10話 覚醒者
「おいおい…ありゃどうなってんだ…?」
湊は窓から校庭を見る。湊の横には花梨と2組の清剛 律がいた。清剛の隣には清剛のクラスメイトの片月 秀もいる。
「冷気みたいのが出てますね…」
清剛は遠くにいる青流を見ながら言う。
「…まさか、覚醒者?」
秀が小さな声でつぶやく。それを、湊は聞いていた。
(…?)
その頃、青流たちは…
「蘭さんはナイフを持っている。しかも二本…」
青流は杖を構える。すると、蘭が青流に向かって突撃する。青流は攻撃を避け、杖から氷の槍を出した。
「フリーズランス!」
青流が詠唱する。するとまた氷の槍が出てきた。蘭はそれを避ける。そして、蘭は青流にナイフを投げた。でも青流は氷の壁を作って防ぐ。
「すごい…蘭と平等に渡り合ってる…」
根子田が気絶した勝の背中をさすりながらつぶやく。影は青流をじっと見つめていた。
「覚醒者…なんで青流が?」
影は顎に手を置く。
「覚醒者って?」
影のつぶやきを聞いていた根子田が影に聞く。影は驚きを見せた。だが、すぐに表情を戻す。
「…説明がむずいな。簡単に言えば、自分の中で"何か"を目覚めさせれば、覚醒だ。自分の奥底にある力が目覚める。」
影は目を閉じながら根子田に言った。根子田は驚きを隠せない。
「ファンタジーの世界みたいだね…青流の能力もそうだけど…」
根子田が影の腕をつかむ。
「…あぁ。そうだな。」
影は空を見ながら、言った。
(意外と相手の体力も削れてきました。今なら…)
青流は、自分に何が起きたかあらかた理解していた。自分は非現実的な魔法を使えるようになったこと。それと、蘭を戻すことができること。そして、縺薙�蟄ヲ蝨偵′縺翫°縺励>縺薙→。
それでも、青流は黙っていた。'これ'は、伝えてはいけない気がしたから…
「…」
立ち止まっている青流に、蘭はナイフを持って走ってくる。だが、途中で動きを止めた。蘭の目の前に薄い透明な壁があるのだ。蘭はナイフを刺して壁を破ろうとする。だが、ナイフはあっけなく折れてしまった。
「…これで終わりです!」
青流は地面に杖を刺す。
「アイスエクスプロージョン!」
蘭の足元に魔法陣が出てくる。そう。これは青流の罠だったのだ。あえて動かず、蘭を壁のある魔法時の中に閉じ込める。そうすることで、確実に蘭を倒せるのだ。魔法陣の中で氷の爆発が起きる。魔法陣が消えることには、蘭は倒れていた。
「…冷えましたね!」
青流は薄く笑う。だが、青流も倒れてしまった。
「青流!」
根子田は青流のもとに駆け寄る。
「…魔力切れだな。」
影も青流のもとに寄って、おでこに触る。
「熱だ。あんな氷をバカスカ打ってたら、熱も出るか。」
影は自分の身長よりも大きい青流を持ち上げる。
「保健室へ運ぶぞ。根子田は救急車呼んでくれ。勝と恵理を搬送してもらう。」
影は後ろを向いて、保健室に向かった。
「分かった!」
根子田は言われたとおり、救急車を呼んだ。
影は青流を保健室に運び終え、根子田のもとに戻り始めていた。下を向きながら。
「…上回ってる。」
「…つまり、まだ終わってないってこと?」
青流と蘭の戦いが終わった。だが、まだ事件自体は終わってない。事件の元を潰さないと、終わらない。そう。これは、長い戦いの始まりなのだ…
次回 11話長い戦いの幕開け




