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その果実が堕ちる前に:乙女たちへの賛歌 ~享年92歳のおばあちゃまの幼女の姿で異世界転生、ツインレイの王女を救う~  作者: 茄珠みしろ
第七章 そのいとは誰のもの?

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それはいずれ毒となるか?

挿絵(By みてみん)

 オイドクシ公爵家のお茶会が開催された翌日、我が家では小さなお茶会が開催されました。

 参加者は私とフロリアナ、侍女として随行しているアンディア様とアングレサイト男爵令嬢です。


「結果として、オイドクシ公爵令嬢は、第二王子殿下がお住まいの離宮に招待されることになりました」


 始まるとすぐに伝えられた言葉に、私たち三人の動きがピタリと止まってしまったのは、仕方がないのではないでしょうか?

 公爵令嬢とはいえ、親類でもないのに離宮に招待されるというのは、親しくなければあり得ません。

 隣に座るフロリアナから、ぐっと息をのみ込む音が空気に溶けるように聞こえました。

 その音に聞かなかったふりをして、私はアングレサイト男爵令嬢に続きを促すよう、視線を向けました。


 経過の報告として、高位貴族家のお茶会とは思えないほど粗末な茶席。

 適切に用意されていたはずのお茶は、主催であるオイドクシ公爵令嬢が自由に(・・・)扱ったために台無しになり、風味も香りも飛び渋みばかりが舌に残るものだったそうです。

 食事も、ホールで出されたケーキは切り分けられておらず、「好きな分を切って取って下さいね」と言われ、サンドイッチも子供用のサイズに切られておらず、クッキーなどはただ山積みに皿の上に重ねられていたそうです。

 そして、令嬢たちに届いた招待状にはドレスコードが指定されており、「第二王子殿下が参加するため、不敬にならない控えめな服装」とあったため、だれもがそれに従いシンプルなデイドレスを着用したそうです。

 けれど、オイドクシ公爵令嬢ただ一人が、あでやかなドレスと年不相応な化粧を施し、妙に赤い口紅は第二王子の髪色を意識したのかもしれないけれど、カップや食べたものにべっとりと付着し、見ていて気分のいいものではなかったそうです。

 珍しく疲れたようなアングレサイト男爵令嬢の声音に、アンディア様が「お勤めご苦労様です」と同情めいた視線を向けていました。

 ただ、意外と言うべきなのか、とても貴族のお茶会と呼べるものではないお茶会を仕切り直したのは第二王子で、適切にメイドに指示を出して場を整えた手腕は、流石王族として教育を受けていると感じられたそうです。

 やっとまともに場が整ったお茶会会場に、どこか不機嫌なオイドクシ公爵令嬢だったそうですが、何を思ったのか急に第二王子を褒めだし、ところどころに、将来は国の中心に立つ人物だとはなしていたそうです。


「国の中心……とはずいぶん大胆な発言ですね」


 私は呆れたように言葉を発し、フロリアナも頷き、呆れたように力を抜きました。


「それで、どうして第二王子殿下の住む離宮に招待されることになりましたの?」


 フロリアナの問いかけに、アングレサイト男爵令嬢は一度のどを潤すようにお茶を一口飲んでから、ゆっくり息を吐き出しました。


「オイドクシ公爵令嬢がおっしゃったのです。ジャキルピット男爵令嬢の血筋についての正統性をただすべきだ、と……」


 その言葉は、当然その時の会場の空気を凍てつかせ、今も私たちの場を凍てつかせました。

 ジャキルピット男爵令嬢の血筋を正す。それはつまり、皇帝の実子と公示するという事です。

 暗黙の了解で誰もが知っている事実ではなく、皇帝がその血筋を認める。

 それは……王族の脆弱性を認めてしまったも同じことになります。

 けれども第二王子はオイドクシ公爵令嬢の度の言葉を気に入ったそうで、ぜひともジャキルピット男爵令嬢と話して欲しいと希望し、招待するに至ったと……。


「一歩間違えれば、粛清対象ですが……どうなのでしょうか?」


 静かな視線を向けての私の問いかけに、アングレサイト男爵令嬢は「ジンカイト伯爵家などとも調整が必要ですが、事と次第によっては」と否定はしませんでした。


「第二王子殿下の評価が思わぬところで向上したのは結構ですが、まだ王族としての自覚も知識も足りていらっしゃいませんのね」


 子供を嗜める大人のような口調でフロリアナが呟きましたが、一応双子なので貴方と同い年ですよ?

 ループをくりかえしているからフロリアナが妙に落ち着いているだけですからね?

 小学生になったばかりの子供に、王族の重責を問うのはなかなかにきびしいのではないでしょうか?

 私は前世も含め帝王学など受けておりませんので、そういったところはわかりかねますが……。

 とにかく、フロリアナの感覚はずれていると、私は思いますよ?

 そう思ってアングレサイト男爵令嬢とアンディア様をみれば同意見なのか、すっと視線を逸らされてしまいました。


よろしければ、感想やブックマーク、★の評価をお願いします。m(_ _)m

こんな展開が見たい、こんなキャラが見たい、ここが気になる、表現がおかしい・誤字等々もお待ちしております。


あ、この作品のPVあります。

見ていただけるとヒャッホーーーーーーーーーイって飛び上がった末の感謝の土下座をします(イマジナリーで!)


↓ こちらです。楽曲もオリジナルです!歌詞頑張りました!

https://youtu.be/lGgzV-qP2d4?si=qfMnJDU_K_SPcavB


↓ 曲 2バージョンあります(歌詞は同じです)

https://youtu.be/0_eG4LgSRxc?si=sVh6MfslAAvzeO6r

https://youtu.be/6nR6zqxGNPY?si=SRqlyHR7kBCSOvNL

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