ホット梅酒もいいぞ
間違えて他の作品の話を載せて完結設定にしていました。
既に該当部分を削除して完結設定も外しています。
紛らわしい真似をして申し訳ありません。
「というわけでうちで預かることになった加賀カガトくんです」
「ど、どうぞよろしくお願いします」
安達家のリビングにて。
日本に帰ってきたと思ったら異世界人たちがたむろする安達家に連れて来られ、ガッチガチに固まっているカガトくん。
そんな固まらんでもおまえ今まで異世界で相手してたの異世界人やんというつっこみは、気分の問題なのであまり意味がありません。
「まあそう固くならず。茶でも飲め」
「おお。どうせなら菓子もやろう。遠慮せず食え」
「私の手作りなのですがよろしければどうぞ」
そしてそんなカガトくんに差し出されるほうじ茶やら煎餅やら大福。
どうやら安達家の面々は少年少女が異世界に帰ってしまったので構う相手に飢えていたようです。
あと異世界人なはずなのに食の嗜好が完全に日本に染まっています。
「では、後はお願いします」
「なんじゃアダチ。家主なのに歓迎もそこそこに仕事か」
「ええ。皆さんなら大丈夫でしょうしね」
そう言ってカガトくんを置いてリビングを出ていく安達くん。
総理大臣というのは定期的に病死する人が出るくらい激務なので仕方ありません。
でもそんなもん定期的に出さないでください。
「ちなみにこの小僧かなり神経質なそうじゃから、あまり構うのはやめてやれ」
「なんだと。折角の同居人なのだから今度釣りに連れて行ってやろうと思ったのだが」
「え、あ、それくらいなら付き合いますよ。はい」
リィンベルさんの注意を受けて残念がるグライオスさんに、日本人特有の気遣い社交辞令を発動してしまうカガトくん。
言質とられたので今後休みのたびにカガトくんがグライオスさんに連れまわされることが決定しました。
「まあ元々他人同士が一緒に暮らしてる家だし、そんなかしこまらなくてもよくない?」
「扱いとしてはリィンベルの弟子だったか? 異世界の門を開く魔術を完成させたというし優秀なのだな」
「無駄に長生きしとるわけでもないのによくやるもんじゃな」
そしてそんなカガトくんを見て、積極的に関わる気はないけど歓迎はしているらしいフェリータさんとマカミさんにオグニルさん。
今更だけど人外率高いな!
「何かこの家で暮らしていく上で心配事とかないですか?」
最年少なのに一番気遣いができてるエルテさん。
でも多分慣れたらナチュラルに毒吐くようになるのでカガトくん的には要注意人物です。
「あー心配事というか疑問なんだけど……」
そんなエルテさんに見上げられながら、年下なせいか女性恐怖症は発動していないらしく愛想笑いをしながら言うカガトくん。
「いきなり連れて来られてよく分からなかったんだけど、安達さんって偉い人なの?」
「……集合!」
カガトくんの質問に一瞬沈黙した後、リィンベルさんの号令で円陣を組む安達家。
「どうする? 言った方が良いのかこれは?」
「いや。下手にアダチが本当に偉いと知れると気を使うようになってしまうのでは?」
「え? でも黙っててもすぐばれません?」
「一度馴染んでしまえばバレても問題ないだろう」
ご丁寧に防音魔術まで使って内緒話。
安達家の面々は安達くんが好きなのでカガトくんに距離をとられてしょんぼりするのを見たくないのです。
「……政府の人間ではあるんじゃが自分から雑務を引き受ける奇特なやつでのう。おぬしのことも好きで引き取ったのじゃろうから気楽に接してやれ」
「そ、そうなんですか」
明らかに相談したうえで濁してるのに空気を読んで追及しないカガトくん。
追及したら胃が痛くなると悟ったともいう。
今日も日本は平和です。
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一方高天原。
「暑い頃は冷えた梅酒をぐいっといきたいけど、寒くなると熱燗ほしくなるよね」
「そうですね」
その見た目で言うと犯罪ですが。
というつっこみは飲み込むツクヨミ様。
糖質ゼロの日本酒は日本酒という名の何かなので二度と飲まないと誓いました。
「そういえばトヨちゃん今年は梅酒漬けるって言ってなかったっけ?」
「漬けてましたよ。五月頃だったので今でも飲めると言えば飲めますが、一年は熟成させるそうですね」
「ほうほう」
もう飲めると聞き目を輝かせるアマテラス様と、あっこれやる気やと察するツクヨミ様。
実際さっぱりとした味が好みなら漬けるのは半年ほどでも構わないそうです。
「……台所にはありませんよ」
「なんだってー!?」
しかし即座に隠し場所のあてが潰され絶叫するアマテラス様。
今日も高天原は平和です。




