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第4話 護衛&夜の相手を命令されました


 王様は、後を継ぐ王子を残すのが仕事の一つだ。ただ、今のところ王妃様との間に子どもはいない。

 それで、剣闘士だ、護衛だといいながら、露出多めで若くて健康な美人たちを選んで、王様の愛人として元気な子どもを産んでもらうために、近くに置いているわけだ。


 昼間は王様の護衛を担当し、夜は選ばれた女性が順番に王様のお相手をして、子どもを授かることが仕事という、これっていまの日本だと大問題になる仕事だよなー。


 護衛の女性は数人いて、いつも王様を取り囲んで守っている。

 その中の一人で、一番セクシーだったボンキュッボンのお姉さん、アグリーナが、王様のお気に入りだったんだけど、この前妊娠したそうで、王様の護衛を外れることになったんだだけど。

 その後任として、カーウラ将軍が選んだのが……。


「なんで、私なのー!」

と闘技場の控室で叫んでいると、

「そりゃ、いざっていうときに王様の盾となって命を捧げないといけないからね。

 ヨーコ、首でも飛ばされないかぎり、死ななそうじゃん(笑)」

とにやにやしている、ソーニア。


 うるさいわよ! バーサーカー女!

 不死身だって言われているけど、王様の命を狙ってくる暗殺者に魔法とか使われたらどうするのよ!

 それに夜の相手もしなきゃいけないなんて、王様に無理やり迫ってこられたら、護衛の私が王様を●っちゃいかねないんだけど!

 王様が、若くて細マッチョでイケメンなことはまだましだけど、それとこれとは話が別だし!


 といっても、いまの私に拒否権はない。

 不死身だといっても、逆らって罰を受けるのは嫌だし!

 なんて考えていたら、さっそく護衛の日々が始まった!


 警備隊長のリンターロとかいう人が、私たちの上司になった。

 浅黒くて黒髪、大柄でムキムキだけど細マッチョで、年は30歳ぐらいかな?

 剣闘士として闘技場にも出場しているらしく、ふだんはほぼ裸の姿で目の前に現れるので、目のやり場に困る(苦笑)。

 そのリンターロ隊長が、剣闘士&護衛&夜のお相手の心構えを教えてくれる。


「いいかヨーコ、護衛といっても、城の中では王様や王妃様のまわりを屈強な兵士が取り囲んでいるから、お前たちは基本的には王様の横でずっと突っ立っているだけだ。

 闘技場では、王様専用の観覧席で試合を見ている横に立って、王様を狙う不審者がいないかと監視する仕事だが、少し距離を取ったところで我々が目を光らせているので、まず心配ない」

 それは安心だけど、それなら私たち、いらなくない?


「いや、そうはいっても魔導師に遠距離から魔法で狙われたら防げないかもしれない。魔法を使える護衛の兵士もいるが、どういう方法で王様の命を狙ってくるかわかったもんじゃない。

 だから、いざというときは、お前たちが盾となって王様の命を守るのだ!」

 えっ、それっていざってときは死ねってこと……。

「不死身のヨーコだろ! お前なら大丈夫だよ」

 ……。


 それからはお城と王様の外出先で警護の任務。お城では宴会の席、外出先は闘技場や宴席、大浴場が多いけど、そこに一緒に行って、横に立っているだけだから、暇で暇で……眠くてしょうがない(苦笑)。

 護衛の兵士は、いつも少し離れた場所でこちらを見守っているけど、王様が座っている椅子のすぐ後ろには、顔を隠した兵士たちが控えていた。

 毎日クソ暑いので、半裸や軽装の兵士もいるぐらいなのに、全身を白い衣装で覆って、頭の上から白い頭巾をかぶり、顔はマスクで隠している。


「ねーねー、アーテナ。後ろのあの人たちは何なの?

 顔を隠した兵士なんか、王様の身近にいて大丈夫なの?

 変な人が紛れ込んでもわからないんじゃない?」

と聞くと、


「逆だよ、ヨーコ。

 彼らは顔を隠して、王様に命じられた極秘任務を遂行するためにいつもつき従っているんだ」

 へー、忍者かスパイみたいなもんか。それで、顔を隠しているのね。


 こんな感じで王様の護衛をしつつ、闘技場の出番もあるので、交代で試合に出場する。

 夜のお相手もしないといけないのかとおびえていたけど、いまのところは妊娠したアグリーナのかわりに、王様がいまお気に入りのユリアンが毎日夜のお相手をしている。

 ユリアンの次にお気に入りなのがソーニアなので、アーテナと私は夜の営みの時の護衛と、いざというときに王様を守って盾になるのが仕事だった。


 ホッとしたけど、王様は結構なクズメンで、お世話係の女官やかわいい男の子にも手を出すし、遊び仲間の貴族といっしょに毎日宴を開いてて遊女なんかも出たり入ったり、とっかえひっかえで忙しい。

 妊娠したアグリーナやユリアンとも、暇さえあればイチャイチャしてて、横に突っ立ってその様子を見たり聞いたりしているだけで、お腹いっぱい!


 そんな日々にうんざりしていると……ある日、王様が他の国にでかけることになったんだ。

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