未来からの招待状
第18話 未来からの招待状
王城から、再び招待状が届いた。
――断れない。
今度は、晩餐会。
しかも、
「婦人同伴にて参られよ。」
(……嫌な予感しかしない。)
◆
夜の王城は黄金に輝いていた。
王家一族、公爵、大臣、名だたる貴族たち。
その末席に――ソンブレロモネダ商会。
珍獣でも見るかのような視線。
「例の電球の男か。」
「発電機を作ったとかいう。」
料理は豪華だったらしい。
だが、社長は味をまったく覚えていない。
◆
晩餐会が終わり、帰ろうとしたとき。
「お待ちを。」
侍従に呼び止められ、応接間へ。
そこには国王がいた。
「来たのぅ。」
やはり来た。
「そちに頼みがある。」
(ほらきた!)
「爆発した探鉱を復活させる道具はないか?」
(ドラ◯もんじゃないんだぞ……。)
「それは……ありません。」
「では、作れぬか?」
沈黙。
出来なくはない。
換気装置。
ガス検知。
掘削機。
火を使わぬ照明。
未来の知識が、脳裏をよぎる。
「出来なくは、ありません。」
一瞬の沈黙。
王の目が、細くなる。
「頼む。」
「成功すれば、正式に男爵とする。」
「加えて、サンブレロ村周辺一帯の土地を与える。」
土地。
――土地があれば、鉄道が引ける。
物流革命。
街と村を繋ぐ鉄道。
産業が動く。
未来が動く。
「……かしこまりました。」
◆
帰りの馬車。
社長の頭は爆速で回転する。
まずは――
・蒸気式掘削機
・ベルトコンベア
・換気塔
・ガス検知器
図面は描ける。
完全再現は無理でも、原理だけならいける。
(やれるか……?)
不安はある。
だが――
ワクワクもある。
◆
翌朝。
発明家、見習い、職人を招集。
机に叩きつけるように設計図を広げる。
「これを作る!」
工房が、騒がしく動き出した。
――これはただの工事ではない。
街を変える。
国を変える。
未来を、作る仕事だ。
その日。
確かに――未来が動き始めた。
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