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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第弐拾壱幕「太陽」
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322/332

第弐拾壱幕の弐

こいつらは一体……!?

 この団体の代表の部屋の中に入ると、そこには真ん中に宝石のような装飾のついたバンドを手首に付けたひなたをはじめとする元Dianthus from.JPNのメンバー8人が部屋の中央部に敷かれたレッドカーペットの左右に跪いていた。部屋の最奥部には無機質なオフィスビルには似つかわしくないレースのカーテンやアンティーク調の猫脚の机と椅子が置いてあり、椅子に座っている彼女の目の前に向かい、かぐやは彼女らと同じように跪いた。机の上には、虹色に光る三日月の形をした結晶体がケースに入れて置かれていた。

「お久しぶりです」

 これまで廃墟で見せていたときとはまるで別人のような低姿勢で恭しく接する。その相手こそ、社団法人Paeonia&Lilyの代表者だった。

「あなたは……かぐやね」

「はい!」

 彼女は微笑んでからかぐやの頭に手をかざすと、虹色の光が差す。跪いていた少女たちは拍手する。

「(今までのみんなよりも輝きが強い、もしかしてあの子……!)」

 ひなたはかぐやが手をかざされた際に他のメンバーよりも強い反応を示したことに疑問を抱きつつも、彼女にここでの自分の名前を伝えた代表に別室に通すよう指示される。

 通された部屋には、ショーケースが立ち並んでいた。その中には先日エリーが身に纏ったNEWキモノを彷彿とさせるメカニカルなデザインが施された世界各地の民族衣装が並んでいた。

「一つずつ前に立ってみて」

 怪訝そうな目を向けながら、言われた通りにかぐやは一つずつショーケースの正面に立っていく。すると、最後に前に立ったショーケースの中の衣装が彼女と呼応するかのように光り出す。

「あなたはその服に選ばれた。ようこそ、P&Lへ」

 代表が部屋に入ってきて、かぐやと握手を交わす。すると、忠誠の証のごとく左手首に宝石のような装飾のついたバンドが付くが、彼女のもののみ宝石のような装飾が黒く変色する。

「かぐや、あなた……もしかして……」

 かぐやは得意げに体内から振袖のカケラを出して見せる。ひなたは彼女が見せる真意がつかみ取れない腹の内を垣間見た気がして恐ろしさに何も言葉が続かなかった。

 3人は代表の部屋に戻り、出ていった時と変わらずに跪いていたメンバーたち高らかに宣言する。

「さて、これより私たちの崇高な目的のために動きましょう。いいですね?」

 彼女の声を聴き、その場にいた全員が立ち上がりシュプレヒコールをあげる。

「For my princess! For my princess!」

トップを称えるシュプレヒコール、まるでどこぞの新帝国。明らかにヤバいですね!


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