第768話 クロ殿下とスバル殿下と祭壇申請
脱字投入しました<(_ _)>
その後、無事助祭檀が認められたという知らせを持って、
イングヴェルがやってきたため、風の精霊・バニーさんの提言の元、
青嵐県の祭壇申請が行われた。
難航するかな・・・?とも思ったのだが、
許可は程なくして下りた。
バニーさんの口添えもあったのだが、
どうやら、裏で南部連合王国のナイスヒゲ王太子・ルドルフ王太子が
手をまわしてくれたらしく、
“後でおいなりさんよろしく”という伝言がスバルに届いた。
いや、まぁ・・・
本気でおいなりさん目的じゃないだろうけど、
やっぱり読めないひとだなぁ・・・
そんなこんなで祭壇申請が認められて、
スバルのチート魔法であっという間に祭壇を立てることとした。
南部連合王国始まって以来初、属性精霊以外の闇の精霊をも祀る、
雷、風、木、土、森の精、嵐、縁結び、破壊の精霊の祭壇である。
祭壇が完成すると、
エストレラ王国クォーツ州クリスタ領のクリスタ祭壇から
縁結びの精霊・ウララちゃんと破壊の精霊・玻凛さんも来てくれて、
ふたりともここを本祭壇としていいと認めてくれた。
これでいつでも、青嵐県のひとたちが彼らに会うことができる。
そして、青嵐県各地に助祭檀が作られることになった。
もちろん、スバルのチート魔法でちょちょいのちょいだ。
後は精霊士の手配・・・一応俺とリョクタも司祭見習いとして
人員の手配などをお手伝いしたのであった。
―――
そうこうして、暫く経ったある日のこと・・・
いつものようにスバルのお屋敷に遊びに・・・
いや、お手伝いに来ていた
俺たちクロ殿下パーティーだが、突如お客様がきた。
「お久しぶりですね・・・スバル」
「・・・母様!」
それは、スバルによく似たあでやかな長い黒髪に、
ムヅラさんと同じ2本の鬼角、
黒い瞳を持つとても美しい女性だった。
このひとがスバルのお母さん・・・第3妃殿下・・・っ!
「わざわざこちらに・・・?」
「えぇ、もちろんよ。またあなたが大活躍をしたと聞いて、
いてもたってもいられずに、来てしまったわ」
「・・・ありがとうございます、母上」
「私の直轄地の古い祭壇も、
立派な祭壇にしてくれたし・・・お礼を言いたくって」
「こちらこそ・・・いつもご迷惑をおかけしていて・・・」
「ふふふ、子どもってそういうものでしょ?
それに、スバルのやることには、必ず意味があるもの」
「母上・・・」
「それでね。今回、青嵐県庁でひとつの決定をしたの」
「それは・・・どんな・・・?」
「ここ、スバルの領地の祭壇を、“青嵐大祭壇”とします」
「え・・・俺の・・・領地の祭壇を・・・?
その名は、本来母上の直轄地が・・・」
「いいえ・・・多くの精霊たちに選ばれ、
愛され、本祭壇を置く、ここが我が青嵐県の誇り・・・青嵐大祭壇です。
いいですね?スバル」
「・・・はいっ!ありがとうございます!!」
それは、スバルの一連の本祭壇誘致計画の功績が、
青嵐県全体に認められた瞬間だった。
「それじゃ、後は次の目的だね?」
「次って・・・?」
俺はヴェイセルを見上げる。
「本題は、ギルド本部誘致でしょ?」
「・・・あ、そいえば」
「ギルド本部誘致ですか・・・それもまた、青嵐県の夢ですね・・・
スバル、また、あなたには苦労をかけると思うけど・・・」
「いえ、そんなことはありません!
俺はここの領主であり、青嵐県の小国王族です。
その務めをしっかり果たします!」
「頼もしくて、何よりですよ。期待しています、スバル」
「はい、母上」
そんなスバルとそのお母さんの会話を聞いて・・・
「スバルは、すごいね・・・同じ転生者なのに」
と、ヴェイセルに思わず吐露したら・・・
「クロ。多くの精霊たちに愛されているクロも、何かとすごいんだよ?」
「うん、俺も精霊たち、大好きだよ」
「そこもすごいよね・・・」
「へ・・・?」
「そこがクロ殿下のいいところです」
もう、紅消まで。
そして、第3妃殿下こと、スバルのお母さんは、
次の公務があるとのことで、スバルのお兄さんである、
ムヅラ殿下の治める東北砦へスバルが転移魔法で送りに行った。
そして、スバルが戻ってくると、
俺たちは次の目的・・・
ギルド本部誘致に向かって、歩み出したのだった。




