神様(?)の日常 厨ニ病デモ車ニ乗リタイ
前回のあらすじっ!
『芸妓』、死ぬっ!
『狂犬』、死ぬっ!
『忍者』、『格闘者』、死ぬっ!
以上っ!
ブロロロロロロ…
排気ガスを撒き散らしながら痛車は進む。
大分火の壁から離れたし、暫くは大丈夫かなと思っていると。
「…何あれ?」
遠くに手を挙げている人がいた。
よく見ると、ミ何とか…厨ニ病でいいや。厨ニ病がいた。
「ふっ…我をその自己主張せし光速の馬に乗せる事を許可する…ふっ、二度と無い機会だ、光栄に思うが良い…」
「何様のつもりだてめー」
何さこのぷらいど高々子は。
素直に『その車に乗せて』って言えば良いのに。
「何…我の情けを受けぬ、だと…?」
「情けを受けるのは君だよ、厨ニ病」
車に乗りたいからたくしーよろしく手を挙げていたんでしょ?
違うの?
「乗せてあげても良いけれど、君は何か対価をくれるのかい?」
「対価…だと?ふっ、この我から物を取ろうなどとはおこがま「乗るの?乗らないの?それとも死ぬ?」…大量のゾンビを滅する武器でどうだ」
「良いよ」
手のひら返しが速いなー。
いそいそと乗り込む厨ニ病を見ながらそう考える。
厨ニ病はごすろりみたいな格好をしていた。
…めいど服と良い勝負だよ。
しかもご丁寧に眼帯までつけている。
現実と一緒だね。
それですこーぷ覗けるの?銃に向いていないよ。
猫耳メイド服のおっさんとゴスロリを着たおっさんという奇妙な二人組が荒野を痛車で駆けていく。
☆☆☆
ブロロロロ…
流れ行く景色を見ながら我…否、ワタシは考える。
どうすればこの『死神』を亡き者に出来るか、と。
今回の出場者の中で一位二位を争うのは『死神』と『勇者』だ。
この2人は規格外の存在だから。
『死神』は本人そのものが人間離れしている。
ずっと瞼を閉じもせず目を開けていたり、コントローラーを粉微塵にしたり等々。
瞼を閉じる事は隙に繋がる。
瞼を閉じないという事は隙が少なくなるという事。
それから反応速度も尋常じゃなく速い。
銃を向けられたと気づいた途端に相手を殺す。
相手に銃を撃たせる前に。
連続キルが出来るのもこれが関係していると思われる。
流石に今回は参加人数が10人しかいないから他プレイヤーと遭遇する事が難しくて連続キルなんか出来なかったみたいだけれど。
彼女史上初だろう。連続キルが出来ないなんて。
そして、銃の扱いが天才的に上手いという事も彼女の特徴だ。
ゲーム内とはいえヘッドショットで倒すというのは難しい。
なのに、彼女はいとも容易くそれを成し遂げた。
それも参加者全員。
…本当に人か疑いたくなるレベルだ。
『勇者』も『勇者』で本当に人か疑いたくなるレベルの腕を持っている。
近距離では敵無しと言える。
『勇者』が『勇者』たる所以は敵に恐れずに突っ込んでいく所。
そして自分の得意な近接状態にして勝利をもぎ取っていく。
敵を恐れずに突っ込んでいくのは中々出来る事じゃ無い。
正に『勇者』の心の持ち主だ。
『勇者』と『死神』の2人がタッグを組めば敵無しとも言えるだろう。
そう言えば、『殺人鬼』が暴れているみたいだけれど、ワタシの予想ではこの2人に勝つ事は叶わないと思う。
それでもワタシよりは強いけれど。
そして今。
ワタシの真横に『死神』がいる。
普通だったら絶対に敵わない。
彼女は遠距離武器で自身の間合いに絶対に入らせないから。
でも、今なら?
今の真横にいる状態なら?
勝てるかもしれない。
なんせ彼女の間合いに入っているのだから。
☆☆☆
と、思うじゃん?
ところがどっこい、ボク別に近接が苦手な訳じゃ無いんだなー。
どちらかと言うと遠距離が好きなだけなんだよね。
そもそも、ボクが何で厨ニ病患者を痛車に乗せたと思う?
ろけっとらんちゃーを貰ったって、そんなの対価になる訳無い。
このげーむ内じゃあそんなものよりも自分の命の方が大事なんだよ。
ワザワザ敵を近づけさせるのは愚の骨頂だ。
それなのに、何でボクは厨ニ病患者を痛車に乗せたか?
それは、脅威だなんて微塵も思っちゃいないからだよ。
脅威でも何でも無い奴を近くに置いたって被害なんか被らない。
とはいっても向こうはボクを害そうとしているみたいだけどね。
勿論ボクを害そうとするならば、例え被害なんか与えられなくったって相応しい罰を与えなくちゃいけ無い。
それに相応しい結末を、ね…。
†ミキ†は厨ニ病キャラ。
初めて大会に出た時に回りがみんな濃いキャラだった為そういうものなんだと思い込み、以後大会では厨ニ病キャラで通す。
根っからの厨ニ病では無い。
家が貧乏でお金に対する執着が強く、
ミケーネ・マニーニャ・キングリッチャーにまで表れている。
偶々立ち寄ったおもちゃ屋でFPSの大会が開かれており、そこで優勝、賞品を得る。
まだ小学生で働けない彼女はFPSならば自分でも家計の足しになる事が出来ると思い、賞金の出る大会には必ず出場する事にしている。
…というのをギリギリになって思いついた。




