2話 発見
授業終わりの鐘がなる。生徒たちの話し声が学校に響く。
「青流、結局戻ってこなかったな…」
勝がクラスメイトの恵理に話しかける。
「そうね〜」
恵理が返事をする。
「でも青流は律儀だからすぐ帰ってくるでしょ!」
恵理は笑顔で勝に返す。でも勝は心配で顔を歪めた。
「まあ、早く中庭いきましょ!」
恵理はお気に入りのゲームを手に持って勝の手を掴んだ。
「あ、あぁ…」
勝は恵理に腕を引かれながら歩いた。
「あ、根子田も行く?」
恵理は根子田を誘う。
「あ、じゃあ行こうかな。」
根子田は席から立つ。
「じゃあ、行こ!」
恵理は教室の扉を勢いよく開けた。
恵理はお気に入りのゲームをしながら勝と話している。
「今作はね〜!グラフィックが神ってるの〜!!」
そう言いながらボスを倒している。
「確かに画面きれいだな!」
勝は恵理の画面を覗き込みながら共感している。根子田はその後ろについてきていた。
(…あれ?青流、どこいったんだろ…)
根子田は周りを見渡す。周りを見ていたらすぐ中庭近くに来た。
(青流は真面目だからすぐに帰ってくるはず…まさか、青流に何か…)
根子田が曲がり角を曲がろうとしたその時だった。
「きゃああああああ!?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
と中庭から勝と恵理の悲鳴が聞こえてきた。
「勝!?恵理!?どうしたの!?」
根子田は中庭に行って恵理たちに駆け寄る。
「根子田ぁ…」
恵理は涙を流している。
「どうしたの…!?」
根子田が恵理の肩をさする。
「青流…青流がぁ…」
根子田は恵理が指さす方向を見る。
「…!?」
恵理が指を指す先には衝撃的な光景が広がっていた。そう。青流が頭から大量の血を流して倒れているのだ…
「…う、うわあああああああ!?」
根子田は、目の前の信じたくない光景を前に、叫んでしまった。
「…みんな元気に遊んでるね。」
高塔1年B組教室。そこでは誰もいない教室で、レイアスが校庭を見つめていた。
「レイアス様!お茶できましたよ!」
そう言いながらレイアスにお茶を差し出すのは、執事のシアだ。
「ありがとう。シア。」
レイアスはシアにお礼をすると、お茶を飲み出した。
「レイアス様。お菓子もありますよ。食べますか?」
シアがレイアスに聞くが、返事はない。
「レイアス様?」
シアがレイアスの心配をしていると、
「…誰かが、運命を変えた。」
とつぶやいた。
「…誰がですか?」
シアは冷静にレイアスに聞く。
「誰かはわからない。でも、誰かが運命をねじ曲げたってことは確かだ。」
レイアスはシアのほうを向く。
「…いったい誰が、運命を変えたんだろうね。」
根子田たちが中庭で見たのは、血まみれになって倒れている青流だったのだ…
「…いったい誰が、運命を変えたんだろうね。」
レイアスの言葉の意味とは、そして、青流は生きているのか…
次回
3話 喪失




