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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第弐拾陸幕「祭典」
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第弐拾陸幕の拾陸

カラクリ明かしの時間。

 バリアに覆われていた人物の顔を見たかりんは、迅弓・萌葱を構えて彼女の手元を狙って放つ。

 矢は彼女が左手に持っていたスケッチブックを射抜いた。そこにはベラドンナロボが描かれ、彼女の手元から飛んで行ったそれには前日に振袖小町が戦い、黒いゲル状の物体となって東京ベラドンナに取り付く前の姿の元となったキャラクターが描かれていた。そしてさくらが床に落ちたそれを炎で焼き払った。

「もう降参した方がいいんじゃない? かすみん、いや、ミスティさん!」

 スケッチブックに絵を描き、実体化させる。これが今回の事件の主犯となったをディアンドルを模した白いFFVを身に纏ったナフ・ヴァルキリーである関香澄の大詰め「紙上弾兵(しじょうだんぺい)」だった。

「ちっ! 今日はここまでか!」

 彼女が追い詰められている間にかぐやが撤退する。大門は逃げ遅れたひなたにインタビューを開始する。

「単刀直入にお伺いします、あなたたちは一体何者で、何の目的があってこんな事態を起こしたのでしょうか?」

 マイクを向けられた彼女は一瞬だけ迷うも、清水の舞台から飛び降りる事を決意した。

「私たちはP&L、我らが姫、本橋千花(もとはしせんか)が望む女性だけの世界を創るべく活動しています」

 包み隠さず答えたことにかりんとコクピットに戻ってきたひかりは度肝を抜かれる。

「今夜、気を付けてください。姫が動き出します」

 意味深な予告をしてからひなたは撤退する。自分たちの素性と首謀者が誰なのかを自ら全国ネットでばらしてしまったため大目玉は確実だが、彼女にとっての賭けでもあった。

 大門たちの尽力で事件の詳細は正しく伝わり、P&Lが恐ろしい団体であることは世界中にしっかり伝わった。

 スケッチブックの破壊とともにベラドンナロボは倒れ、元の建物としての東京ベラドンナに戻る。中にいた参加者たちは振袖小町への称賛と安堵で会場全体を包み、頒布物や机を元に戻し始めた。

 外にいたあおいとアイリスは変身が解除される一歩手前まで体力を消耗していたため何とか命拾いしていた。

「どうする? 二度と悪事に手を染めないか、それともこのまま姫にいいように扱われるか!」

 さくらは最後の審判を下すため香澄に二択を迫る。

「わ、私は……ううっ!」

 答えようとした瞬間、彼女自身の精神力がかけられた洗脳に抗っていたことに反応しヘッドギアから電撃が発せられる。

「今助けてあげる!」

 かりんは再び弓を構え、ヘッドギアを貫き破壊して彼女の苦しみの源を断ち切る。

「た、助かった……振袖小町、ありがとう。でも、私は……」

 洗脳が解けて狼狽えている彼女をかりんは抱き留めるが、彼女は胸の中で気絶してしまった。

ナフ・ヴァルキリーも半分が洗脳解除、P&Lも余裕がなくなってきた……?

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