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第59話

「じゃあ、早速行こう!」


 弘毅はそう言うと、マスターコンピューターの電源室へ向かおうとした。


 だが、その腕を彩香が慌てて掴んだ。


「待って! 最初の一つは切ってもいい。でも、残り二つは同時に電源を落とさないと駄目なの」


「同時に……?」


 弘毅は思わず顔をしかめた。


「そう。時間が少しでもずれると、防衛システムが作動してしまうの」


「そんな……」


 弘毅は肩を落とした。


 三つもある電源を、どうやって同時に止めればいいのか。


 答えはすぐには浮かばなかった。


 そんな弘毅を見て、彩香は穏やかな声で言った。


「まずは最初の電源を落としましょう。残りのことは、そのあと考えればいいわ」


「ああ……そうだな」


 弘毅は小さく頷いた。


「今は立ち止まっている時間はない。まずは一つ目だ」


 三人は彩香の案内で、最初の電源室へと向かった。


 そこには黒い戦闘服を着た見張りが二人、無言で警戒に当たっていた。


 弘毅は素早く周囲を確認すると、一気に間合いを詰める。


 無駄のない動きで男たちを制圧し、そのまま電源装置へ駆け寄った。


「これだな」


 弘毅は迷うことなく装置を破壊した。


 鈍い破裂音とともに火花が散り、施設全体がわずかに震えた。

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