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華のお江戸の振袖小町  作者: 水虎
第拾漆幕「邂逅」
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第拾漆幕の拾弐

ひらめきが頭の中にキラっと参上。

「ひらめキーング!!」

 いきなり叫びながら右手を高く掲げたかりんを見てあおいとアイリスは驚き、ラパンは笑い出す。

「やっぱり面白い。でも、今日でさようなら」

 ラパンがネガボットに攻撃を指示しようとしたときのことだった。なんと、かりんはアイリスが作り出した豪拳・山吹の上に乗るというあまりにシュールで珍妙なフォーメーションを組んでいた。

 それは弟が乗っているバイクを兄が担いで光線を発射する必殺技を彷彿とさせていた。きっとこのシュールな光景を見ていない者は聞いて驚き、見て笑うことだろう。事実、フリージアの舎内に避難していた次郎たち子どもたちが窓から見えたこの光景に爆笑の渦に包まれ、それを見て蓮と桃香はほっこりとしつつも発案者を信じ勝利を祈るため、声をあげた。

「よしみんな! 振袖小町を応援しよう!」

「先生も応援するわよ! 頑張れ! 振袖小町ー!!」

 蓮と桃香の呼びかけに、子どもたちは続々と立ち上がって部屋越しではあるが思い思いの声援を送る。中には即興で作った童謡の替え歌の応援歌を歌う子どもや、その場で考えた振り付けで応援のダンスをする子どももいた。

 それまで恐怖におびえていたのが嘘のように子供たちの目は輝きに満ち溢れていた。子どもたちはみんな振袖小町が大好きなんだと感じた蓮だったが、感慨にふける暇などなく先導役として応援を繰り広げた。

「……正気? やっちゃって」

 構わずネガボットが大盤振る舞いで硬貨の弾丸の雨を降らそうと後ろ脚だけで立ち上がり、小銭型の弾丸を放ったその時だった。

「そりゃー!!」

 ネガボットの背後からあおいが攻撃を仕掛けてくる。それに応戦しようとネガボットが体の向きを変えたのを見逃さず、かりんを乗せた豪拳・山吹はネガボットに向けて発射され、彼女は豪拳・山吹に乗って飛んでいった。いつもより重量のある一発を放っただけに、アイリスはいつもより大きな反動で後ろに下がり無防備になっていた。それをあおいがカバーし、烈槍・紺碧で攻撃を弾いていった。

 ネガボットに近づいたところで豪拳・山吹の勢いは失速するも、そのタイミングでかりんは飛び降り、そのまま豪拳・山吹が命中して広がったネガボットの背中の穴に飛び込んでいった。

「嘘でしょ!? でも面白い」

 これにはさすがのラパンも度肝を抜かれ目を見開く。小柄な彼女だからこそできる離れ業である。

 ネガボットの体内は瘴気であふれており、狭さという物理的要因以外にも長時間中にいることは不可能であった。体内に異物が入ったネガボットは攻撃どころではなくなり、のたうち回り始める。

「邪悪なるものよ、優雅に散華せよ! 一斉風靡!!」

 激しく動き回るネガボットの体内でかりんは矢を放つと、ネガボットは横に回転しながら爆発四散。その寸前にかりんは脱出に成功するが、ネガボットの体内に充満していた瘴気の影響で着地と同時に変身も解除されて膝から崩れ落ちる。

 子どもたちに正体がバレることとショッキングな絵面が目に入ってしまうことを危惧し、蓮は部屋のカーテンを閉める。

「今日はこの辺で……あ、ティーガー」

 一難去ってまた一難、ネガボットが倒されラパンが撤退しようとしたところでティーガーが到着。

「もう少しここにいよっと」

このまま話がカラッと解決すればいいですねぇ。

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