私は……誰なの?
やあ、ヒーロー!
ついにここまで来たね!
今回は『社会の裏側』につながるサイドストーリー、その第3部だ!
……いやぁ、正直、僕自身もかなり驚いてるよ!
まさかこのサイドストーリーが、全4部になるなんて……!
最初は、ジェフリーの物語は3部で終わると思ってたんだからね。
でも、ここまで来たからには……最後まで見届けてもらうよ!
今回の第3部も、きっと君のジェフリーに対する見方を大きく変えるはずだ。
特に注目してほしいのは、ジェフリーと父親との関係。
この部分は、今回の物語でかなり重要なポイントになっているよ。
もちろん、このサイドストーリーを読まなくても、『社会の裏側』本編を楽しむうえでは問題ない。
だけど……作者としては、ぜひ読んでほしい!
ジェフリーがなぜあんな行動を取るのか。
彼はいったい何を考えているのか。
この物語を読めば、きっと彼のことをもっと深く理解できると思う。
……さて!
今日はここまでだ!
僕はもう眠くて限界だし、時間もかなり遅いから、そろそろ寝ることにするよ。
君が明日起きてアプリを開いたら……そこには僕の小説がドーン!と待ってるはずだ!
もし読んでくれたら、よかったらレビューも残していってね!
レビューは本当に大きな励みになるし、作者としてすごく嬉しいんだ。
それじゃあ、また次の物語で会おう!
おやすみ、ヒーロー!
ジェフリーは、妹が自分から少しずつ遠ざかっていくのを、ただ立ったまま見つめていた。涙を堪えることができず、泣き出してしまった。声も少し震え、彼は空に向かって手を振りながら言った。
「身体に気をつけろ……いつでも俺に電話してくれ」
妹は飛行機に乗り込む前に振り返り、しばらくの間ジェフリーを見つめてから、彼に向かって手を振り返した。
それからしばらくして、その日の朝、最後の飛行機がイギリスへ向けて飛び立った。
その一方で、ジェフリーは白いハンカチで、涙と混ざった鼻水を顔から拭い続けていた。
ジェフリーは、母親のいる療養施設へ真っ直ぐ向かった。母親は、ここ数年と比べればかなり良くなっていた。少なくとも、娘が高校を卒業したことを祝えるくらいにはなっていた。
ジェフリーは少し離れたところから、母親がゆっくりと自分の席に腰を下ろすのを、じっと見つめていた。
すると、ウッドが彼の隣にやって来た。
「ここにいたのか、ジェフ……まったく、お前は本当にライオンみたいな奴だな……母さんがここに入ってから、一度も一人にしなかったんだろ? それはそうと……お前の身体、ちゃんといい方向に向かってるぞ……今のお前の体格は、二十代の頃の俺に近い……いや、今のは取り消しだ。全然近くないな……でも、腹筋は今、かなり浮き出てきたぞ」
ウッドはジェフリーの腹を見せると、その腹筋を手のひらでこすり始めた。
「あああ……手が冷たい、冷たい!」
二人は、屋根のない小さな車に乗り込んだ。
「ジェフ……お前がかなり気に入る場所へ連れていってやる」
その言葉だけで、ジェフリーの好奇心は一気に刺激された。彼はためらうことなく尋ねた。
「え? どこ?」
「着くまで分からない」
「え? じゃあ、なんで今言ったんだよ? わざと俺を挑発してるだろ」
二人の間に笑い声が響き渡った。
しかし、ジェフリーの笑顔は、次第に変わっていった。
「ほい……ほい、ほい、ほい……俺、今何してるんだ?……笑ってる?……なんで俺が笑ってるんだ?……母さんが不眠症を克服するのに一歩近づいたからか?……それとも、ここに入ってるからタバコを吸えないからか?……それとも、姉ちゃんが俺を置いてイギリスへ行ったからか?……俺はいったい何なんだよ、くそ……こんな状況で、どうして俺は笑えるんだ?……」
ジェフリーは、今にも破れそうになるほど、スポーツウェアのズボンを強く握り締めた。
そして、さらに言葉を続けた。
「ありえない……まさか……俺は……あいつに似てるのか?」
汗で濡れた顔のまま、ジェフリーはウッドへ視線を向けた。ウッドは、昔の音楽のメロディーに合わせるように身体を揺らしていた。
「違う……違う、違う、違う、違う、違う、違う……俺はあいつに似てない……比べることすらできない」
すると、ジェフリーの内心を突然遮るように、父親が声をかけた。
「着いたぞ……降りろ、ジェフ」
二人は車から降りた。
そしてジェフリーは、父親のあとについて格闘技道場へ入っていった。
二人が中へ入るとすぐに、ウッドはその場所の責任者を見つけ、素早くそちらへ向かった。
「おーい、ジェイソン……お前がここにいると思ってたぞ!」
軽く握手を交わしたあと、二人は短く抱き合った。
「こいつが俺の息子だ……ジェフだ」
ジェフリーは責任者のジェイソンと握手を交わした。
その後、ウッドは二人を残して、道場を出ていった。
道場には、練習生たちの声が絶え間なく響いていた。あちこちから聞こえてくる叫び声や、身体が床にぶつかる音、そのほかにも様々な音が飛び交っていたが、ジェフリーはそんなものにはまったく気を取られず、ジェイソンの話にすっかり聞き入っていた。
「今日はよく晴れてるな……それに、この暖かい風……最高だ……本当に……なんだか、すごく気持ちが高ぶってくる!……だから、ここで俺たちがやっている武道について、少し話してやろう……知ってると思うが……俺たちアイルランド人は、第三次世界大戦のあと、日本人になったんだ。俺たちの祖先はみんな日本から来たんだが、入植のためにここへ移されたんだ……こっちへ来たとき、祖先たちはたくさんのものを受け継いで持ってきた……今、俺たちがやっている武道も、その一つだ……1882年、嘉納治五郎が柔道を創始したんだ。想像してみろよ……始まりは、仏教寺院の中にある、たった12枚の畳を敷いた小さな部屋だったんだ。あの頃の彼の生徒なんて、今の俺が抱えている生徒の数よりずっと少なかっただろうな、ハハハ……まあ、それはともかく……嘉納は、もっと安全で、体育にも適した稽古にしようとしたんだ……まあ、ある程度は成功した。でも、その成功は自分の国の人々に限られていた……じゃあ、どうして俺たち日本人は、この安全な武道をやって暮らしていないんだ?……俺たちが日本に住んでいないからか?……俺は、嘉納がこれを始めたのが二百年以上も前だからだと思う……その間に、いろんなことが変わったんだ……まあ、それはともかく……ほら、あそこにいるのがアイザックだ。これからお前の師匠になる……俺と一緒じゃ退屈するだろうからな、ハハハ……俺も昔ほど面白くなくなっちまったしな」
ジェフリーは最初こそ真剣に聞いているように見えたものの、すでに眠りに落ちそうになっていた。
そんな彼のところへ、アイザックが少し近づいてきた。
「俺は……ジェフ」
アイザックは頷き、すぐに返事をすると、頭を下げた。
「俺はアイザックだ」
ジェフリーは戸惑った。どうすればいいのか分からず、しばらくその場で固まっていた。
すると、ジェイソンが口を挟んだ。
「ほら、ジェフ……頭を下げろ……お互いに敬意を示すためのものだ」
ジェフリーも少し遅れて、頭を下げた。
ジェフリーは、格闘技道場での初めての厳しい稽古を終え、家へ帰ってきた。アイザックと一緒に激しい準備運動をしたあと、道場全体を回る訓練まで行ったのだ。彼にとって、それは特別な経験である一方、かなり疲れるものでもあった。特に、父親からこんなことを言われたあとでは、なおさらだった。
「ジェフ……これからは毎日、道場で稽古するんだ……自分の身を簡単に守れるようにならなきゃならない」
父親の言葉を思い出したジェフリーの顔には、疲れ切ったような、それでいて皮肉めいた表情が浮かんだ。
しかし、彼には家でしばらく一人きりで過ごす時間さえなかった。突然、玄関のドアがノックされたのだ。
ジェフがドアを開けると、ウッドが家の中へ入ってきた。
シャワーを浴び、宅配で届いた食事を食べ終えると、ウッドは着ていたスポーツウェアを脱ぎ、別の赤いスポーツウェアに着替えた。
二人は庭へ向かった。
ジェフは椅子と水の入ったバケツを持ってきた。
「ああ……最高の休憩になりそうだ」
それを聞いた瞬間、ウッドの表情が変わった。
「はあ? 何の休憩だ?……俺たちはまだ何も始めてないぞ」
「はあああ?」
二人は、一人対一人のサッカーを始める前に、準備運動を始めた。
どういうわけか、ジェフリーはまだ立っていられたものの、筋肉の痛みはすでにはっきりと感じられるほどになっていた。
「はあ? もう疲れたのか?……まだ三時間しかやってないぞ……お前の身体は、もっと強くならなきゃならないんだ、ジェフ……」
ジェフリーには、もう続けることができなかった。
それでも、彼はその日の訓練を最後までやり遂げた。しかし、その頃には、見るからにひどい状態になっていた。
夕食さえ食べることなく、ジェフリーはそのままベッドへ入り、すぐに眠りについた。
一か月後、ジェフリーはようやく、父親のトレーニングにもある程度は慣れていた。今では、体力をすべて使い果たすことなく、父親についていけるようになっていた。
しかし、この一か月の間、どうしても一つだけ達成できないことがあった。ジェフリーは何度もアイザックとの一対一の勝負で彼を倒そうとしていたが、二人の実力にはあまりにも大きな差があった。自分にできるあらゆる方法を試してみても、アイザックを地面に倒すことはできなかった。
ジェフリーは、アイザックに一つのことを尋ねるのをためらっていた。それは、自分が一か月前と比べて成長したのかどうかということだった。
ジェフリーにとっては、ジェイソンに尋ねるほうが、アイザックに尋ねるよりもはるかに簡単だった。おそらく、アイザックの冷たく無口な性格のせいだろう。彼の性格は、いつも二人の間に距離を作ってしまうのだ。
しかし、この日、ジェフリーはついに勇気を出して、彼に尋ねてみることにした。
何度も、その場面を頭の中で想像していた。
「アイザック……お前の弱点は何だ?」
その瞬間、アイザックの表情が突然変わり、冷たく、暗いものになった。
「そうか……なら、俺の弱点を教えてやろう!」
アイザックは両手を強く握り締め、関節が鳴る音さえもはっきりと聞こえた。
その光景を想像しただけで、ジェフリーは汗をかいた。
ジェフリーはゆっくりと道場へ入り、アイザックと向かい合って一礼すると、準備運動が始まった。
「よし……今なら聞くのにちょうどいい」
ジェフリーはためらいながら、片目だけでアイザックを見つめ続けた。それから目を閉じ、彼に尋ねた。
「アイザック……お前の弱点は何だ?……俺がどれだけやっても、お前を地面に倒せないのはどうしてなんだ?」
その声はかなり大きく、道場にいた全員が一瞬こちらを振り向いた。
アイザックは数秒間、準備運動を止めた。
そして再び動き始めながら、答えた。
「俺の弱点?……分からない……そんなこと、今まで考えたこともない」
ジェフリーは目を大きく見開いた。
彼にとっては、まるで冗談のようだった。しかし、アイザックの声の調子からは、彼が本気で言っていることがはっきりと伝わってきた。
ジェフリーは、それ以上質問することができず、ただ心の中で呟いた。
「くそ……俺をからかってるのか?……いや……本気だ……あれだけ強い奴が、自分の弱点を直そうとしないなんて……でも、違う……こいつは、自分の弱点そのものを知らないんだ!」
ジェフは、道場へ通い始めてからのいつもの稽古と同じように、その日の稽古を最後まで終えると、家へ帰っていった。
そこにはウッドがいた。彼はジェフリーのためにドアを開けると、そのまま彼をリビングへ連れていった。
それは、ジェフリーがこれまで慣れてきた生活とは大きく違うものだった。本来なら、食事をする前にシャワーを浴びるはずだった。
「え?……何があったんだ?」
ウッドは、いつものように笑いながら答えた。
「さあ、入れ……疲れてるのは分かってる……だから、全部植物性の食事を用意しておいた。それに、水にはミネラルがたっぷり入ってる……飲んでみろ」
二人はテーブルに座り、ジェフリーが何口か食べたところで、ウッドは真剣な表情で話し始めた。
「さて……ジェフ……いい知らせと、悪い知らせがある」
たちまちジェフリーの顔に不安が浮かんだ。
「何……母さんに関係してるのか?……何があった?」
ウッドは両手を空中で振りながら、笑った。
「ほい、ほい……お前の母さんは関係ない……俺たち二人の話だ……父親と息子の話だ」
ジェフリーは少しだけ表情を戻し、好奇心をにじませた声で尋ねた。
「何があったんだ?」
ウッドはミネラルがたっぷり入った水を一口飲んだ。
「さて、どっちから話そうか……いい知らせからか、それとも悪い知らせからか?」
ジェフリーはすぐに答えた。
「悪い知らせから始めて」
ウッドは予想外の答えに一瞬ためらった。それからグラスの水を飲み干して、話し始めた。
「じゃあ、いい知らせからだ……そうだな、今日は仕事を拡大したんだ。投資に賭けた結果がうまくいった……どうやら、『No risk, no reward』っていう言葉は、本当にそのとおりらしいな……まあ、それはともかく……今度は悪い知らせだ。俺は……これから毎日、家には帰れなくなる……つまり、最近みたいにお前と一緒に過ごすこともできなくなるってことだ。でも、心配するな……だいたい月に一度は帰ってくるし、お前には十分な支えを与えてやる……だから、お前は大丈夫だ……そもそも……自分の身体を見てみろ。もう男になったんだぞ、ジェフ……それに、あの道場もある……好きなときに、あそこで過ごせばいい」
ジェフリーは目を大きく見開き、唇を少し開いたまま、数秒間、父親を見つめ続けた。
その表情は、不安そうというより、むしろ恐ろしいものだった。
ジェフリーはミネラルがたっぷり入った水を一口飲み、黙ったままでいた。
その沈黙を、父親が破った。
「大丈夫か?」
ジェフリーは一瞬ためらってから答えた。
「うん……」
そう答えながら、彼は最後まで頷ききることさえなかった。
ジェフリーはベッドに横になると、両手を頭の後ろに置き、壁をじっと見つめ続けていた。やがて起き上がって明かりを消すと、再び元の姿勢に戻った。
「くそ……俺は混乱してる……今、俺は一人だ……母さんはいない……姉ちゃんもいない……それに、父さんは……」
ジェフリーはしばらく黙った。
「父さんも……ずっとここにいたわけじゃない……だったら、俺は……?……俺は……俺は、小学生の頃の俺と同じ人間なのか……?」
彼は横向きになると、毛布を身体にかけながら、言葉を続けた。
「くそ……疲れたぁぁぁ……」
やあ、ヒーロー!
どうやら最後まで読んでくれたみたいだね!
さて……ウッドの決断について、君はどう思った?
あの状況で、ウッドには本当に他の選択肢はなかったと思う?
それとも……別の道があったと思う?
君の答えを聞けたら、僕はすごく嬉しいよ!
そして……明日は、いよいよサイドストーリー第4部を公開するよ!
きっと最後の物語は、君の心に強く残ると思う。
ぜひ楽しみに待っていてね、ヒーロー!
明日、また会おう!




