぞ?」

「蓮、君はあおいとは双子だよね? だから感覚を共有できたんじゃないかな。もっとも、これはボクの推測に過ぎないけど」

 イナリの解答に蓮は納得できる部分とそうでない部分が半々の気持ちであった。

「あー、同一人物でもコスプレしてるキャラやメイクで別人に見えるのと同じ要領かな? ほら、この2枚の写真、これ同じ人だよ」

 かりんは彼女らしい解釈をして、スマホで自分の知り合いのコスプレイヤーの画像を見せる。他の面々は写真を見比べながら、コスプレイヤーにおける常識に驚かされていた。

 その次の質問は、アイリスから出てきた。

「私たちが戦った後に、襲われた人の怪我が治ったり、壊された物が元通りに直るのはどうして?」

「それは振袖小町に闇を清める力があるからなんだ。怪我をした人や破壊したものに闇の力が付いている場合は元に戻せるんだ。ただ、言い伝えによると人間の場合は魔物に襲われて怪我をした時点で人間の中に強すぎる闇があった場合はその限りじゃないんだって」

 質問の回答を聞いて、さくらがそれに関することを思い出し、尋ねる。

「じゃあ、私がティーガーに襲われて顔に付いた傷があおいの持ってた振袖のカケラから出た光を浴びたら直ったのも?」

 少し考えこんでからイナリは口を開く。

「断言はできないけどたぶんそうだと思う。でも、あれが何度も起こるとは思えないから気を付けてね」

 注意喚起をしつつ回答が終了する。

 質疑応答はまだ続き、今度は蓮が手を挙げる。

「振袖のカケラが全部集まると何が起こるんだ?」

「そういえば……!」

 その場にいる全員がその答えを知らないことに気づく。質問に対するイナリの答えも、それを如実に表していた。

「ごめん、こればかりはボクにもわからない。ただ1つ言えることは、ボクらと敵対してる組織は世界を創りかえることが目的らしいんだ。だからあいつらの手に渡ることが危険であることは確かだよ」

 明確な答えは出なかったが引き続き戦っていくことを4人は誓った。また、自分たちとは違った力を持つ振袖小町がいる可能性があることも考えられるため、現れて仲間になれる日を夢見て、探していくことも決意した。

Q&Aの時間でした。現状説明できる部分の一部なんですけどね。

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