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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第弐拾陸幕「祭典」
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第弐拾陸幕の拾弐

無事2日目も開催されるのか!?

 幸い初日の終了後から二日目の開始までは猶予が与えられたため参加者は全員無事に帰ることができた。しかし参加者の中には当初の予定を変更し翌日の参加を見送る声が出てきていた。コミシェの準備会は通常通りの開催をすることを告知、賛否両論が巻き起こるもその多くは準備会の姿勢を支持する声だった。

 その日の夜。P&L本部近くの公園にはこの日も若い女性がずらっと立ち並んでいた。狙い通りに外国人男性が声をかけられていたが、その中に日本在住者がいたため彼の手によって警察に通報され彼女たちのうち4名があえなく御用となった。彼女たちはこれまでにも外国人観光客から金銭だけ受け取ってとんずらを繰り返しており、警察への通報などの対策手段が分からない、もしくは言葉の壁に遮られてしまい説明ができず彼らの中には泣き寝入りせざるを得なかった者も少なくなく、被害総額は一億円にも及んでいたという。

 コミシェそのものが人質に取られるという前代未聞の事件の影でこの一件が報道されるや否や、姫はこの件に言及していた。

「日本は性を買おうとした男が逮捕されない、そういう事実が世界中に知れ渡っているから起こってしまった事案であると言える。報道映像でも逮捕された女性たちは顔をさらされていたが彼女たちを買っていた男は隠されていた、こんなことでは女性たちが泣きを見る社会に終わりをもたらすことはできない。これこそ社会問題ではないのか」

 そこから、コミシェが脅威を抱えたまま開催することにも言及した。

「人命にかかわる事態にまでなったのになぜコミシェを開催するのか。一刻も早く中止にすべきだ。そして今後同じようなことが起こらないためにも、コミシェ自体今回を最後にしなければならない。そもそもたくさんの女性が意にそぐわぬ性的な被害を受ける巣窟がこうして存在していること自体が不健全だと言わざるを得ない」

 これには大きな反響が巻き起こり、彼女の意見はごもっともであると拡散という名の援護射撃をする者もいたが、一見真っ当なことを言っているように聞こえるが彼女自身が望んでいることが透けて見える論調に疑問を投げかける者や反論する者の方がマジョリティであった。

「あれ、今日はいつもの子来てないんだ」

「そうなんだよ。昨日来てくれるって言ってたのにブッチされちまったよ。売り上げに響いたらどうすんのって感じだわ」

 P&L本部から目と鼻の先にあるホストクラブ「Red Spider」では、一人のホストが常連客がいないことに疑問を抱き同僚に話していた。だが、話を聞いていた同僚のホストは重く受け止めてはいなかった。

「ま、いんじゃね? 正直あの子マナー良くなかったし、それに……ね?」

「それな。ま、あの子の代わりはいくらでもいるしさ」

 彼らが噂している対象である人物が含まれる逮捕された女性たちは、留置所で口を揃えて自分たちは生活に困窮していると供述していた。

「……また地震か」

 逮捕された女性たちへの取り調べ中、揺れが頻発する。しかし、いずれの地震も隣接している県はおろか、同じ都内でもこの近辺でしか観測されない奇妙なものだった。

 コミシェ二日目。普段から警備員が配置されている会場にはいつもより多くの人員が配置され、万が一のことを想定して警察も巡回していた。参加証となるリストバンドを持たないひかりは増援として当日のリストバンドを入手して午後から参加することになり、さくらたちは普通の参加者として西と東の二手に分かれて会場に入って有事に備えた。

 先行入場に当選していたかりんはコスプレをしつつ周りの参加者の様子を見ていたがいつ何が起こるか分からない不安は付きまといつつも、いつもの光景が繰り広げられていたことには安心と不安が半分ずつだった。

 十二時半。さくらたちも入場ができたところで、一斉点検の際にかかるジングルの歌が流れる。普段なら曲がフェードアウトして放送が終わるが、今回は続きがあった。

開催はされましたが……どうなる!?

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