第3話 闘技場で実力アップ! アップ!
またある日の試合では、私とソーニアのペアだった。相手はオークとゴブリンというモンスターコンビ。
オークは、大柄で土色の体で、豚みたいな顔で歯から鋭いツノが2本生えてて、棍棒をもって雄たけびを上げている。
ゴブリンは、緑の肌で小柄だけど、何か武器を隠し持ってそうで、油断できない。
それで、体が頑丈な私がオークの攻撃を受けている間に、ソーニアがゴブリンを倒して、二人がかりでオークを倒す作戦だ。
まず、オークの腹部を狙って剣を突き出しながら、私が盾で体をかばいながら突進すると、サッとよけられて盾の上からガンガンに殴ってくる。盾ごしでも死ぬほど痛い!
でも、最近は少しの間なら耐えられるようになったな。
ソーニア! ゴブリンを瞬殺して、早く助けにきてー!
ソーニアは、短剣を取り出して襲いかかってきたゴブリンを俊敏にかわしながら、両手に持った短剣で、ゴブリンの体をザクザクッと切り裂いた!
痛みに耐えつつゴブリンが飛び上がって、ソーニアの上にのしかかってきたところで、ソーニアがゴブリンの下に滑り込みながら、股間に右ヒザを叩きこむ!
のたうち回るゴブリン!
その上にのしかかって、皮膚が薄いわき腹を両手の短剣でザクザクッと刺しまくる、狂戦士のようなソーニア!
ゴブリンが何かをしようと懐からペンダントみたいなものを取り出したけど、ペンダントごと、ゴブリンの手をぶった斬る!
相手はモンスターだけど、とっても痛そう!
で、盾ごとドラムのようにボコボコと私を殴ってくるオークを、ゴブリンにとどめを刺したソーニアが、背後から飛び乗って、首に右手を回し、左手の短剣でその喉を掻っ切った!
皮が厚いので致命傷ではないけど、ソーニアを振り払おうとのけぞるオークに、私も剣を突き立てて喉のあたりを狙う。あごに当たって、さらにのけぞるオーク! そのオークの頭部を掴んで両目に短剣を突き刺す、ソーニア!
視界を失って狼狽するオークの足元を、私が剣で払って転倒させたところにソーニアが馬乗りになって、さらに喉に短剣をぶっ刺す!
ついに血管に到達して噴き出るオークの血! 血まみれになるソーニア!
そして、ついに動かなくなったオークの上にまたがって、鉄のブラを外して空に放り投げて、「うぉおーーーー!」と勝利のおたけびを上げるソーニア!
そのソーニアを、私が肩車して闘技場の観客席を練り歩く。
血まみれで、おっぱいをプルプル揺らしながら観客席にアピールしまくるソーニア。
大盛り上がりの観客席! そうしたらソーニアがそのまま観客席にダイーブ!
ソーニアに群がる男性客! 危ない! やりすぎだって、ソーニア!
試合後は控室で、「今日は二匹も血まみれにして、気分がいい!」とテンション高く、周りの剣闘士と騒いでいるソーニアに呆れながら、ぜーぜー言って休んでいると。
アーテナが「護衛の交代の時間だよ」と言いながら、控室に入ってきた。
「ねー、アーテナ。ソーニアって普段は普通っぽいのに、なんで試合だとあんな動きやテンションになるの?」
「……あれは魔法使いにもらった薬を、試合前に飲んでるからだよ」
「えっ! そうなの!?」
「魔法使いに狂暴化する呪文をかけてもらってて、試合前に薬を飲んでるんだ。
女剣闘士がこっそりヤバい薬を使っていることは内緒だけど、みんな知っていることだよ。
人間同士の試合のときは禁止されているけど、モンスター相手だぜ? モンスターとまともに戦えるの、私かあんたぐらいだよ」
いやっ、私は死なないだけだから! アーテナといっしょにしないで!
こんなバイオレンスな日々をすごしているうちに、だんだん私にもファンが付いてきて、試合出順も上になり、王様からお褒めの言葉や褒美の品をいただくようになる。
あいかわらず男女差別や人種格差、信じられないパワハラ、セクハラの嵐で、剣闘士やモンスターと戦う日々が続いてて、つくづく「私、異世界にいるんだなー」と思う毎日だったんだけど。
ある日のこと、
「ヨーコ、お前を王様の護衛&夜伽の相手に任命する」
と、とっても偉そうなイケオジで、銀髪ロン毛のカーウラ将軍から呼び出されて言われたんだけど。まじかー!




