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ソルトン  作者: spright
13/16

伝えたいことは簡単なようで難しい

さて、問題はこのペアだ。日笠さんでさえ、ここまでだったんだ。こっちも覚悟は必要だ。俺は腹を括り泉さんに言った。

「じゃあ、そっちも見せてくれるかな?」

「分かったわ」

そう言うと泉さんは紙を裏返しにした。そこには、

『私が、辛世界の神となり誰もが私に跪き、男なんていなくなれば良いと世界中の女性が思っている』

おいおい…。

「それはあなたの欲望だろうが!まず最初の言葉は何⁉︎辛って辛い世界とかそういうのが言いたかったわけ?そして何であなたはそんなに女王様気質なわけ⁉︎だいたい男全員いなくなってほしいなんて思っている人は、かなり少ないはずだよ!」

「‼︎」

「え、今『そんなはずない』と思っていたでしょう!」

「まさかあなたにも透視能力があったなんてね」

「ないよっ!てか図星かよ!……ん?『あなたも』って、泉さんには透視能力持っているの⁉︎」

「確かめてみる?」

泉さんが怪しく笑う。

「遠慮しときますっ!」

俺は全力で断った。そして今更瞬が俺に加勢してきた。

「ちょっと待てよ!俺はそんなこと一言も言ってないぞ!」

おぉ、言ってやれ正解の文章を!

「俺が聞いたのは『ソウルは世界最大のキムチ国家で、キムチを食べた者は皆キムチール症候群にかかり、一回かかるとキムチ人間になってしまうかもしれない』という文章だったぞ!」

「んな文章一度も言ってねぇよ!まず国ごと移動してしまっているよ!確かに韓国はキムチが有名ではあるが、俺は少なくともキムチ国家なんて呼ばれていたのは、初めて聞いたぞ!まぁ百歩譲ってそこは良いさ。問題は後半だっ!何だよキムチール症候群って!そんな病気初めてきいたわ!後キムチ人間って何⁉︎怖すぎるんだけど」

「ほら、えっと肌が赤くなるんだよ」

「それ、今考えただろっ!それでも怖いけどなっ!」

「これなら私の方が圧倒的にましね」

泉さんが胸を張って言った。

「いやいやいやいや!あなたも十分重症だからねっ!」

「でも私は、原文を聞いていなかったのだから、当たり前じゃないかしら?」

「いや、俺は原文ではなく、瞬と比べてのことを言っているんだよ」

「⁉︎」

「今、『何ですって⁉︎』って思っただろ。

「まさかあなた透……」

「それはさっき聞いた!」

俺は、一通りツッコミ、深い呼吸をした。

「取り敢えず、俺が言った最初の文章はだな」

数秒間を空けて、正しい文章を言った。

「『ニューヨー……』」

俺が途中まで言うと泉さんが……。

「『ニューヨークは世界最大級の都市で、誰もが一回は行ってみたいと思うかもしれない』でしょ?」

俺は呆然とした。そして、

「透視能力こえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」

と叫びました。

今日はそんな一日でした。

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