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水を司る神となって異世界へ  作者: 松雨
第3章 ティーテン王国編
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第44話~エルフと妖精の住む町アルフェネリエ~

 ミリア皇太子妃から護衛の依頼を受けた僕たち4人は、軍港に停泊していたケレストラ皇国の空飛ぶ戦艦に乗り、最初の目的地アルフェネリエの町に来た。そこで彼女たちと共に町長のシルヴィーの住むツリーハウスを訪れていた。


「どうもこんにちは、シルヴィーさん。今年も数日滞在をさせて頂きます」


「おお…… よく来られましたミリア様。今年で15年目でしたかな?」


「確かそうですね。15年前に初めて訪れた時、この美しい自然の沢山あるアルフェネリエの町に感動を覚えました。何せその時までずっと皇国の宮殿から出たことが無かったですから」


「そうだったんじゃな。道理でその時やたらと怯えていたのか…… まあ儂もミリア様にこの町を気に入って頂けて幸いに思うぞ」


 生まれてから一度も外に出たことが無かった人が、初めて外に出たら怯えるのも分かる気がした。


「そう言えばスレシア王女様、先日はありがとうございました。貴女様のお陰で儂の町民が十分な栄養をとることが出来るようになりました。今後ともこのアルフェネリエの町をよろしくお願いします」


 どうやらミリア皇太子妃とスレシア王女様の2人は、15年前から毎年友好交流会でこの町に来ることが恒例になっているようだ。王女様に至ってはそれの他に何度もプライベートで来て、町の抱える問題を自ら解決するほどお気に入りの場所らしい。


 昔話等でいい雰囲気で盛り上がっている3人を見ていて、ここで声を掛けて話の腰を折るのも申し訳ないので、扉付近で待機をしている。


 その直ぐ後、話をしていたシルヴィーがこちらの方角をチラッと向いて来た後、2人に向けて何かを聞いている。


「スレシア様、ミリア様。あそこに居る4人は一体どなたなのでしょうか?」


「えっと……あの方々は冒険者です。ティーテン王国を見て回る際に何かしらのモンスターや人間たちに襲われたら困るので護衛として来てもらっています。現にここに来る前にも助けてもらっていますので」


「そうだったのか。えっと…… 儂の名前はシルヴィーじゃ。4人の方々、ようこそエルフと妖精の住む町アルフェネリエへ。滞在している間、楽しんでくだされ」


「えっと…… はい!」


 そうして町長への挨拶も済ませた後、僕たちとミリア皇太子妃ご一行は特別に用意されたこの町最大のツリーハウスホテルに案内される。皇国皇太子妃と王国王女が泊まるとだけあって部屋の中は広く、木で出来た美しい彫刻や歴史のある絵画等が飾られていた。窓から外を見ると、自然と調和した町並みや、周りの森が見える。


「まさにツリーハウスって感じだな。都会のホテルにあるようなきらびやかな装飾品が無いだけで、こんなにも落ち着くとは……」


「私もこういう自然感たっぷりの場所が好きだよ! 力も湧いて出てくる感じがするし!」


「と言うか、ミリア様。私たちも一緒にこの部屋に居ても良いんですか?」


「ええ。貴女たちには私とイリスの護衛という役目がありますので、離れていたら仮に何かあっても駆けつけるのに時間も掛かるでしょうし、それにこの部屋に2人きりだと広すぎて落ち着かないですし。スレシア王女だって話し相手が沢山いた方が退屈しないで済むでしょうから」


 確かに言われて見れば10人位泊まってもまだ余裕がある位のこの部屋に2人だけだと広すぎて落ち着かないだろう。


「分かりました。では、お言葉に甘えて一緒に居させていただきます」


 こうして皇太子妃たちと僕たちのあわせて6人で泊まることになった。部屋の中で雑談したり、魔法談義に花を咲かせたり、食事や風呂、周辺の景色を楽しんだりした。長時間色々なことをして疲れたので早めに寝ることにした。


 そして翌日の朝……


「皆様おはようございます」


「おはよー」


「ああ、おはよう」


「まだ眠いぃ……」


 ほのかに木の香りが漂うこの部屋、眠るには丁度良い所だった為寝起きが非常に良い。そんな中、ミリア皇太子妃が口を開く。


「今日の予定は、この町を囲む『プロタムの森』の中に入って魔物狩りをしたいと思います」


「魔物狩り……?」


「はい。ここ最近『フォレストウルフ』という魔物が沢山発生しているらしく、このまま放置しておくと危ないので討伐に行こうかと」


 木々の葉のような身体の色をした狼のような魔物で、地属性の力を扱う。森の中に居るとその体毛は保護色となり、非常に見つけづらくなる。


「準備が出来ましたか? では、行きましょう!」


 朝食を軽く食べ、フォレストウルフと言う魔物を討伐すべく出発した。


ここまで読んで頂きありがとうございますm(__)m

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