母は誰?
やあ、読者のみんな!
ここまで来てくれたということは、社会の裏側に関連する外伝、その第二部まで読みに来てくれたんだね。
第一部を読んだ君なら、きっとかなり驚いたんじゃないかな。まさかここまで状況がひっくり返るとは、僕自身も思っていなかったよ。
この外伝を読まなくても、社会の裏側本編を楽しむうえで問題はありません。
でも、この話を読むことで、ジェフリーという人物について、より深く理解してもらえると思います。
それと、もしよかったらレビューを残してくれると本当に嬉しいです、読者のみんな!
実は今まで一度もレビューをもらったことがないんです。
それじゃあ、長く引き止めちゃったね。
どうか最後まで楽しんでいってください!
広大な森には鳥たちのさえずりが響き渡り、冷たく、それでいて穏やかな風に吹かれて、秋の木の葉が舞い散っていた。ジェフリーの顔からは、満面の笑みが一度たりとも消えることがなかった。彼は全力で走り、すぐそばを同じように全力で走る父親についていこうとしていた。
「もうすぐ着くぞ、ジェフ……ほら、もっと速く!」
それはまさに壮大な競争だった。しかし、この日を特別なものにしていたのは、それだけではない。二人が顔を合わせるのは、ジェフリーの小学校の卒業式以来、初めてのことだった。
先に大きな木へたどり着いたのはウッドだった。彼は自分の勝利を宣言するように立ち止まった。ほんの少し遅れて、ジェフの手もその木に触れた。彼は激しく息を切らし、立っているのもやっとという状態だったが、それでも顔には笑顔が残っていた。
「俺の勝ちだ、ハハハ……次はもっとスピードを上げないとな、ジェフ」
ジェフリーは、そもそもレースが始まる前から自分の敗北が決まっていることを分かっていた。父親の運動能力を考えれば当然だった。広い肩に、硬く大きな筋肉、そして何よりも高い身長。息子であるジェフリーの目には、父親はまさに健康で運動能力に優れた人間そのものに映っていた。
二人は一緒に、屋根のない豪華な車へ向かった。
「ハハハ……ジェフ、お前も男になったな……一石二鳥を狙うなら、早く大きくならないとな」
ジェフリーは思わず眉を上げた。
「はあ?」
するとウッドは地面にしゃがみ込み、手で石を一つ拾い上げると、立ち上がってジェフリーへ視線を向けた。
「説明してやる」
そう言いながら、ウッドは何度か手を振るようにして狙いを定めると、その石を手から放った。
石は大砲から放たれた砲弾のような勢いで、木の枝にいる一羽の黄色い鳥へ向かって飛んでいった。
「まず最初の鳥を狙う……つまり、運動能力に優れた身体を手に入れるんだ……」
ウッドが言い終えるより先に、石が黄色い鳥に命中し、鳥はそのまま地面へ落ちた。
石はさらに下へ落ちていき、木に生えていたキノコへとぶつかった。そのキノコの傘は、まるでトランポリンのように弾力があった。
「お前の身体が俺みたいになったら……自動的に俺の会社の社長になるんだ……」
ウッドはそこで一瞬言葉を止めた。
その間にも、石は別の巣へ向かって飛んでいき、そこにいた一羽の茶色い鳥に触れた。しかし、鳥を落とすには足りず、目立った怪我を負わせることさえなかった。茶色い鳥は一時的に巣を離れ、飛び去っていった。
「くそ……落とせなかった……まあいい……それより、運動能力に優れた身体が、どうして俺の会社の社長の座をお前に与えるのか分かるか?」
その表情には、明らかな皮肉と困惑が浮かんでいた。
「分からない!」
ジェフリーの答えは、あまりにも率直だった。
「ハハハ……ジェフ、お前は本当に正直だな……俺は健康な男が好きだ……それに、運動のできる男も……そのあと……」
ウッドは顎に指を当て、それから言葉を続けた。
「正直な男……そうだ、そういう奴らは俺のお気に入りだ……まあ、理由を教えてやろう、息子よ……俺がその会社の社長だからだ、ハハハハ!」
霧の立ち込める森の中に、二人の笑い声が高らかに響き渡った。
二人は森を流れる川の水で身体を洗ったあと、それぞれ車に乗り込んだ。ウッドは新しいラジオから音楽を流し始めた。朝に流れるイギリスの曲が車内に響き、彼はその特徴的なメロディーに合わせるように、顔を左右に動かし続けていた。ジェフはイギリスの音楽があまり好きではなかったが、それでもその場の雰囲気に合わせていた。
しばらくすると、車は家へ到着した。ジェフリーは車から降りると、父親が降りてくるのを待つため、その場に立ったまま動かなかった。しかし、ウッドは自分のバッグをジェフリーへ放り投げた。
「よし、ジェフ……女たちのことを頼んだぞ」
ジェフリーは突然目を大きく見開き、ためらうことなく尋ねた。
「家には入らないの?」
ウッドは車のハンドルへ視線を向けた。
「俺は会議があるんだ、息子よ……じゃあな」
そう言うと、ウッドは返事を待つことなく、そのまま車を走らせて去っていった。
複雑な表情を浮かべたジェフは、一人で家の中へ入っていった。
ジェフリーはゆっくりと扉を開けると、すぐに浴室へ向かった。軽くシャワーを浴び、それからキッチンへ向かって食事をした。
料理は普通のマカロニだった。しかし、それを口にした瞬間、ジェフリーは床に吐いてしまった。
「くそ……なんだこれ?」
その味はひどいものだった。ジェフリーは吐いたあと、床を掃除し始めた。そして、そのマカロニをゴミ袋に捨て、それから自分の皿を洗い、口元もきれいにした。
その後、ジェフリーは自分の部屋へ向かった。そこでは姉が宿題をしていた。
「姉ちゃん……あのマカロニ、どうしたんだ?」
姉は一度も書類から目を上げることなく答えた。
「私が作ったの……YouTubeを参考にしてやってみたんだけど……どうすればいいの? お母さんは今まで、料理なんて教えてくれなかったから」
ジェフリーの表情はさらに複雑になった。彼は穏やかな、それでいて心配そうな声で尋ねた。
「お母さんは……どう? 少しは良くなった?」
姉はようやく書類から顔を上げたが、何も言わず、顔を横に振った。
ジェフリーは母親の寝室へ向かった。扉を開けた瞬間、激しく咳き込み始め、しばらくの間、強く咳き続けていた。部屋の隅々にまで煙が充満していた。
母親は頭を膝へ向け、両足を抱え込むようにしていた。
ジェフリーは両手で扇を作るようにして、煙を自分から遠ざけ続けた。
「お母さん……大丈夫?」
母親が顔を上げると、目の下にははっきりと黒いクマができていた。
「タバコ、一箱買ってきてくれる?」
ジェフリーは母親の右手を握りながら裁判所を出た。妹は母親の左手を握っていた。母親は声を押し殺して泣いており、二人の子供たちには、ただ彼女を慰めることしかできなかった。
「大丈夫だよ、お母さん……大丈夫……きっと、すべてうまくいくから」
三人はバスに乗り、家へと戻った。近くには、父親の屋根のない車が停められていた。
ジェフと母親、そして妹が家の中へ入ると、そこにはウッドがいて、三人を迎えた。
「おかえり……俺はここにいるぞ。サラダを用意しておいた……お前たちのためになるからな。特にジェフ、お前は今、身体を作らなきゃならない時期だからな」
四人はリビングに座った。しかし、バリは一度も顔を上げようとせず、食べ物にもまったく手をつけなかった。
それとは対照的に、ウッドは自分のサラダを食べ終えてからも、彼女から目を離そうとしなかった。そして、しばらく彼女を見つめたあと、口を開いた。
「実はな……お前がこんなに早く離婚に同意するとは思ってなかった。どうやら、お前も分かってるんだろうな……ここに残り続けても、子供たちにとって悪いことしかないってことを。あいつらは今、大事な時期にいる。身体を作って、免疫力も高めなきゃならない……でも、お前は自分の役目を果たしてない……バリ……俺は心理学の専門家じゃない。お前がどうして悲しんでるのか、その理由も分からない。でも、もし俺たちの関係が終わったことが原因なら……俺には他に選択肢がない。結局、お前は俺を裏切ってたんだからな……しかも、相手は誰だ? 金に目がくらんだ浮浪者だ。あいつはここに来て、ただで飯を食って、酒を飲んで、寝ていった……もちろん、お前に対するあいつの汚らわしい欲望は別としてな」
しばらくの間、部屋には沈黙が流れた。
ジェフと妹は互いに視線を交わした。
すると、ウッドは再び話し始めた。
「まあ……それはともかく、場所は用意してある。そこでお前は暮らすことになる。子供たちはいつでもお前に会いに行ける。そこで不眠症や依存症から立ち直ることもできるし、友達を作ることもできる。ビリヤードだってできる……そこでこの時期を乗り越えればいい。明日、俺が連れていく……俺が言いたかったのは、それだけだ」
すると、娘がすぐに彼の言葉を遮った。
「待って……お母さんを見捨てるの?……お母さんはあなたの妻なのよ……どうして、そんな簡単にお母さんを見捨てられるの?」
彼女は、目から溢れ落ちる涙を抑えることができなかった。
その言葉を引き継ぐように、今度はジェフリーが口を開いた。
「父さん……こんなの、受け入れられない……俺たちは、こんなことに賛成してない……これはまるで……その……追放みたいなものだ……刑務所か何かに追放するみたいな……こんなの、絶対に受け入れられない」
ウッドは立ち上がると、着ていたジャージを整え、サラダの中から黒いオリーブを一粒つまんだ。
「俺はここで、お前たちに相談してるわけじゃない。じゃあな」
そう言い残すと、ウッドは返事を待つことなく家を出ていった。
ジェフと妹は、母親の前でどうすることもできず、ただ悲痛な表情を浮かべたまま、その場に残された。
そこは広く、どこか古めかしい雰囲気の漂う部屋だった。ところどころ図書室を思わせる造りになっていて、長いプラスチック製のベンチがいくつも並んでいる。しかし、これだけたくさんの席が用意されているにもかかわらず、空いている席は一つもなかった。
バリは、いつものように一人で座っていた。
その一方で、一人の青年が話をしていた。
「俺の趣味はピアノを弾くことなんだ……でも、その趣味のせいで、俺は仲間外れにされた!」
丸いレンズの眼鏡をかけた男が頷いた。
「人々は……俺のことを嫌ってた……俺を避けてた」
男は眉を上げた。
「どうして君を嫌うんだ?」
青年は話を続けた。
「俺がピアノの前に立つと……みんな、俺の立ち方が気に入らないんだ。俺はピアノを弾くとき、普通とは違う立ち方をするんだ」
「ピアノの前で立ち方が違うから、君を嫌うのか?」
青年は黙って頷いた。
すると、眼鏡の男が言った。
「よし、次は君の番だ、バリ」
バリは姿勢を正した。それでも視線は下がったままで、自分の足元を見つめていた。しばらくためらったあと、彼女は口を開いた。
「インターネットである人と知り合ったの……私たちは話をしたり、夜遅くまでネットで一緒に過ごしたりして……お互いに動画を送り合って、笑ったり、記念日を一緒に祝ったり……それに、お互いの秘密まで打ち明け合った……私は、その人を友達だと思ってた。でも、時間が経つにつれて、人生のパートナーだと思うようになった……本当に、私にとって人生のパートナーみたいな存在だった……夫はずっと家にいるわけじゃなかった……だから……一緒に暮らさないかって誘ったの。あの人は、ためらうことなくその誘いを受け入れた……私たちは短い間だけ、一緒に家で過ごした……でも、私はその人にすごく依存するようになった……そして、突然いなくなったの……金庫に入れてあったお金も、なくなっていた……あの日から……私は薬物に手を出し始めた……不眠の苦しみから逃げたかったの……不眠症って、人間が感じることのできる苦しみの中でも、最悪のものだと思う」
その話を聞いて、部屋にいた者たちは、若者も女性も関係なく、皆が頷いた。
彼らにとって、バリが薬物に手を出すようになった経緯は、それぞれが抱えている事情とは違っていても、その理由はかなり理解できるものだった。
ウッドはドアをノックすることさえせずに家の中へ入ってきた。左手には、いくつものビニール袋を抱えていた。
「ん? なんで左手で持ってるんだ?……お前、右利きだろ?」
ジェフリーは、いかにも納得できないといった反応を見せた。
「え? うん、右手のほうが力は強いけど……だからって、左手が軽い袋をいくつか持てないわけじゃないだろ」
ジェフリーの顔には、どこか滑稽なほどの驚きが浮かんだ。
「軽い袋?……それ、野菜の袋だぞ……どうやったら軽いんだよ」
二人はそのまま真っ直ぐキッチンへ向かった。ウッドは手袋をはめると、玉ねぎを切り始めた。
「ジェフ……お前の妹はどこだ?」
「え? 部屋にいるよ……宿題をやってる」
「ほら、ここへ連れてこい。まさか俺がオニオンスープを作ると思ってるのか?」
ジェフリーは急いで妹の部屋へ向かった。
そこでは、妹が鉛筆を握り、紙に何かを書いていた。
「こっちに来てくれないか?」
返事はなかった。妹はそのまま紙に書き続けていた。
「ほい」
そのたびに、妹の鼓動はどんどん強くなっていった。
「ほい……ほい……ほい……ほい……ほい」
ついに、彼女は鉛筆を折った。
そして、ほとんど聞き取れないほど小さな声で答えた。
「黙って、ここから出ていって……馬鹿」
ジェフリーの目がすぐに大きく見開かれた。妹が彼にこんな言い方をしたのは、これが初めてだった。
すると、妹はさらに大きな声で言い返した。
「本気で言ってるの?……どうしてそんなに早く母さんのことを忘れられるの?……なんて馬鹿なの」
ジェフリーの表情はさらに複雑になった。そして、壁を拳で叩きながら、叫ぶような声で言い返した。
「ほい、ほい、ほい……馬鹿なのはどっちだ?……お前だろ! 母さんはもうずっと前に家を出たんだ……なのに、お前はまだここで塞ぎ込んで、悲しんでる……人生は前に進まなきゃならないんだ。俺たちは、俺たちにできることをする……母さんに会いに行って、プレゼントを渡して、支えてやるんだ」
一瞬、部屋に沈黙が広がった。
ジェフリーは汗をかいていた。
妹は、それ以上の言い争いを終わらせるように言った。
「ここから出ていって」
そのとき、ウッドはドアのそばに立っていた。
言い争いが終わると、ウッドはすぐにその場を離れた。
やあ、読者のみんな!
どうやら最後まで読み終わったみたいだね。
さて、この第二部を読んで、君はどう思った?
君の意見では、どちらが正しかったと思う?
ジェフリー? それとも彼の妹?
そして、そもそも母親についてはどうだろう。
彼女が選んだ道は、彼女がこれまで経験してきたことを考えれば、筋の通ったものだったと思う?
できれば、この質問への答えをレビュー欄に書いてくれると嬉しいです。
君の意見は、きっと僕にとって大きな参考になると思います。
もしこの外伝を楽しんでもらえたのなら、きっと社会の裏側本編も、もっと楽しんでもらえると思うよ。
ただ、本編はこれから少しだけ、今までよりゆっくりしたペースになっていくけどね。
それじゃあ、またね、読者のみんな。
体には気をつけて。
僕はそろそろ寝ようと思います。もうとっくに日付が変わってしまったからね。
君が朝起きてサイトを開いたときには、たぶんこの作品が真っ先に目に入るんじゃないかな。
もしお気に入りに追加してもらえたら、心から感謝します、読者のみんな!
それじゃあ、また次の部で会おう!




