第弐拾陸幕の拾伍
おや、地球のようすが……!?
P&Lの実態を追い続けている比奈と、断続的、そして一点集中型の明らかに不自然な地震が起こっていることに疑念を抱いたキマとラパンはこの怪奇現象が起こっている地域にあるP&Lの本部のあるビル付近まで到着していた。
「確かこの近くにあるはず……」
入手した住所を頼りに比奈が進んでいると、またも地震が起こる。しばらく経つと、揺れが収まる。
「気を取り直して進みましょ……あいた! ……あら?」
ちょうどキマが歩いていた場所にさっきまではなかった段差が発生していた。それは車道はおろか二人とは逆の方向にいた比奈の近くでも発生していた。
大門、カメラマンは安全のためにコクピットの内部には入らず扉越しに撮影しつつ、かりんとひかりが乗り込んで戦いが始まった。
「……またあんた!? いつもいつも邪魔するんじゃないわよ!!」
かぐやが操縦席を立ち、ひかりに向かってくる。さくらとかりんは空いた操縦席に向かおうとするが二人が揉みあっていて後手後手になってしまい、大門らを無視してコクピットから飛び出して小競り合いを始めた。
「こっちが操縦できれば……あれ?」
3つある操縦席のうち2つは埋まってはいたが、一人だけ操縦桿ではなく別のものを握っている人物が一人おり、バリアは空席と彼女を覆うように張られていた。
「あの顔……手元……そういうことか!」
合点がいったかりんは事態を止める方法を思いつく。
蚊帳の外だが指をくわえて見ているだけでは大願成就の大きな障壁となると考え、リアルタイムで情報収集をしていたロンたちも拠点である廃屋にある古びたテレビで振袖小町VSベラドンナロボの対決を見届けていた。
「かなり大規模になってきたな……」
「俺はここ最近都心だけで起こってる地震が気になってしょうがねぇ。あんなの絶対不自然だろ」
「人工地震って一言で片づけりゃ陰謀論でしかねぇが、振袖のカケラがありゃそれくらいできるよな……」
彼らは今まさに振袖小町がロボの繰り出す攻撃に苦戦している様が映し出されているテレビに注目していたが、セルペンテとゴーダの会話と中継されている戦闘がどちらも現在進行形で発生していることにティーガーはある結論を導き出す。
「(今警察や自衛隊はベラドンナの方に集中している、地震はいつも同じ一帯にだけ発生している……。さっきキマから突然地面に段差ができたって話があったが……まさか……)」
荒唐無稽ながらも予測できてしまった事態にいてもたってもいられず、彼は立ち上がると急ぎ足で廃屋から出発した。
操縦席から外に出て戦うシーンは私の原点である作品の熱い回オマージュです。




