果実
「はぁ…もう朝か…」
カクレは水を飲み干し朝日を眺める。積もるばかりの不安に押しつぶされそうになったその時後ろから起きたミユが声を掛ける
「げっ…まさか寝てないの?寝なよー」
「ミユ……」
ミユの姿にカクレの表情は明るくなる
「ミユはカナタとフミナは生きていると思う?」
「生きてるよ」
迷いのない答えにカクレはまた救われる。深呼吸を済ませ紅茶を淹れに行く
そうだ…カナタは生きてる。それ以外を考えるのは辞めだ…
カクレは紅茶を淹れ終えるとゆっくり歩き出し椅子に座る
「私の分もあるんでしょ?」
「もちろん」
あの魔物の魔法…カナタは手で掴んだ対処に情報を新たに加えるって言っていたけれどもしそれでエクシティウムを動かしているならエネルギー切れは起きない。ならなんで帰還した?カナタの魂を奪うため……でもならなんでガルダが蘇らない
「なーに考え事してるの?」
「いや何でもないよ」
小鳥の囀りが辺りに響くその時紅のビームが街を焼く
「何!?」
「まさか…始まった?」
二人は走り出し騒ぎの中心地へ向かった
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「見つけた!」
『超風弾』
ライトはミユに向けてビームを放つ
「しつこい男は嫌われるよ!」
ミユは慣れた手口でライトのビームを弾き返す
「たとえ嫌われようと!君と言う黄金の果実からは離れられない!」
「カクレは早く行って!多分だけど今回の襲撃の目的はクレアさんよ!」
そうか…何らかの理由でカナタから魂を取り出すのを失敗した…その結果復活ができず魂が必要になったのか!
「了解!」
カクレは走りエクシティウムの居場所に向かう。だが、あと少しのところで邪魔が入る
『空間破放!』
この魔法は…
「エンスか!!」
クソッ!時間がないのに!
カクレはエンスが放った『空間破放』を受け切り反撃に出る
「邪魔だぁッ!!!」
カクレは作り出したメイスでエンスを叩き落とす
どちらにせよコイツだけは倒し切らないとエクシティウムは止まらない
『雷鳴拳!!』
更なる追撃を受け止めたエンスは不敵な笑みを浮かべる
「捕まえた」
「わざとな」
『雷万神』
エンスが魔法を発動するより前にカクレは放つ。万死の雷を
この至近距離なら逃げられないし、電撃による麻痺で魔法なんて使えない。削る。削って削って倒す
エンスの悲鳴が鳴り止む頃カクレはすでにチャージを終えていた
『雷鳴拳ッ!』
エンスの体は大地を抉りながら吹き飛ぶ
魔力がかなり削られたがそれは相手も同じ事…このまま行く!!
カクレは構え突撃する




