公開資料-4
【環境保全局】
・環境保全局のAI
環境局専用個体の製造が決まったのち、数十体の個体が試作された。想定する機能と能力を持つ個体として正式採用されたものから順にアルファベット昇順に振り分けられ、それぞれを頭文字とした個体名を命名された。
【農業局】
・基本的役割
世界各地域の農業生産力、作付状況、収穫見込み等を把握する。農業技術・品種改良を研究し、各地域の気候・土壌等に適した作物や栽培法を開発して技術支援を行う。農業が弱い地域に対しても、その地域で有効な作物や栽培方法を検討し、必要に応じて品種改良を行って伝達・支援する。
・食料危機時の役割
世界の食料を直接備蓄・配給する組織ではない。危機発生時は各地域が自主的に供給を開始し、どこがどれだけ供給したかを農業局へ報告する。農業局は各地域の生産量だけでなく、生産能力、作付状況、次期収穫見込み等も踏まえ、どの地域からどれだけ追加供給しても安全かを分析する。余剰が存在していても、その地域から供給すると今後の生産に支障が出る場合は、その旨も専門的根拠とともに世界評議機構へ示す。
・供給後の支援
世界評議機構の決定前後問わず、食料を供給した地域についても、作付け調整、増産方法、品種選定等を検討し、減少した農業生産力の回復を技術面から支援する。
【労働局】
・成立
世界各地で人手不足が発生する一方、インドには仕事を十分に得られない多数の人々が存在したため、両者を結び付け、公務員として雇用・派遣する仕組みとして設立。当初はインド現地民で試験運用し、後に世界中から人材を受け入れる世界規模の人材循環機関へ発展した。
・採用
応募は自由だが、公務員のため選考があり、希望者が自由に入局できる制度ではない。各地の出張所は応募受付・面接等の窓口として利用するが、現地職員に採用決定権はない。必要な対面選考や採用時の渡航費は局が負担する。
・技能訓練所
採用後は局が管理する技能訓練所で適性を確認し、必要な技能を習得する。言語も技能に含む。本人の意見・希望は聞くが、原則として適性と人材需要を基準に局が技能を決定する。技能訓練は局による人的投資のため、訓練開始後は一定期間の勤務義務があり、自己都合で途中退職する場合は勤務期間に応じた費用負担がある。
・配置・派遣
世界の労働需要を継続的に把握し、必要性・適性・身体条件・現地環境等を考慮して配置する。派遣先は本人が選ぶ制度ではなく、意見は聞くが世界全体の需要を優先する。企業や地方が要望すれば必ず人員が届く制度ではなく、局が世界的視点から必要性を判断する。需要変化に応じて再配置や必要な再訓練も行う。
・企業への派遣
局と企業が事前に定めた業務内容・範囲で職員が働く。金銭は企業から局、局から職員へ流れる。
・地方への派遣
地方の人手不足への対応では、金銭は地方から局、局から職員へ流れる。福祉として無償で人員を供給する制度ではない。目的達成のため必要な場合は、派遣職員が現地で指揮を執る。
・出張所・生活拠点
世界各地に出張所を置き、派遣中の職員管理と応募窓口に用いる。必要な地域には職員寮を設け、食堂・簡易保健室等を備える。利用料は給与から天引きし、個人端末から給与・天引き額・翌月の手取り見込みを確認できる。局が生活を無償で養う制度ではなく、職員自身が金銭管理を行う。
・自立・退局
寮は赴任時等の生活基盤であり、生活が安定すれば本人の意思で退寮できる。長期間の利用後は退寮を求める場合もある。勤務義務期間終了後は、局に残るほか、退局して派遣先地域へ移住し、現地で直接雇用されるなど自由に進路を選べる。
【財務局】
・基本的役割
世界全体の財政を管理し、各局への予算配分案の作成、支出・会計管理、監査を行う。調整局が算出する世界的優先度も、資金配分の判断材料とする。
・徴税
徴税実務は各地方が担当する。地方は個人・企業等から税を徴収し、財務局へ申告するとともに、徴収した税を電子的に納付する。
・監査
個人・企業の申告や取引など、地方内部の細かな監査は各地方が担当する。財務局は、各地方が世界に対して正しく申告しているかを監査する。
地方から提出された申告データは、情報管理局が保有する人口・経済活動などの独立したデータと機械的に自動照合される。
照合によって発見された差異は、その大きさに応じてランク分けされる。差異が大きいほど広い範囲の財務局職員へ自動通知され、最上位の差異は全職員へ通知される。差異が小さい場合でも、該当するランクの複数職員へ通知される。
これにより、一人または少人数の職員だけで差異の存在を隠すことを困難にする。
・申告差異の公開
地方の申告との差異が確認された場合、金額の大小にかかわらず、世界評議機構を通じて地方名・地域代表・担当者・具体的な差異を公開する。
公開するのは確認された事実のみであり、それが故意の汚職なのか単純なミスなのかは断定しない。
【資源管理局】
・基本的役割
世界各地の資源について、埋蔵量・採掘量・消費量・流通量などを集計し、将来の需要と供給を予測する。世界全体の資源状況を継続的に把握する。
・通常時
資源の採掘・所有・売買そのものは地方や企業が行う。資源管理局は各地から得られる情報を集約し、資源の現状と将来予測を継続的に更新する。
・資源不足・枯渇への対応
特定の資源について不足や枯渇などが予測された場合、その時期・規模・影響などを分析する。
宇宙を含めた新たな資源獲得や、代替可能な資源・技術の開発など、対応が必要と考えられる場合は、その内容を担当すべき局へ根拠となるデータとともに伝える。実際にどのような対応を行うかは、情報を受け取った局が判断する。
・世界評議機構への進言
問題に緊急性がある、または世界規模での対応が必要だと資源管理局が判断した場合は、世界評議機構へ正式な議題として進言する。
その際、資源管理局が把握・分析した資源状況、将来予測、問題の規模や影響など、判断の根拠となるデータを開示する。
・資源の管理
資源について世界的な制限などの対応が必要だと判断した場合、その必要性と根拠となるデータを世界評議機構へ提出し、議題として進言する。
世界評議機構で対応が決定された場合、その決定に基づいて各地方が必要な措置を適用する。
【生態系管理局】
・設立
世界の発展による生態系への影響を危惧し、発展との両立を目的に世界評議機構による決定でホエドスプルートへ設立。その後、世界各地から生態系・生物分野の専門家が集まった。
・生態系の監視・管理
世界各地の生物の個体数・分布・食物連鎖などを継続的に観察し、生態系の変化や異常を把握する。必要に応じて個体数を調整し、生態系のバランスを維持する。
・希少種・絶滅危惧種の保護
絶滅のおそれがある生物を保護し、必要に応じて人工繁殖・野生復帰・遺伝的多様性の維持などを行う。
・外来種・生態系異変への対応
外来種の侵入・異常繁殖・感染症による大量死などを調査し、捕獲・移送・繁殖抑制など必要な対策を行う。
・生物資源の保全・管理
食用・医薬品・素材・研究など、人類にとって有用な生物について、将来にわたって利用できるよう管理し、絶滅や過度な減少を防ぐ。
・人間活動による生態系への影響評価
開発などの人間活動が生物や生態系へ与える影響を調査・評価する。
・生態系への介入判断
生物の減少や絶滅を無条件に防ぐのではなく、原因や生態系全体への影響を分析し、専門家による会議を経て、介入の必要性に応じて保護や介入の規模を調整する。
・サファリパーク
人類に対する維持費の負担軽減と保護対象の生物の管理を目的とし、世界最大級のサファリパークを建造。現地で観察・調査・治療などを行い、必要な個体は局へ搬送し治療・研究を行う。維持費を除いた収益はすべて生態系管理局の運営費に充てられる。




