派閥って面倒よね?
発掘したので数年ぶりに更新w
もったいない精神がですね・・・
アイリス・ラエビガータでび授業は面白い。
けれど、どうも初っ端の召還術の実戦授業の結果のせいかクラスでは孤立状態に近い。
とはいえ、同室のルーファとはが良いと自負している。彼は本当に面倒見も良いしいい奴である。
2人組みはあっても3人組は今のところないので困ってもいない。
「努力家だな、カナエは」
実技が出来て、座学ができないなんてお話にならない。
(虐められたくもないし)
部屋ではみっちり、座学の勉強である。
これが、そもそも学ぶ事学ぶ事、未知で面白いので自主勉強は苦ではないのだ。日本に暮らしていた頃はあまり勉強は好きではなかったのになぁ、と歴史の教科書を開きながら苦笑する。
そんな私に、ルーファは努力家だと時折褒めてくれる。適度な飴はヤル気に繋がるわ。やっぱり良い先生になると思うの。
「努力家ってわけではないと思うの。馬鹿にされたくないっていうのが一番だもの。それにけっこう面白いのよね」
なにせ日本とは全然違うのだから!
「ふーん。ま、勉強はそこまでにして、飯にしようぜ?作ったし」
「食べるわ!」
ご飯は一番の楽しみだわ。食事事情は日本とそれほど変わるわけではないから助かる。これが不味かったり、未知のものだったらストレスよね。舌の肥えた日本人として、食は重要でしょう?
食事時はルーファと授業の話や、クラスの話をする事が多い。
最近の話題は専らクラスに出来つつある派閥だ。
集団になると、世界が違っても出来るのね、派閥って。
しかも、日本に比べて明確な身分差が存在するから、この世界のほうが厳しい。
同じクラスには貴族や有名な商家の子女子息が多く、平民は非常に少ない。
「面倒よね」
「まあ、確かにな。男女それぞれ二大派閥が出来てる」
綺麗に貴族派と商人派だ。私やルーファは少数のどうでもいい派である。
女子の貴族派派閥を纏めるのは侯爵家のエリザベス(っぽい名前よね)
金髪縦ロールのちょっと前の少女マンガの王道!って感じの髪形をしている。
侯爵家っていう貴族派の中では一番身分が高いのと本人の選民意識の高さから自動的にボス?の座に就いたみたい。
対して、商人派を纏めるのは、この国の流通全般を握っている巨大商家の一人娘、アンナである。
サバサバした子ではあるが、大商人の娘という大きなプライドを持っていて、何かと貴族派と争っている。
男子は貴族派が此方も侯爵家の次男でアーノルド。見た目は御伽噺の王子様って感じだけれど、エリザベスと同じく選民意識の塊だ。
見た目だけは、そこそこなのにねぇ。好みとは別次元だけど。
対して商人派は、商人の連盟の纏め役をしている家の長男で実家は貿易商の巨大商家なオレルド。黒髪が下手な女子より艶やかなインテリ系イケメンである。
四人は四人とも美男美女だが、我が強くめんどくさい。
「明日は午後から魔術訓練だっけ?」
「そう。魔力をこめすぎないよう気をつけろよー」
「らじゃー」
ただでさえ浮いているのに、これ以上浮くのはめんどくさい。
ルーファの助言に勿論と頷いた。