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薬仙の帰還  作者: 夏目葵
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第41話 投獄

何時もと同じ朝。


引き続き、謹慎している沈七は、

寝台から、むくりと身を起こした。


ふぁ~


と欠伸を一つ。


簡単に身なりを整える。


地味な色の衣を羽織、


癖のある黒髪を一つの三つ編みにして、

後ろに弾く。


前髪の寝癖を押さえるため、少し椿油をつかう。


......付けすぎた。


何日も髪を洗っていないみたいに、

ベタベタになった。


「はぁ、もういいや。」


早々に諦め、前髪がベタベタなのを

忘れる。



「あれ?」



そこで、違和感。


いつも、身支度を終える頃には、夕陽が、

食事を運んできてくれる。


ほぼ、軟禁といっていい、この生活。


楽しみは、食事くらいだ。


なのに、今日は、いつまで経っても来ない。


なんだか、廊下が騒がしい気がする。


「....が、捕まって」


「...そんな、信じられない」


「とにかく、早く...を」


「明朝処刑...」



なんの事だ?


少し、扉を開いて聞き耳をたてる。


「夕陽が、宝を盗んで...」


「.....間者」


夕陽が?!


沈七は、思い切り扉を開けた。


「あ、沈七様。」


そのまま、ずんずんと玄夜の執務室に、

歩いていく。


「だ、だめです。許可なく部屋から出ないでください。」


止まらない。


あった。


執務室の扉の前に立つ。


一呼吸した。


そして...


ガチャ


「玄夜!!」


首もとに銀光。


ひやりとする。


金属の感触。


高要が、鋭い眼差しで睨む。


少しでも動けば、切られる。


沈七は、ごくりと唾を飲んだ。


「沈七殿。謹慎中は、部屋から出ないように、

言ったはずですが?」


氷のように冷たい声で、玄夜は言った。


こちらを見ようともしない。


淡々と手元の書類を処理している。


「夕陽が、処刑されると聞いた。」


震える右手を左手で握りしめる。


玄夜は、その仕草を見ると、途端に冷めた気持ちになった。


まだ、やっている。 


今さら、師尊のその癖を真似しても意味はない。


「はい。彼女は、武林盟の間者です。」


「どうして...」


「どうして、処刑なのかと聞かれるのなら、間者は拷問の後に殺すのが、魔教の掟だからです。」


「沈七殿は、どうしてこちらに?」


「私は、夕陽の処刑してほしくない。」


「だから?言い忘れていましたが、沈七殿にも

間者の嫌疑がかけられています。」


「!!」


「夕陽と、一番接触していたのは、沈七殿ですから。」


「沈七殿は、明日。夕陽の処刑のあとに取り調べ受けてください。」


「....くっ。」


「逃げたり、暴れたりしないで下さいね。あなたを牢に入れたくないのです。」


嘲るような、声音。


「沈七殿を、部屋に連れ戻せ。

一歩たりとも外に出すな。」




ずっと一緒にラブラブでいてよ!


と、自分で突っ込む(笑)




最後の番外編の為に、今は物語を積み重ねてます。


ちょっと、読みにくいのと暗い話し続きますが、


読んでくださると嬉しいです。




正直、番外編いつも、想像して楽しんでます。


自分の作った話で………


お金が、かからない!

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