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【改稿作業中】クロ殿下と剣聖ヴェイセル  作者: 夕凪 瓊紗.com
青嵐ダンジョン編

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第767話 クロ殿下とスバル殿下と木と土の精霊


カロクさんの家は、領主であり、主人であるスバルの屋敷に併設されている。

スバルの屋敷で、ヴェイセルにおいなりさんを出してもらっていると、

早速隊服を身に纏い、米粒型のバッヂを付けた森の精せいなるもり支部隊たちが

それぞれカロクさんの妹、弟さんのロッタちゃん、ロクリさんとやって来た。

ワンポイントは、薄手の法被のような緑の羽織である。


「じゃじゃ~ん」

ロッタちゃんがカロクさんにお披露目すると・・・


「うん、中々、かわいくできたな」

と、満足げにロッタちゃんの頭をなでなでする。

うん・・・やっぱり、面倒見スキルの高度さを感じる。


「でしょう?」

えへへっと、ロッタちゃんがかわいらしく微笑む。


『おしょろい作ってもらたのれす~』

森の精聖なる森人部隊のセラちゃん、

セリちゃん、セイくんの3にんも嬉しそうで何よりだなぁ・・・。


「ところで、それ、なぁに?」

ロッタちゃんが、おいしそうなおいなりさんを見て目を輝かせている。


エレンがぱくりと一口食べ・・・

「なんなのぢゃ・・・これ・・・おいしいのぢゃ」


「ふふふ、ヴェイセルの秘伝のおいなりさんだからねっ!」

ヴェイセルが胸を張る。


「あ・・・ほんとだ!ロッタちゃんたちもどうぞ」

俺もひとくちぱくり。ロッタちゃんにもよそってあげる。


「やった~!いただきま~す!」


「うまいな、これは」

「さすがヴェイセルさんっす」

「うん・・・中々いいな・・・」

クララさんや、リョクタ、紅消たちも舌鼓を打っている。


「そうだ、ヴェイセルさん。おいなりさんのレシピですけど・・・」

早速、スバルがマリーさんのためにおいなりさんレシピを聞いていた。

俺も後で聞いておこうかな・・・?

まぁ、頼めばいつでも作ってくれそうだけど。


ぱくっ。


んん、おいひぃ・・・


「まぁ、おいしそう。私たちも・・・食べたい」


「お前らだけでずるいぞ!もうっ!」

あれ・・・この声は・・・?


「ぎゃ~~~っっ!!何であんたたちまで来てんのよっ!」

と、バニーさんの絶叫が響く。


「だって、森の精ちゃんたちが、お名前や隊服をもらったから見に来てって」

と、微笑ましく森の精たちを見る木の精霊のハスキさん。

彼女は、主にエストレラ王国東部のグリューン州とロザリア帝国北部で祀られる

属性精霊のひとりで、アイドル級にかわいらしい女性だ。

・・・呼ぶまでもなく、来てくれた。


「ぼくは・・・その・・・ハスキに、クロが森の精たちと

おいなりさんも食べているって聞いたから・・・」

と、いつもはツンデレ中二病なんだけど、

本日はおいなりさんに負けてちょっとデレ気味の土の精霊・イングヴェル。

イングヴェルは天使のような美少年であり、背中に6枚羽を持っている。


「ほら、ふたりもどうぞ。たくさんあるからね」

とヴェイセル。


「やったぁ!」


「はむはむ。んん。おかわりを所望する!」

イングヴェルは早速気に入ったらしい。


「皆、集まって、楽しいね」

と、ハスキさんがバニーさんに微笑みかける。

カンガラ祭壇の一件でもちらっと垣間見えたが、

ハスキさんとバニーさんは仲良さげである。


「それは・・・その・・・」

バニーさんが、気まずそうだ。


「実は、ですね・・・」

俺は、ハスキさんとイングヴェルに事情を説明する。


「なら、私も」


「いいんですか?ハスキさん・・・」


「ここの聖なる森は・・・特別な森。そこを本祭壇にできるのは、嬉しい」


「あ・・・ありがとうございますっ!」

と、スバルが恐縮している。


「いいえ、こちらこそ。よろしくお願いします。

そう言えば、この森を聖なる森にしてくれたのは、クロ殿下」


「たまたま、なっちゃっただけですよ」


「それでも、ありがとう」


「・・・そう言われると、照れますね」


「まぁ・・・ぼくは助祭檀ならいいぞ。

ハスキがいるのだし、ぼくが遊びに来やすいように、良きに計らえ。

それに・・・ここには、彼らがいるしな」

それは、かつて“豊饒符”を授けた、碧狼族のことだろうか?

イングヴェルは、一瞬愛おしそうにカロクさんたちを見たような気がした。


「・・・それじゃぁ、助祭檀の件はリャーマ祭壇に頼む?」

助祭檀に認定するためには、本祭壇に許可を求める必要がある。

その本祭壇のひとつが、エストレラ王国東部・グリューン州にあるリャーマ祭壇だ。

まぁ、リャーマ祭壇なら、イングヴェルが自ら望むのなら快く許可をくれるだろうけど。


「だが、国外だし、いいのか?」

と、クララさん。


「そう言えば・・・」


「精霊が望むんなら、反対はできないよ」

とヴェイセル。


「よし、ならぼくは早速、リクヤのところに行ってくる」

リクヤさんとは、イングヴェルが加護を授けた

エストレラ王国グリューン州カンガラ領のリャーマ祭壇の土の属性精霊士だが、

ぶっちゃけイングヴェルの保護者である。


「じゃぁ、また後でね、イングヴェル」


「うむ!」

と、おいなりさんのお土産を持って、

イングヴェルは先にリャーマ祭壇へと向かって行った。


「じゃぁ・・・雷、風、嵐、木の精霊が揃って・・・あと、森の精たちもね」


『なのれす~』


「土の精霊も仲間に入ったから・・・」


「早速、祭壇申請だね」

と、スバル。


「だが、嵐の精霊は、大丈夫だろうか。縁結びの精霊はともかく、破壊の精霊もだ・・・」

と、カロクさん。

確かに、闇の精霊だもんな。


「認めなきゃ許さないって、アタシが言ったげるわよ」

と、バニーさん。

おぉ・・・割とひとがいいな。


「それじゃ・・・安心だね」


「ふんだっ」

ツンツンしているけど、

割とサービスがいいなぁ、バニーさん。

案外、義理堅い性格なのかもしれない。



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