↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第弐拾肆幕「友情」
PR
376/451

第弐拾肆幕の拾

食うや食わずのスキロスを救った彼女がまさかの質問。

「それでは次の質問に移ります。あなたは男と1対1で食事に行き、お互い同じ値段、同じ量だけ食べた。この場合、会計でお金を出す配分はどうすべきか」

「あなたが全部払う」

 会場には蘭が挙げた選択肢の声だけがこだまする。選ばなくても納得のできる選択肢なだけに拍手がなくとも不思議ではなかった。

「半分ずつ払う」

 だが、ここでも選択肢だけが虚しく響いている。蓮もかんなも心の中でこれが正しいだろうと思った。

「お姉さんはこれが正しいと思うんだけど、どうかな?」

 桃香はめげずに少女に声をかけ説得を続けるが、彼女の目と耳はステージに釘付け、梨の礫だった。

「相手が拒否しようとも何が何でも全額払わせる」

 選択肢を言い終わる前に拍手が鳴り響き始める。全員が同じ考えの世界などあっていいはずがない、そう考えた桃香はもう黙っていられず立ち上がって叫んだ。

「ここにいる人たち! さっきからあの人の話は男の人をまるで物か何かみたいに扱うことが正しいと言っているようにしか聞こえない! なのにそれが正しいだなんて、こんなのおかしいと思わないの!?」

 彼女の叫びにその場にいたかんなを除くすべての女性が視線を向ける。

「どうやら姫の崇高な考えを理解することができない可哀想なお友達がいるようですね。皆さん、そんな子は……こうなります!」

 馬込の言葉が終わった瞬間、桃香は殴られたかのような衝撃を頭に受けて倒れてしまう。しかし、彼女を直接殴った者は確認できなかった。

「皆さんは姫の目指す理想郷を創るために必要な存在、こういった反乱分子は排除しましょう!」

 成人女性も少女も一斉に立ち上がり彼女に襲いかかろうとしたその時だった。

「待ちなさい!」

 ホール最後列の真後ろにあるドアが開き、光が差し込む。それを浴びながら現れたのは、振袖小町だった。彼女たちは5列ある通路の端に立ち、走って横断してからジャンプしてステージまで上がった。さくらが駆け抜けた中央の列では、イナリも後を追って駆け抜け、ステージに飛び乗った。

「色鮮やかに咲き誇る!」

 馬込と蘭が後ずさりし、空いたステージの前方に横一列に並んでから、さくらが掛け声をあげる。

「「「「「華のお江戸の振袖小町!!!」」」」」

 ポーズと名乗りが決まると、ここまで絶望一色だった少年たちの表情がわずかながら希望を取り戻し始め、拍手が巻き起こる。

かっこいい登場、ヒーローショーみたいですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。