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【連載版】俺、また馬に生まれました  作者: 猫のアミーゴ


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閑話 俺の知らないところで その2

――side. あんちゃん――

最近、オレは充実していると感じている。

スーやんとの初勝利で騎乗依頼が増えた。

スーやんが特別な馬になったときから、オレの中の歯車がきっちりと噛み合った。

そんな気がした。

スーやんは、障害に転向した。

オレは、スーやんを追っかけた。

スーやんにしがみつくのに必死だった。

スーやんと共にレースを駆け抜ける内に、ますます騎乗依頼が増えた。

勝利数も積み重なっていく。

荒川先生、ノブ先輩が応援してくれた。

でも中心はスーやんだった。

今日、オレは、スーやんでジャンプ重賞を勝利した。

勝利インタビューで、オレは

「すうううやんのおかげです。ありがどう」

思い切り噛んだ。

それ以上言葉にならずに、そのままテレビで放送された。

父と従弟から「すうううやん」ってメッセージが届いた。

厩舎に帰ってからも、『すうううやん』と呼ばれた。

オレの名前は『すうううやん』じゃない!!

スーやんに追いつけたかな。

明日の朝、スーやんに真っ先に会いに行こうと思った。



――side. ノブさん――

スイートポテトスーやんとマルの合同調教を行った。

マルは、これ以上結果が出せないと競走馬を続けられない。

馬主からの宣告だった。


スーやんは、不思議な馬だと思う。

最初は賢い馬だなと思っていた。

それだけじゃない。競馬のことも、調教の必要性もわかっている。

そんな気がした。

スーやんは、スタートが上手い。

そのことについても、平地で一緒にレースに出た騎手がいうには、

スーやんは、ゲートの中で「ぶるる…ぶるる…」と何か言っているらしい。

そして周りの馬は、それを聞いて出遅れるとか。

「スイートポテトは、周りに魔法をかけてるにちがいない」

そう言って、騎手は笑っていた。

なんだか、ありえる気がした。

僕は、スーやんに賭けてみたいと思った。

スーやんとの合同調教から、マルは変わった。

レース中に折り合いを欠くことがなくなった。

飛越が安定してきた。


マルは、きっと大丈夫。競走馬を続けられる。

ただ、返し馬の時、スーやんと同じように、マルもきょときょとと何かを調べるようになった。

スーやんがマルに魔法をかけたのかな?



――side. 荒川厩舎――

12月に入り、荒川厩舎でざわめきが起こった。

冬のグランプリのファン投票の最終結果が出たのだ。


******************

有馬記念投票結果

******************

有効得票数 8,424,404票

1位 ネクストカイザー 2,268,371票 牡4

2位 ヤマモトエース 972,022票 牡4

……

97位 スイートポテト 3,004票 牡4



担当の大川さんが、にっこにこと笑っている。

「いつか、スーやんが有馬記念に出る日がくるかもですね」

大川さんは不敵に宣言した。

その後、荒川厩舎では動画撮影がブームになった。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


面白かったと思っていただけたら、☆をポチッとしてもらえると嬉しいです。


スーやんには内緒でお願いします。

本人は☆よりリンゴを要求すると思うので。

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