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友情マギカプリ 〜魔法が使えるスマホアプリを開発して、二つの世界を守ります〜  作者: 秋乃 透歌
第二章:魔法世界の騎士

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第十話:ミカエラ

 第二の攻防が終わってしまった。

 結果は、二回目の敗退。ほんの数秒の差で、勝利もありえたのに。当然のように、師匠の車で移動する間も、皆、口数少なく重たい雰囲気に包まれていた。

 帰宅しても暗いままの表情を自覚しながら、私は、部屋に入るといつものようにパソコンの電源を入れた。ミカエラは私の肩から飛び降りると、床に体を横たえた。無理もないことだけど、彼女の雰囲気も、いつもより暗い。パソコンの起動を待つ、ほんの少しの待ち時間。

 うん。いつまでも暗い顔をして、下を向いている訳にはいかない。次に向けて、動き出さないと。私は、このタイミングで話しておこうと決めた。


「ミカエラ。ちょっと良い? 話があるんだけど」

「うん」

「まあ、そこに座りなさい」

「オコジョって正座できるのかな? えーと、あ、こんなのできた」


 ミカエラは、器用に尻尾でバランスを取りながら、後ろ足を畳んで、背筋を伸ばして座ってみせた。正座というより、あぐらに近い? そんなことできるんだと笑いそうになり、私は、真面目な顔を保つように務めた。私も、ミカエラの前に正座をした。


「ミカエラ。私は怒ってる」

「勝手にキスしたことかな?」

「違う。まあ、それもびっくりしたけど。――あの状況だったから、それは許す」

「もしかして、真保、ファーストキスだった?」


 う。それは気にしないようにしてたのに。


「そうだよ。悪い?」

「じゃあ、ボクと同じだ」


 オコジョの顔を見ているはずなのに、なぜか私の脳裏には、銀の前髪からのぞく青い瞳が思い浮かんだ。私は、勝手に温度が上がる顔をぶんぶんと振った。


「まあ、それは置いておいて」


 どちらかというと、私が気になるのは、勝手にキスをされたことでも、あれが私のファーストキスだったことでもなかった。


「静流さんも師匠もいるのに、私で良いんだ、とは思った」


 私の言葉に、ミカエラは、あまりピンと来ていないようだった。魔法世界の人は、男女の方が自然とかあまり気にしないのかな。


「うん。とっさに真保しか浮かばなかった。一番仲が良いのは、間違いなく真保だし」


 それは……。気恥ずかしいとか嬉しいとかに似ている、不思議な気持ちになるけど。


「分かった。この話はおしまいね。とにかく――私は怒ってる」

「ごめん、分かってる。最後、元の姿に戻った後で、一人で突っ走った事だよね」

「そう、それ。突進していったあなたに、上手なサポートができなかった私達にも、問題はあった。それにしても、ミカエラ、完全に皆の存在を忘れてたでしょ」

「うん。もとの姿に戻って、魔法が自在に使える感覚に酔って、一人でできるんだって、完全に頭に血がのぼっていました」


 自覚があるのは、悪いことではない。反省しているらしいということも伝わってくる。それでも。


「あなたの生真面目な性格は、もう十分に分かってるつもり」


 私は、改めて口を開いた。私の気持ちが、ちゃんと伝われば良いけど。


「ずっと、一人でなんとかしなきゃ、って思っていることも知ってるつもり」


 だとしても。


「それでも、私達だって、何度だって、しつこいくらいに繰り返すよ」


 ちゃんと伝わって。


「何でも一人でしようとしないで。何でも一人でできるって思わないで。私達が、ここにいることを、ちゃんと分かって。私達が、あなたに協力したいと思っていることを、忘れないで。それは、あなたがオコジョでも、魔法騎士でも変わらない。魔法が使えないから協力しているだけじゃない。魔法が使えるあなたにだって、協力したいと思ってる」


 だって、私達は。


「私達、仲間でしょ。――友達、でしょ」


 自分で言いながら、なんだか目頭が熱くなってきてしまった。悲しい訳じゃない。苦しい訳じゃない。痛い訳でもない。でも、それを全部混ぜたような、もっと違う何かのような、そんな訳のわからない気持で、泣いてしまいそうだった。


「真保……。そうだね。友達、だよね」


 ミカエラは、私の膝の前まで来ると、前足をそっと当てた。


「ごめんね。これからは、一人でやらなきゃ、って思わないように――思っても、皆がいることを忘れないように――自分だけじゃないって、忘れないようにするよ」


 私は、その言葉に頷いた。


「次こそは、みんなでやろう」

「うん。次こそは、勝たないとだもんね」


 私は、オコジョの頭を撫でた。


「ミカエラ、お腹、大丈夫?」


 そして、私は、ずっと気になっていたことを尋ねた。


「平気。まだちょっと痛いけどね」


 そう応えて、ミカエラは笑った。つられて、私も笑ってしまう。

 パソコンは、とっくに起動を終えていた。

 さて、それでは、次に向けた話をしようと思い立っても、第三の攻防については、何も分からない状況である。都合よく、このタイミングで、精霊たちの計算が完了すれば良いのに。いや、待てよ。


「良いこと思いついた」

「え、なになに?」


 ミカエラが、首を上げて催促した。見てて、きっと上手くいくから。


「あー、第三の攻防について、早く詳細が分かったら良いのになー」


 わざとらしく、私は、そう声に出した。すると。


『計算、完了~!』


 いつもの破裂音とともに、計算と検索の精霊が現れた。もう、絶対、出るタイミングを計っている。今回は、それを利用して、いつもより早く登場してもらったのだ。


「ご依頼のあった『第三の攻防の時間と場所と内容』について、いつもより早く計算が完了しました」


 赤色の小人がそう言った。


「コツが分かってきましたからの。では、早速、お聞きいただきましょう」


 緑色の小人もそう続けた。


『よろしいか?』


 私は、優香に代わってスマホの録画を準備してから、ミカエラに頷いた。


「こちらの準備はOK。教えて!」


 ミカエラが、先を促した。


『第三の攻防は、機械世界の日本の標準時間で、次の十月四日、十七時三十分から行われる。制限時間はない。機械世界の日本、統京都、分京区の分京区中央総合運動場第二グラウンドの中心に、結束の力を持つ魔法陣を設置できれば、二つの世界の分離は防げる。分離の力を持つ魔法陣が設置されれば、二つの世界は分離する』


 そう、計算と検索の精霊は言った。


「魔法陣って?」


 私の質問に、緑色の衣装の小人が、手にした本を開いて見せてくれた。


「これが、結束の力を持つ魔法陣です」


 二重になった円の内側に、不完全な六芒星がはめられていて、そのさらに内側に……ちょっと説明しにくい、アルファベットではない、知らない国の文字が六文字、円形に並べられていた。

 私は、その図形もアップにして動画に収めた。


「ミカエラ、分かる?」

「うーん、分かんない」

「なっ、ミカエラが分からなかったら、第三の攻防どうするの!?」

「落ち着いて。意味が分からなくても、この形をこのままグラウンドに設置できるから。事前に魔法陣を書いた紙を用意しておいて、魔法で転写するだけだから。魔法騎士なら余裕だから」


 あ、そういうことができるのね。


『次の調べ物をご指示下さい』


 いらないことを考え始めていた私は、計算と検索の精霊の催促を聞いて我に返った。


「次の調べ物、どうする?」


 ミカエラの疑問に、私も首をひねってしまう。第三の攻防の詳細まで分かった今、特に知りたいことはない。


「今日のところは帰ってもらって、後日またお願いすることってできます?」

『いーですよー』


 二人の小人からは、思いの外、軽い返事をもらった。結構、融通が聞くらしい。


「では、またお呼びすることがあった場合は、よろしくお願いします」

『いーですよー』


 小さな破裂音を残して、計算と検索の精霊は姿を消した。


「真保。みんなに連絡しないと」

「うん。任せて」


 私は、早速、撮影した動画を添付してLINAのメッセージを全員に送った。魔法陣の設置は魔法騎士のミカエラに任せればOKという内容も、メッセージにして追伸する。

 動画を確認するわずかな時間を間に置いて、皆から次々と返信が来た。師匠からは、『了解』のスタンプと、『作戦会議いつにする?』のメッセージ。静流さんからは、『最後は実力勝負か。厳しいな』との感想。優香からは、『連絡ありがと』の可愛らしいうさぎのスタンプが返ってきた。それを確認してから、私は、電話アプリの連絡先一覧からさくらさんの電話番号を探してタップした。数コールの後、さくらさんは電話に出てくれた。


「もしもし。さくらさん、塚井真保です。今、電話していて大丈夫ですか?」

『ええ。第二の攻防は、どうなったの?』

「連絡が遅くなってごめんなさい。第二の攻防も、負けてしまいました」

『そう……。残念だったわね』

「そうですね。でも、次に向けて歩き出さないと。止まっている訳にはいきませんから」

『そうね。真保さんの言う通りね』

「それで、早速、第三の攻防の詳細について、報告があったんですけど――」


 私は、計算と検索の精霊の計算結果や、皆とのLINAのやりとりを、できるだけ詳しくさくらさんに伝えた。


『分かったわ。ありがとう。十月の四日なら、来週の日曜日ね。その日なら、私も現地に行けるわ』

「ありがとうございます。とっても心強いです」


 私は、それから、さくらさんが作戦会議に参加できる日程を確認して、電話を切った。

 そうして私達は、いよいよ、第三の――最後の攻防へと向かうこととなったのだ。



 夕食は、ハンバーグだった。二回目の敗退によるローテンションを察知したお母さんが、私の大好物で慰めようとしてくれた――訳ではないだろうけど、間違いなく元気になった。ミカエラもハンバーグが気に入ったようで、いつもより勢いよく食べていたと思う。

 それからゆっくりとお風呂に入って、普段より丁寧に髪や体を洗って、拭いて、乾かして、私もミカエラも、心身ともにリフレッシュできたと思う。自室に入ると、私は再びパソコンの前に戻った。


「またパソコン?」


 ミカエラが、私の耳元でそう言った。ブレザーだろうが、普段着だろうが、パジャマだろうが関係なく、すっかり私の右肩が彼女の定位置になっている。


「そう。さっきの続きね」


 私が応えると、ミカエラは器用に机の上に跳び下りた。


「マギカプリって楽しい?」


 ミカエラが、私を見上げて、そう聞いてきた。そう言えば、以前、優香にも似たようなことを聞かれた気がする。あの時は、優香とも今ほど仲良くなく、適当に応えてしまった気がする。


「楽しいよ。今は、必要に迫られてやる感じになっているけど、元々プログラミングが好きなの」

「ずっとパソコンに向かって、カタカタ打って、そんなに楽しそうにも見えないけど」


 ミカエラの言葉に、私は、無理もないと思う。他の人はどうなのか知らないけど、私はプログラムしながら笑ったり歓声を上げたりしない。ずっと無言で無表情だ。それでも、本人としては、楽しいのだから仕方ない。私は、なぜそう思うのかを、ミカエラに聞いて欲しいと思った。


「自分の書いたプログラムが、考えた通りに動いて結果を出すと、素直に嬉しい」

「それはなんとなく分かる。ボクも、思い通りに魔法の効果が発現すれば、嬉しい」

「考えた通りに動かない時も、どこが間違っているのか探すのが、実は楽しい」

「んー、考えた通りに行かない時は、楽しくないんじゃない?」

「でも楽しいの」


 私はさらに続けた。


「知らないやり方や知識を、インターネットで探すのも好き。工夫して、もっと上手いやり方を探して、ちゃんとした結果が出たり、計算時間が早くなったり、メモリ消費量が少なくなったり、効率が上がったり――そんな時は、すごく嬉しくなる」

「それは分かる。図書館で本を探して、新しい知識をつけて、今までできなかった魔法が使えたり、上手くなったりするのは、確かにすごく嬉しいよね」


 ミカエラの言葉に、私はうんうんと頷いた。多分、私は――。


「プログラムみたいに、こういう試行錯誤に没頭するのが好きなんだと思う」

「試行錯誤に没頭――それは、ボクも一緒かも」

「まあ、内向的な趣味だと、自分でも思うけどね」


 私は、そう言って苦笑した。


「その中でもマギカプリはね」


 私は改めて、そう始めた。


「まだ続くんだね。それなら、最後まで聞いてあげよう」


 ミカエラは、苦笑しながらも、先を促してくれた。


「プログラムって、普通は、その結果がパソコンの中に留まるんだよね。ロボットを動かしたりLEDを光らせたりすることもできるんだけど、計算結果にしても、グラフィックにしても、アプリケーションにしても、基本はパソコンの中の話になっちゃうんだ」


 私は、まず前提条件について、そう話した。


「でも、マギカプリは違う」


 話は、いよいよマギカプリに移る。


「プログラムの結果を、直接、現実世界に出力できる、影響を与えることができる。そこがすっごく魅力的なの」


 私は、そう言い切った。


「魔法を使える魅力だね。それはボクでも十分に分かるよ」


 ミカエラも、うんうんと頷いてくれた。


「以上です。あー、いっぱいしゃべっちゃった」


 私は、そう言って、ぐーっと伸びをした。


「なるほどなるほど。大体分かった」


 ミカエラが師匠のようなこと言ったので、私は笑ってしまった。


「大体じゃなくて、ちゃんと理解して欲しい」

「あはは。分かってるよ」


 ふくれてみせた私の言葉に、ミカエラは笑った。それから、ミカエラは、パソコンの画面を覗き込みながら言った。


「今は、何を作ってるの?」


 表示されている内容は、ミカエラには全然分からないものだろうけど。


「最終決戦に向けて、切り札を作成中」

「切り札! 格好良い!」


 ミカエラはそう言って、机の上で飛び跳ねた。

 やがて。その興奮が落ち着くと。


「真保。今度は、ボクの話を聞いて欲しいな」


 ミカエラがそう切り出したので、私は、キーボードから手を離して、ちゃんとミカエラに向き直った。


「ボクは、実は、マギアモンドの中でも結構大きな家柄の三女なんだ」


 珍しく、ミカエラが自分のことを話してくれるみたいだ。


「そう言えば、プライマルシールドだっけ? すごい苗字だな、とは思ったかな」


 私は、感じたままを言葉にした。


「そう。プライマルシールド家は、もともとは近衛騎士の一族だったんだけど、政略結婚を頑張ったご先祖様のおかげで、半分王族みたいな家系なんだ」


 ミカエラは、偉そうな内容を話しているのに、ごく自然で、威張っている感じを受けなかった。


「半分王族。ミカエラ、王女様?」


 私は、驚いて、聞き返した。


「あはは。そこまで直接的じゃないよ。と言いつつ、三十番くらいの王位継承権はあるんだけど」


 え、本当に王女様なの?


「ミカエラ殿下。そんなお方とはつゆ知らず、数々の無礼を――」

「真保。それ次にやったら、本気で怒るよ」


 思いついて口にした冗談に、ミカエラの声が結構本気で低くなった。


「冗談だよ。でも、そうだったんだ。そんなミカエラが、どうして魔法騎士に?」


 私は、そう尋ねた。多分、その話を聞いて欲しいんじゃないかな、と予想しながら。


「ボクはね。ずっと魔法騎士にあこがれていたんだ」


 そう話し始めるミカエラの声は、キラキラと輝いていた。


「魔法を使わせたら誰よりも強くて、びしっと並ぶ姿は格好良くて、事件や事故から皆を守って、魔物が現れれば先頭に立って戦う。そんな魔法騎士になりたいって、こどもの頃からの夢だったんだ」


 ミカエラは、そう言った。


「こどもの頃から、か」


 私はそう繰り返した。


「魔法騎士を描いた絵本を読んだからなのか、式典での演武を見たからなのか、一番最初のきっかけは分からなくなってるんだけどね」

「こどもの頃からの夢を実現して、実際に魔法騎士になってるんだから、ミカエラすごいじゃない」


 そして、先程の話題との不整合を感じた。


「でも、良いところのお嬢様が魔法騎士になるって言って、周りは反対しなかったの?」


 私のその質問に、ミカエラはニヤリと笑った。オコジョの顔なのに、そんな表情できるんだ。


「滅茶苦茶反対された。そんなの前代未聞だ、って」


 そうだよね。


「お父様もお母様も、兄弟も親戚も、会う人も、会わない人も、全部大反対」


 ちょっと目に浮かぶようだった。


「普通、物語とかだと、一人くらい理解者がいて、すっごく慰められたり、元気づけてもらったり、ついでにその人のこと好きになっちゃったりするよね?」


 確かに、それはお約束だけど。


「その話しぶりを聞くに、一人の理解者もいなかったんだ」

「そうなんだよ! もう皆無。全員反対」


 私の予想に、ミカエラはぶんぶんと首を縦に振った。


「そうなんだ。でも、ミカエラの性格を考えると、それだけ反対されると、自分を押し殺しちゃう気がするけど」


 私のミカエラの印象は、生真面目な委員長タイプだ。やりたくもない仕事を、私が頑張らないとって、一人で抱え込んでしまうイメージだ。そうだとすれば、周りの声に流されてしまう気がするけど。


「それが、そこまで清々しく全員に反対されると、逆に燃えてきちゃうの」


 ああ、そうか。ミカエラは、委員長は委員長でも、自分で立候補するタイプの委員長だったのだ。


「家出同然で実家を飛び出て、全寮制の養成学校に入学して、必死に魔法の勉強をしたり、死ぬほど魔法バトルの訓練をしたりするうちに、飛び級したり、学校内のトーナメントで優勝したりしするようになったの。それで、ようやく魔法騎士になれたんだ。十五歳の最年少記録でね!」


 ミカエラは、えへんぷい、と胸を張った。


「全員じゃないけど、ボクのことを認めてくれる人も出てきたりして。今の王妃殿下とかね。泣きそうなくらい嬉しかった。というか、泣いたよ、号泣だったよ」


 それでね、とミカエラは言った。


「魔法騎士としての、始めて任務をもらって、とっても嬉しかったし、誇らしかった。まあ、その任務は、こんな風に大変なことになっちゃったんだけど」

「え、もしかして。今回のこれが、ミカエラの初任務?」


 驚く私に、なんてことはないとミカエラは頷いた。


「そうだよ。だから、ボクがやれることがあるうちは、全力でそれをやりたいと思っている」


 決意も新たにそう言うミカエラ。そうか。そんな経緯があったなら、自分が頑張らなくちゃ、ってなっちゃうよね。それでも、私は念のため釘を刺しておく。


「ミカエラだけじゃなくって、『私達』で、だからね?」

「分かってる。仲間で、友達だから、だね」


 ミカエラは、笑いながらそう言った。話し終えて満足した様子だった。私は、ミカエラに、自分の好きなことについて聞いてもらって。ミカエラのこれまでの話を聞いて。これまでよりも、もっと彼女と仲良くなれた気がした。私達が力を合わせれば、どんなことでもできる、そんな気までしてしまう。そんな風に、第三の攻防には、気持ちも新たに向かえそうだった。


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